グリー、13年6月期は営業益41%減の486億円…課金収益低迷と人件費が収益圧迫、155億円の減損も 海外事業が急成長

グリー<3632>は、この日(8月14日)、2013年6月期の連結決算を発表し、売上高1522億円(前期比3.8%減)、営業利益486億円(同41.2%減)、経常利益532億円(同35.0%減)、当期純利益225億円(同53.1%減)だった。 また、第4四半期(4-6月期)については、売上高370億円(前四半期比2%減)、営業利益77億円(同28%減)、経常利益95億円(同21%減)、四半期純損益3億円の赤字(前四半期47億円の黒字)だった。 日本経済新聞朝刊が7月3日に掲載した観測記事では、売上高が前年同期比1割減の350億円前後、営業利益が同7割強のマイナスとなる50億円前後としていたが、これを大きく上回るものだった(関連記事)。       スマートフォン向けのコイン消費が堅調に推移したものの、フィーチャーフォン向けのコイン消費額のダウントレンドとなったことに加え、開発系の人件費が133%増の99億円、管理系の人件費が100%増の140億円、広告宣伝費や支払手数料、減価償却費などが収益を圧迫したことが主な要因だったようだ。       さらに特別損益では、第4四半期だけでタイトル関連資産の減損損失とメッセンジャー事業関連損失など、特別利益との差し引きで67億円を計上、通期では155億円計上した。ウェブゲーム関連資産では3億円、ネイティブゲームでは国内が17億円、海外では27億円を計上。さらにメッセンジャー関連で36億円もの損失を計上したという。     もうひとつの注目は、第4四半期の売上高が前四半期比でほぼ横ばいだったことだろう。国内コイン消費、とりわけ自社・提携タイトルの消費が落ち込んでいるものの、海外マーケットでの伸びでカバーした格好となった。海外事業については、前四半期比で3割以上の成長を達成し、USスタジオは5月に単月黒字を実現したとのこと。海外事業全体としても拠点を再編し、2013年12月までに単月黒字化を予定しているという。         ■2014年6月期の見通し なお、2014年6月期の業績見通しは非開示。事業の選択と集中の進捗などにより、業績が変動する可能性があることから、現時点では合理的な業績予想を行うことが困難なため、としている。
グリー株式会社
http://www.gree.co.jp/

会社情報

会社名
グリー株式会社
設立
2004年12月
代表者
代表取締役会長兼社長 田中 良和
決算期
6月
直近業績
売上高754億4000万円、営業利益124億9800万円、経常利益130億8600万円、最終利益92億7800万円(2023年6月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
3632
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