JPモルガン、「3DS体験会の印象」と題するレポートを発行

 JPモルガン証券は、1月11日付けのレポートで、任天堂<7974>が1月8日~11日までに実施した「ニンテンドー3DS」体験会、「NINTENDO WORLD 2011」を訪問した模様を報告している。  レポートでは、会場内では多くの来場者が家族連れであったこと、様々な年齢層の女性が来場しており、通常のゲーム体験会ではみられないものだと記している。そして、一般的に耳にしたのは、ゲームへの3Dの採用に対する純粋な興味と、良好な反応だったという。  会場内ではゲームソフトの試遊ができるようになっており、「ゼルダの伝説 時のオカリナ3D」やARゲーム、「ストリートファイター」、「バイオハザード」、「メタルギアソリッド」などに多くの人が集まっていた、とのこと。JPモルガン証券では、トレーラーのみだったが、映像出展で最も注目を集めていた「どうぶつの森」を注目タイトルにあげている。  ただ、「3DS」と同時に発売する任天堂タイトルが1つしか投入されないのは、任天堂が自社タイトルで利益をあげている点からするとマイナスである、と指摘。しかし、これは任天堂がWiiでの反省から、ゲーム開発業界のメリットにも配慮し、多くの支援が得られるようプラットフォームとしてのビジネスを行っているようにみえる、とするなど、むしろ評価要素と見ているようだ。  他方、3D映像が健康に悪影響を与えるとの懸念については、イベント参加の阻害要因にならなかった模様。一般的に、3D映像は安全でゲームに対して効果的と見られていることから、健康に与える影響は議論の余地がある、としている。  以上から、JPモルガン証券では、任天堂は、ヒット商品を擁し、それによってコアゲーマーが「3DS」の需要を押し上げるだろうと結論づけている。  なお、任天堂の投資判断については「Overweight」、そして、DCF法に基づく2011年10月までの目標株価については2万7000円の継続とした。