アプリマーケティング研究(7) 先月に続いてiOS版の事前予約サービスを比較してみた

■はじめに

「予約トップ10」、「Lobi」などの事前予約サービスやtwitterなどを利用した各デベロッパーの自社サイトで事前予約の獲得数の増加もあり、事前予約サービスは今まで以上に注目を集めるプロモーション手法となっている。

今週は2月18日の記事(参照に続いて3月調査として各事前予約サービスのiOS版の数値をまとめました。



■案件数・予約数比較(iOS)

※2014.3.20時点
※Lobiは一時予約案件の受付を停止中で再開見込とのこと
※予約特典ありの案件のみ抽出
※ドリコムの「フライングガチャ」は比較できる数字が公表されていないため、比較対象に入れていない。



■事前予約サービスの先月との比較

【Androidの事前予約サービスでの獲得最大予約数は大幅に増加】

先月との大きな違いは獲得できる予約数の規模が増えていることだ。特にAndroidではその増加が顕著となっており、「ハヤトク」は3,300件から7,000件へ、「予約トップ10」は3,600件から9,700件へ増加している。最大獲得件数が増加している理由としては、もちろん事前予約サービスの成長もあるが、広告予算のなかで事前予約サービスへ投下する広告費が増加したことが大きな理由だと考えられる。事前予約サービスがアプリの重要なプロモーション手法として認識されはじめたと言えるだろう。





■事前予約数の最大化の施策

『フルボッコヒーローズ』や『サウザンドメモリーズ』などの成功例もあり、各社自社サイトでの事前予約数を最大化する施策を行っている。事前予約サービスへの出稿とあわせて、事前予約数の最大化に注力するパブリッシャーが増えている。

例えばenishは『ぼくのレストラン3』の事前予約獲得において下記施策を行っているようだ。

【自社サイト】
「フォーチュンクッキー」に参加すると、『ぼくレス3』の料理アイテムやアバターはもちろん、iOS・Android総額100万円相当の豪華賞品を抽選でゲットできる。参照

【広告】
イチハヤへの出稿
ソエンド(Twitter広告)への出稿
など






■まとめ

【最新のプロモーションセオリーの特徴=事前予約サービス中心】

⇒ 事前予約数を最大化するための施策

①「ハヤトク」(ゲームギフト)や「予約トップ10」などの事前予約サービスへの出稿

②自社サイトにおける事前予約キャンペーンなどの予約数の最大化施策

③メディアへの掲載や広告出稿による自社サイトへの送客

今まではブースト施策優先のプロモーション戦略の会社が多かったが、「事前予約」がそれに変わる勢いを見せて拡大している。事前予約サービスだけでなく、自社サイトでの事前予約キャンペーンや自社サイトへの送客も含めた「総合的な事前予約を最大化するための施策」が必要となっている。今後は“事前予約サービスを制す会社が勝つ”市場へと大きな変化を見せていくだろう。


 

■執筆者紹介


森山 晃義

国内初のネイティブソーシャルゲームに特化した集客スタジオ、株式会社AppBroadCast アプリマーケティングラボラトリー ラボ長。モバイル広告の黎明期からモバイル広告業務に携わる。プラットフォーム系SAPのプロモーションマネージャーを経て、ネイティブアプリのデベロッパーではGoogleトップデベロッパーの認定に尽力。2013年8月より現職にてゲーム集客戦略の支援を手掛ける。

​市場の拡大ととともにアプリのリリース数が増加したことで、今回の事前予約のようなリリース前からの集客施策だけでなく、サービス開始後のプロモーションも含めたプロモーション戦略を考えることもアプリが成功する重要な要素となっています。記事の内容に関するご意見・ご質問あるいは、集客プランに関するご相談がございましたら、こちらからご気軽にお問い合わせください。