任天堂、第2四半期は減収も経常利益は12億円→221億円に大幅増益…売上原価の改善と為替差益で 年末商戦に向けて大型タイトル投入

任天堂<7974>は、この日(10月29日)、第2四半期累計(2014年4~9月期)の連結決算を発表し、売上高1713億円(前年同期比12.8%減)、営業損益2億円の赤字(前年同期232億円の赤字)、経常利益221億円(同12億円の黒字)、四半期純利益143億円(同6億円の黒字)だった。

 


前年同期比で減収となったものの、利益面では大幅な改善がみられた。売上原価の削減に伴う売上総利益の改善により、営業赤字は大幅に縮小した。また、経常利益、四半期純利益も同様に大きく伸びたが、前期末に比べて円安となり、営業外収益として為替差益155億円が発生したことによる。

販売動向は以下のとおり

(ニンテンドー3DS)
9月に国内で発売した『大乱闘スマッシュブラザーズ for ニンテンドー3DS』が非常に好調な出足を記録したことに加え、海外では10月発売分の出荷が第2四半期中に始まったこともあり、販売本数は全世界で322万本となった。また、海外で6月に発売した『トモダチコレクション 新生活』も堅調に推移し、全世界での販売本数は127万本(発売時からの累計販売本数は312万本)だった。販売数量はハードウェアが209万台、ソフトウェアが2330万本だった。

(Wii U)
5月に全世界で発売した『マリオカート8』が順調に推移したほか、9月に海外で発売した『ゼルダ無双』が人気となり、販売数量はハードウェアが112万台、ソフトウェアが940万本となった。
 


■2015年3月期の見通し

2015年3月期は、売上高5900億円(前期比3.2%増)、営業利益400億円(前期464億円の赤字)、経常利益350億円(同475.0%増)、当期純利益200億円(同232億円の赤字)を見込む。従来予想からは変更はない。

 

(Wii U)
5月に『マリオカート8』を発売して以降、販売の勢いが改善しており、11月に米国で、12月に欧州と日本で『大乱闘スマッシュブラザーズ for Wii U』を発売することで、リビングルームで多人数が楽しめる任天堂の2大タイトルが揃う初めての年末商戦を迎える。また、『大乱闘スマッシュブラザーズ for Wii U』の発売に合わせて、新しいカテゴリーの商品群である『amiibo(アミーボ)』を発売する。

(ニンテンドー3DS)
特に国内では有力タイトルが不足していたことから販売の勢いが減速していたが、夏以降はヒットタイトルが続々と登場したことで勢いは改善しつつある。年末にかけては、『ポケットモンスター オメガルビー・アルファサファイア』の全世界での発売を11月に控えているほか、サードパーティーの有力ソフトも数多く揃い、さらなる売上の伸長を見込まれる。また、Newニンテンドー3DSおよびNewニンテンドー3DS LLを10月に日本で発売し、好調な滑り出しとなった。
任天堂株式会社
http://www.nintendo.co.jp/

会社情報

会社名
任天堂株式会社
設立
1947年11月
代表者
代表取締役社長 古川 俊太郎/代表取締役 フェロー 宮本 茂
決算期
3月
直近業績
売上高1兆6016億円、営業利益5043億円、経常利益6010億円、最終利益4327億円(2023年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
7974
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