gumiが12月18日に東証に新規上場! 『ブレイブ フロンティア』などネイティブゲームで急拡大 調達額は110億円となる見通し【追記】

東京証券取引所は、この日(11月14日)、スマートフォン向けネイティブゲームアプリを提供する、株式会社gumiの東証への新規上場を承認した。上場予定日は12月18日で、市場コードは、「3903」となる。市場区分は未定とのこと。主幹事証券は野村證券。

同社は、2007年6月にアットムービー・パイレーツとして設立され、2008年7月に現在の社名に商号変更された。モバイル向けのエンターテイメントに特化した会社だったが、2008年8月よりSNS「gumi」のオープン化とともに、mixiやGREE、Mobageにソーシャルゲームの提供を開始した。「道」シリーズや「姫」シリーズなどで人気を博した。

現在、スマートフォン向けネイティブアプリに注力しており、子会社エイリムの企画・開発、運営する『ブレイブ フロンティア』を日本だけでなく、世界各国に配信し大ヒットを記録した。その後、『幻獣姫』や『ソードクロニクル』、『ドラゴンジェネシス』、『ファントム オブ キル』といった作品群を提供している。

直近の業績は、2014年4月期は、売上高111億9200万円(前の期比102.9%増)、営業損益は1億0200万円の赤字(同11億3800万円の赤字)、経常損益は1億6800万円の赤字(同11億8800万円の赤字)、最終損益は1億8400万円の赤字(同13億4300万円の赤字)だった。続く第1四半期(5~7月期)は、売上高71億0900万円、営業利益8億2600万円、経常利益7億7600万円、四半期純利益2億9900万円となるなど急速に拡大していることがみてとれる。

 
【売上高の推移(千円)】


【経常利益の推移(千円)】


【主なネイティブアプリ】



ネイティブアプリへの注力と拡大は、販売先の変動からも読み取れる。2013年4月期に7割を占めていたGREEの比率が第1四半期(5~7月期)においては10%以下に低下し、GoogleとAppleの比率が81%に達した。また海外系の比率の高さも特徴で、全体の売り上げの海外の割合が30%を占めた。


【販売先実績一覧】



【言語別の販売実績一覧】



このほか、資本業務提携などアライアンスを強力に推進している点が特徴といえる。2013年12月にはフジ・メディア・ホールディングス、2014年6月にセガネットワークス、2014年9月にLINEと資本業務提携を行っている。


【連結財務諸表】


なお、今回の上場を通じて、新株発行を通じて、46億7700万円の資金を調達する計画。別途行う第三者割当増資の手取概算額上限となる55億8000万円と合わせて、海外拠点の開設・運営にかかる費用、海外拠点の開設等に伴う開発人員の人件費、広告宣伝費などに充当する予定だ。


【株主構成】




【追記】
有価証券届出書によると、想定発行価格は1株あたり3300円とのこと。これに上場時の株式総数2866万5400株を乗じると、時価総額は945億円となる。東証の掲載した新規上場会社の概要によると、時価総額が250億円以上の場合、東証一部指定になるとのことで、東証1部銘柄として上場する可能性が高いのではないか。
株式会社gumi
http://gu3.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社gumi
設立
2007年6月
代表者
川本 寛之
決算期
4月
直近業績
売上高160億0900万円、営業利益4億4700万円、経常損益1900万円の赤字、最終利益4億4500万円(2023年4月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
3903
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