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DeNA決算説明会「底の見えない状況ではない」ゲーム事業は『FFRK』中心に復調 IPとオリジナル作品で再成長期す 中国『ONE PIECE』にも期待

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ディー・エヌ・エー(DeNA)<2432>は、2月5日、第3四半期(2014年10~12月期)の決算発表を行うとともに、東京都内で決算説明会を開催した。発表した決算は、売上収益が前四半期比(QonQ)4%減の344億円、営業利益が同35%減の80億円だった。主力の国内ゲーム事業は横ばいだったものの、プロ野球「横浜DeNAベイスターズ」がシーズンオフに入ったことに加え、ヘルスケア・キュレーションプラットフォームへの先行投資負担が影響した。

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決算説明会に臨んだ守安功社長(写真)は、「会社の状況としては国内に明るさが見えてきて、中国は次の四半期にアクセルを踏み込むが、リターンも見えてきた。DeNA Westに不透明な部分があるが、ゲーム事業全体として1年前と比べると先々が見通せるようになった。どこまで下がるのかわからない状況ではなく、ちゃんとやれば底打ちし上向かせることができる状況になりつつある」と振り返った(「」は守安社長の発言)。QonQで減益となったが、主力のゲーム事業は具体的なヒットタイトルを伴った復調となっており、見た目ほどは悪い内容ではないという印象を受けた。



■第3四半期は減収減益だが、主要因はプロ野球

さて、第3四半期の業績をもう一度みてみよう。売上収益は前四半期比4%減の344億円と四半期ベースでの減少傾向が続いているが、セグメント別の増減を見ると、ソーシャルメディアが5%増の290億円と復調していることが伺える。他方、プロ野球を中心とする「その他」が8億円と前四半期比で80%減と大きく落ち込み、全体の売上収益が低下する要因となった。

営業利益についても下落基調が続いている。ただ、売上収益と同様、ソーシャルメディアが横ばいの77億円となった一方、やはり「その他」が前四半期の5億円の黒字から21億円の赤字となった。そのうち、野球が16億円の赤字だった。ソーシャルメディアが「底打ち」になったと言い切れない部分はまだあるが、主力サービスに明るい兆候が出てきたのは特筆事項といえよう。

 




■セグメント別の状況…存在感高めるネイティブアプリ

続いてセグメント別の状況をみていこう。主力のゲーム事業を中心とするソーシャルメディア事業は、売上収益が5%増の290億円、セグメント利益が横ばいの77億円だった。国内コイン消費は、内製・協業タイトルのネイティブアプリが本格的に貢献を開始したことで、コイン消費が前四半期比%増の378億コインとなった。

 


とりわけ『ファイナルファンタジーレコードキーパー』を中心とする内製・協業タイトルが好調だった。またサードパーティでは、Cygamesの『グランブルーファンタジー』も12月に過去最高を記録したという。ネイティブアプリのコイン消費が全体に占める比率の18%に到達した。いわば実績が伴った復調であり、これが明るさが感じられる要因でもある。
 
また、海外ゲーム事業については、営業赤字幅が拡大した。コイン消費の減少傾向が続いている。『トランスフォーマー』や『NBA』『スラムダンク』などIPタイトルを展開する中国でのコイン消費が増加した一方、欧米では既存タイトルを中心にコイン消費が減少したとのことだった。この結果、海外での赤字幅は拡大した。

 

 
EC事業は、売上収益が横ばいの47億円、セグメント利益が20%減の7億円だった。DeNAトラベルの旅行取扱高やショッピング取扱高が伸びたほか、自社運営のECや一般加盟店の決済代行取扱高が伸長した。しかし、モールに出店する店舗数が減少したことが減益要因になったという。

 



■今後の戦略(1)…ゲーム再強化

守安社長は今後の戦略として、「ゲームの再強化」と「新規事業への積極投資」という2軸を再び強調した。

ゲームの再強化は、ブラウザゲームの利用維持と活性化を進め、さらに新規アプリ分野のヒットタイトルを創出するという方針だ。『怪盗ロワイヤル』など2010年度以前に開始した主力タイトルの山、カードバトルゲームが流行り始めた2011年度に投入したタイトルの山が下落基調にあるなか、2013年度のアプリ注力以降に開始したタイトルが既存タイトルの減少を補うような格好となっている。

 


『ファイナルファンタジーレコードキーパー』は、500万DLを突破した。運用面にも力を入れており、さらなる大型化のための取り組みを強化しているという。いまやアプリストアの売上ランキングTOP20の常連タイトルとなった。世界的にも有力なIPのため、欧米市場向けのローカライズを行っているという。

 


