【プレイレポート】gloopsのアイドル育成ゲーム『Wake Up, Girls! ステージの天使』 アニメとの深い相乗効果を狙った意欲作

今回は、gloopsがMobageで配信を開始したアイドル育成シミュレーションゲーム『Wake Up, Girls! ステージの天使』を取り上げておこう。1月10日より劇場公開とテレビ放送が開始するアニメとして期待を集めている「Wake Up, Girls!」のソーシャルゲーム版にあたる。

これまでアニメ題材のソーシャルゲームの多くは、いくつかの例外を除いて、放送終了後、早くても放送中にリリースされることが多かった。今回、放送開始前という点で異なるだけでなく、リアルイベントにもしっかりと組み込まれるなど、ゲームとアニメの相乗効果をより深く追求したものといえよう。プロ野球やメジャーリーグ、競馬、サッカー、手塚治虫作品など版権ソーシャルゲームで豊富な経験を持つgloopsにとっては、ひとつの集大成ともいえるタイトルかもしれない。


 

■カードバトルゲームをベースに独自要素を追加


さて、本作は、仙台の弱小芸能事務所のマネージャーであるプレイヤーがアイドルを目指す少女たちを輝かせ、ユニットを成長させていくアイドル育成シミュレーションゲーム。12月13日より配信がスタートし、2013年12月29日には、リアルイベントが東京秋葉原で開催された(関連記事)。

ゲームシステムは、オーソドックスなカードバトルゲームの仕組みを踏襲しつつ、独自の要素を盛り込んだ作品に仕上がっている。レッスン(クエスト)をこなして、マネージャーランクをあげつつ、レッスンやガチャで少女たちを集め、合宿やセッション、ライブバトルを通じて育成していく、といった内容だ。モバコインを使ってガチャなどをすると有利に進められるのはもちろんだが、無料でもかなり遊べるほど内容が豊富だ。

ゲームの基本は、やはり「レッスン」だろう。仙台市内の実在の場所を舞台にアイドルたちがレッスンを行うというものだ。そして進めていくと、事務所の丹下社長から電話がくることがあり、「セッション」への出演が依頼される。いわゆるレイドボス戦に相当する機能なので、セッションに成功しファンに満足してもらうと、ファンから様々な報酬がもらえる。仲間を含めた他のプレイヤーに依頼して協力してもらうことも可能になる。


【レッスン】



またセッションを何度も行っていくと、各アイドルの「輝き」が増していく。当初は、「緊張」からスタートし、徐々に「がむしゃら」、「自信」、「はばたき」(R+以上)、「躍動」(SR以上)と成長していく。これに伴い、アイドルのセリフとボイスが変化し、アイドルとして育っていく様子がわかる。


【セッション】




これ以外に日常エピソードと特別エピソードも楽しめる。日常エピソードは、アイドルたちとの日常が見えるもので、特別エピソードでは、「Wake Up, Girls!」を中心とする特定のアイドル一人一人の内面を掘り下げる内容となっている。彼女たちがなぜアイドルを目指しているのか、アイドルになることで何を成し遂げようとしているのかといったことがわかる。特別エピソードは、体力「元気P」を消費せずに進むことができるのは嬉しい。





 

■検定試験


「検定試験」とよばれるミニゲームを楽しむことも可能だ。これはレッスンを一定日数こなすと(カレンダーで確認可能)出現するもので、現れた講師のお手本の動きをそっくり真似すると、様々な報酬が受け取ることができる。例えば、講師が十字状に表示されたカーソルで「上」、「上」、「右」という動きしたら、同じように真ん中から「上」、真ん中から「上」、真ん中から「右」とスワイプすれば良い。間違えずに実行できれば、報酬も多くなる。


【検定試験】

▲左側の画像の上下左右の方向に沿って中央からスワイプする。お手本通りにできれば、多くの報酬がもらえる。


 

■カード育成は合成と宿舎で


カードの育成については「合宿」(合成)で行う。アイドルのレベルを上げためには、カード同士の合成のほか、セッション成功時などで手に入るアイテム「チェリー」などを使う。また、「集中合宿」は、同じ属性・種類・絵柄のカード同士を合成するとレア度が上がるほか、絵柄にも変化が出る。


【集中合宿】

▲集中合宿前と後の比較。レアリティが上がり、セリフとボイスも変化していることが分かる。レアリティがNなのだが、このカードにはボイスが収録されている


ライブでの他のプレイヤーとバトルを行い、マネージャーランクを「新米★★」に上げると、一定時間、アイドルを入れておくと能力が上がる「宿舎」が利用できるようになる。経験値を上げる「満月の部屋」と、輝き度を上げる「星空の部屋」の2種類が用意されており、マネージャーランクが上がるほど高い効果が期待できる。






 

■Androidのネイティブアプリ版も


これ以外にも特筆すべき点として、ブラウザゲームでも少しずつ出てきたが、ゲーム中、BGMが流れることがあげられる。ただし、BGMについては、ページの切り替わり時などに不自然に途切れてしまうことがあり、ストレスに感じる人もいるかもしれない。Androidで遊んでいる場合、ネイティブアプリ版で遊ぶことも一考だ。端末の性能による部分もあるが、この問題はかなり解消されるだろう。


 

■アニメ開始後の動きに注目


最後に、アイドルの育成ゲームの成否に関しては、プレイヤーにアイドルたちをかわいいと思ってもらえるか、そしてアイドルに愛着を持ってもらえるかがポイントになると思われる。アニメを視聴することで、アイドルたちへの愛着が増し、さらに楽しんでもらえるようになれば、50万人、100万人を集めることも決して不可能ではないだろう。その意味で、本格的なスタートは、アニメ版が出てからかも知れない。1月10日以降の動きは要注目である。




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会社情報

会社名
株式会社gloops
設立
2005年8月
代表者
李 仁
決算期
12月
上場区分
非上場
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