カプコン、第2四半期は大幅減収減益に 前年同期の『モンスターハンター4』大ヒットの反動減響く

カプコン<9697>は、10月29日、2015年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結業績を発表、売上高は259億1700万円(前年同期比51.3%減)、営業利益43億8300万円(同41.6%減)、経常利益45億4000万円(同44.%減)、四半期純利益29億73000万円(同39.9%減)となった。家庭用ゲームソフトの大型タイトルの投入がなかったことに加え、前年同期には大ヒットした『モンスターハンター4』のリリースが行われていたこともあり、大幅な減収減益に落ち込んでいる。
 


■『モンハン4』の反動減埋められず
セグメント別に見ると、主力のデジタルコンテンツ事業は、「ウルトラストリートファイターⅣ」(PS3、Xbox360、PC用)や「逆転裁判123 成歩堂セレクション」(3DS用)が底堅い売行きを示したものの、目玉タイトル不在の影響が大きく響いた。また、モバイルコンテンツも「モンスターハンターポータブル2nd G for iOS」など一部を除いてヒット作に恵まれず、前年度に大ヒットした『モンスターハンター4』の反動減をカバーするには至らなかった。また、アミューズメント施設事業は、既存店の伸び悩みや消費増税の影響に加え、不採算店1店舗を閉鎖したことで減収減益、アミューズメント機器事業は、リピート販売や受託ビジネス事業に傾注したことなどで減収ながら営業増益を確保している。

■第2四半期期間では反動減がより顕著に
第2四半期期間(7~9月)の業績で見てみると、『モンスターハンター4』減の反動減はより顕著に現れている。売上高は前年同期比54.3%減、営業利益は同54.1%減、経常利益は同52.9%減、四半期純利益は同47.3%減となり、いずれも累計業績よりも減少率が大きい。
 
【四半期売上高・営業利益の推移(単位:億円)】

■通期予想は従来予想を据え置き
なお、今3月期の連結業績予想については、従来予想から変更なく、売上高800億円(前期比21.7%減)、営業利益105億円(同1.9%増)、経常利益102億円(同6.8%減)、当期純利益66億円(同91.6%増)の見込みとしている。期待の大型タイトル「モンスターハンター4G」(10月11日国内発売)は、10月15日に早くも国内で200万本出荷(ダウンロードカードおよびNintendo eShopでのダウンロード版販売実績を含む)を達成しており、第3四半期期間(10~12月)での大幅な寄与が予想される。
 
株式会社カプコン
http://www.capcom.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社カプコン
設立
1983年6月
代表者
代表取締役社長 最高執行責任者 (COO) 辻本 春弘
決算期
3月
直近業績
売上高1259億3000万円、営業利益508億1200万円、経常利益513億6900万円、最終利益367億3700万円(2023年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
9697
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