【海外アプリ研究】vol.01  Mini Golf MatchUp

海外アプリは上位ランカーでも情報薄だと思っており、だったらと自ら研究を開始しました。カジュアルアプリを中心に、アプリの構成やマネタイズ方法について、紐解いていきます。第一弾は米で売上・無料総合(AppStore)共に上位ランクインしているMini Golf MatchUp。   1.アプリ概要 ・アプリ名: Mini Golf MatchUp™ ・デベロッパー名: Scopily ・OS: Android/iOS ・インストール数(GooglePlay): 1,000,000 - 5,000,000 ・評価数(GooglePlay): 68,712 ・評価(GooglePlay): 4.5 ・評価数(AppStore): 352 ・評価(AppStore): 4+ ※上記2013年4月21日時点   2.コンテンツ内容 パターゴルフのアプリ版。各ホールのスコアをFacebookユーザーとタイマン・ターン制で争い、計5ホールの合計得点で勝敗が決まります。     3.ソーシャル性 ゲームの起点は、大きく4種類。Facebookユーザーとのバトルがそもそも土台になっています。 ①Play with Friends: Facebook上の友達ユーザーから選定 ②Random Buddy: Facebook上のユーザーをランダムで選定 ③Rematch: 過去の対戦ユーザーと再戦 ④Username: ユーザーネームを指定検索で選定     ゲームの展開は、1ホール毎にターン制で展開され、相手のターンが終了するまで自分は次のホールへ進めない流れとなります。(リアルタイムでお互いが争うわけではない)複数ユーザーとの対戦を同時進行できるので、対決が滞ってしまった場合、またそもそもたくさんのユーザーを相手にしたい場合などは、同時並行的に他ユーザーとの対戦を展開することが出来ます。     4 課金ポイント ショットの打ち直しに用いる「コイン」がメインの課金ポイント(打ち直す為には、1回50コイン消費)。購入数によってセット割が適用され、最小ロットで100コイン/0.99ドルから購入可能(つまり、打ち直し=50コイン=50ドル弱=50円程)。また、新ステージを課金によってアンロックすることも可能。(ゲームで貯めたポイントによってのアンロックもある)     5. 広告設置箇所 ①オーバーレイ広告 ほぼ全ページのフッターにiAdを設置。自社広告は30%程の割合で配信されています。     ②ゲーム終了時(スコア画面) 各ホールでゲームが終了した際(自分のターン終了時)に、50%程の割合で全面広告が配信されています。静止広告だけでなく、ビデオ広告(Adcolony)もおそらく在庫状況によっては展開されており、広告の露出度としてはかなり強めの展開となっています。(このAdcolonyのビデオ広告は10~20秒程の動画が再生されるのですが、途中で動画を消してゲームに戻る、といったことは出来ないようでした。広告の強制露出ですね。)     6.所感 無料総合だけでなく、売上ランキングでも上位に入っていることから、相当コイン購入の課金が成功しているはず。Facebookの友達ユーザーとタイマンで対戦し、その勝敗を分ける局面で、相手に負けじと課金に至る、というようなユーザーのモチベーションでしょうか。「友達とゲームで対決する」というのは、リアルなゲームセンターのアーケードゲームの感覚に近いような気がします。 設置している広告に関して、日本ではあまり見られない特徴は、ビデオ広告。強制的に見せる手法は日本のユーザーからは反感を買ってしまいそうですが、こうしたリッチな広告訴求方法は今後、日本でも増えていきそうです。   ■筆者: 福島智晴(ふくしまともはる) アプリ・Webデベロッパーの収益支援事業を行う。ライヴエイド株式会社General Manager。 ネット広告代理店、アプリ開発事業、アドネットワーク事業の経験から、広告マネタイズを中心にデベロッパーの収益拡大サービスを構築。 ・ライヴエイド株式会社公式WEB: http://www.facebook.com/LIVEAID.inc ・Facebookアカウント:http://www.facebook.com/tomoharu.fukushima ・SlideShareアカウント:http://www.slideshare.net/TomoharuFukushima