【ゲーム株概況(5/14)】colyが連日のストップ高 好決算手がかりにカバーとハピネットにも物色 スクエニHDはストップ安

5月14日の東京株式市場は反発。日経平均株価は、前日比176円60銭高の3万8356円06銭でこの日の取引を終えた。米国でインフレ関連指標が発表されることもあり、上値追いの動きは限定的だったものの、決算発表を受けて個別株が積極的に物色された。

こうしたなか、ゲーム関連株を見ると、coly<4175>が7日続伸して、連日のストップ高となった。同社は、テレビアニメ「魔法使いの約束」を2025年1月より放送開始すると発表したことが引続系材料視されたようだ。

カバー<5253>が商いを伴って大幅続伸し、ザラ場ベースで4月15日以来となる2000円台を回復してきた。前日5月13日に発表した2024年3月期決算の大幅増収増益に加え、今期も2ケタ増収増益の高成長路線を継続する見通しを発表したことが市場の評価材料となっているようだ。また、同日に東証プライム市場への市場区分変更申請に向けた準備を進めていることを明らかにしたことも市場の大きな関心を集めているようだ。

ハピネット<7552>が3日ぶりに反発した。前日5月13日に発表した2024年3月期決算が大幅な増益での着地となったことに加え、発行済株式総数の2.19%に当たる50万株、17億円を上限とした自社株買いを実施すると発表したことが市場の評価につながっているようだ。

自社株買いを手がかりにMIXI<2121>が4日続伸し年初来高値を更新し、決算発表を控えていたブシロード<7803>も買われた、コナミグループ<9766>やセガサミーホールディングス<6460>、コーエーテクモホールディングス<3632>なども買われた。

他方、スクウェア・エニックス・ホールディングス<9684>が4日ぶりに大幅反落し、ストップ安まで売られた。HDゲームの販売状況が想定より弱含んだことに加えて、パイプラインを精査した結果、コンテンツ制作勘定の評価損と廃棄損を計上したことで、5月13日に発表した2024年3月期決算が予想を大きく下ブレて着地したことが市場から嫌気されているようだ。

ジェフリーズ証券が同社の投資判断を「Hold」から「アンダーパフォーム」に格下げし、目標株価も5510円から4600円に引き下げているほか、野村証券も投資判断「ニュートラル」を継続しつつも、目標株価を6600円から6200円に引き下げている。

なお、レーティングに関しては、任天堂とバンダイナムコホールディングスの目標株価変更が観測された。

【岡三証券】
任天堂<7974>「強気」継続、目標株価1万2000円→1万0700円

【岩井コスモ証券】
バンダイナムコHD<7832>「A」継続、目標株価3600円→3800円