DeNAの株価が1300円割れ…「コンプガチャ」ショック時の安値を下回る、決算内容に失望売り

5月12日の東京株式市場で、ソーシャルゲーム大手のディー・エヌ・エー(DeNA)<2432>の株価が急落し、一時は前週末比348円(21%)安の1287円まで売り込まれた。2012年5~6月の「コンプガチャ」騒動時につけた安値である1392円を下回る水準まで下げた。前週末に発表した決算内容に対する失望感から売りが広がっているもよう。

DeNAが前週末(5月9日)に発表した2014年3月期第4四半期 (4Q、1~3月)の連結売上収益は前四半期比5%減の398億円、営業利益は15%減の97億円と減収・営業減益となった。今年度の1Q(4~6月)も業績は下げ止まらず、1~3月と比べて売上収益は8%減の366億円、営業利益は33%減の65億円に落ち込む見通しだ。
 

同社の守安功社長は、1Qの業績悪化を見込む理由について「4月にブラウザゲーム中心にARPU(月間アクティブユーザー1人あたりの平均課金額)が落ち込んだ」ことを挙げた。相次いで投入するネイティブアプリゲームでは補いきれないほど、主力のブラウザゲームの売上が落ち込んでいる。

株価の反応だけで語るのであれば、「コンプガチャ」騒動時よりも、市場の業績に対する懸念が強まっていると捉えることができる。


■関連記事

DeNA決算説明会 守安社長「課題はアプリゲームでのMAUの収益化」…今後の戦略は「IP創出」と「コミュニケーション」のプラットフォーム構築

DeNA、14年3月期は営業益30%減の531億円…ブラウザゲームの落ち込み響く。1-3月期は100億円割れ、グリーを下回る
 
なお、グリー<3632>はすでに、「コンプガチャ」騒動時の安値を下回り、2013年10月に一時676円まで売られている。同年8月に発表された2013年4~6月決算が3億円の最終赤字に転落している。
 
株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)
https://dena.com/jp/

会社情報

会社名
株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)
設立
1999年3月
代表者
代表取締役会長 南場 智子/代表取締役社長兼CEO 岡村 信悟
決算期
3月
直近業績
売上収益1349億1400万円、営業利益42億0200万円、税引前利益135億9500万円、最終利益88億5700万円(2023年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
2432
企業データを見る