これ以外にも、大型IPタイトルも複数仕込んでいる。『7つの大罪』は好スタートだったが、トラフィックに耐えられず、休止しているという。会場から再開の目処について聞かれ、守安氏は、「まだ再開の目処は見えていない。1日2日サービスを提供しただけのタイトルだが、初速としては非常に良かった。少なくとも億を超えてくるタイトルにはなるとみているが、10億円台はまだみえない」と回答した。同社では、ブラウザゲームの減少は続くものの、ヒット率が比較的読みやすいIPタイトルでカバーしていく考えだ。

また、自社のオリジナルタイトルにも注力中だ。α段階を終えて本開発に入ったタイトルは約10タイトルで、同社で期待しているタイトルは2015年春にリリースされる予定だ。ジャンルはRPGを中心として、ブラウザゲームのノウハウが生かせるタイトルになるという。自社のオリジナルタイトルのヒット率は高くないが、ヒットすると大きいため、再成長をけん引する存在と位置づけているという。

会場からオリジナルタイトルのヒット率を上げるため、1年前と比べて変化したポイントに関する質問があった。これに対し、守安氏は、「市場に出てきているタイトル数が増えているので、同じようなもの、特徴のないものはヒットしない状況だ。しっかり作りこんで、納得できる作品だけをリリースする。今春には魂のこもったタイトルが出せると思う。事前のマーケティングをも含めて丁寧に取り扱いたい」と回答した。

続いて海外は、中国事業も市場の拡大とともに伸びを見せている。『トランスフォーマー』や『NBA』、『スラムダンク』など有力IPを活用したゲームを展開し、月商1億円を超えるタイトルが続出しているという。さらに「1月28日にリリースした『ONE PIECE』は、App Storeでは13位、360では1位となるなど順調な出足となっている。月商1ケタ億円どころか、2ケタ億円が見えているため、第4四半期(2015年1~3月期)は広告宣伝費を積み増す」ことで、ユーザーを獲得するとともに売上を伸ばしていくという。

 
【関連記事】
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他方、DeNA Westは、顕在化した大型タイトルは見えていないものの、良質なタイトルは出ているという。特に期待をかけるのは『Blood Brothers』の続編に当たる『Blood Brothers 2』で、『三国志ロワイヤル』や『ファイナルファンタジーレコードキーパー』などのゲームシステムを進化・活用しており、前作と比較してもKPIは良好だそうだ。このほか、『Transformes: Battle Tactics』もまもなく投入し、3月下旬に向けて大型IPタイトルも用意しているとのこと。

 



■今後の戦略(2)…新規事業への投資

新規事業では、IP創出プラットフォームと、コミュニケーションプラットフォームを構築し、既存のモバイルゲームの3つのプラットフォームを連携させる方針を継続する。IP創出プラットフォームは、『マンガボックス』と『SHOWROOM』を提供中で、とりわけ『マンガボックス』は、昨年12月に700万ダウンロードを突破し、週間150万人以上の読者がアクセスしているという。また『SHOWROOM』もパフォーマーが増えており、それに伴いユーザーも増えている。パフォーマーの増加とユーザーの増加という相互作用が生まれているという。今後、横浜DeNAベイスターズのコンテンツの追加も行う。
 


もうひとつの新規事業の軸が、インターネットを使ってリアルの既存巨大産業の構造変革を促すようなサービスだ。こちらはコマースやヘルスケア分野を視野に入れており、遺伝子検査サービス「MYCODE」に加え、住友商事との合弁会社で提供する健康レコメンデーションサービス「KenCoM」を開始する。個別の健康診断のデータやレセプトの情報を活用して、利用者個別の状況に応じたサービスや情報提供を行うメディアで、健康保険組合に安い価格で提供するとのこと。

 

 
また、キュレーションプラットフォームも拡大中だ。2015年1月現在、『MERY』はMAUが1400万、『IEMO』が500万で、買収後も順調に成長しているとのこと。また新たに食のキュレーションサービス『CAFY』を新たに立ち上げた。順調な立ち上がりだという。収益化に関しては、まず広告によるマネタイズを行っていき、「中長期的には各ジャンルに興味のあるユーザーのライフスタイルを変えるリアルの産業構造の変革につながる事業にしていきたい」という。

 



■第4四半期の見通し

第4四半期(15年1~3月期)は、売上収益が前四半期(14年10~12月期)に比べて5%増の363億円、営業利益は10%減の47億円と減益を見込む。国内ネイティブゲームや、中国での『ONE PIECE』が増収に貢献するものの、中国での広告宣伝費を積み増すことや、プロ野球「横浜DeNAベイスターズ」が率い続きシーズンオフとなることが響く。
 

 
(編集部 木村英彦)
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企業情報(株式会社ディー・エヌ・エー)

会社名 株式会社ディー・エヌ・エー
URL http://dena.jp/
設立 1999年3月
代表者 守安 功
決算期 3月
直近業績 売上収益1437億円、営業利益198億円、最終利益113億円(2016年3月期)
上場区分 東証一部
証券コード 2432

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