トーセ、第2四半期は34.7%減の大幅減収に…大型案件やパチンコ・パチスロ案件のずれ込みが響く スマホ向けは開発業務も運営業務もおおむね順調

ゲームソフト受託開発大手のトーセ<4728>は、4月8日、2015年8月期の第2四半期累計(9~2月)の連結決算を発表、据置型ゲーム機向けの大型案件やパチンコ・パチスロ案件の部分作業の開発完了の第3四半期以降へのずれ込みにより、売上高は16億8200万円(前年同期比34.7%減)と大幅な減収となった。一方、利益面では、売上高の減少に伴って、営業利益は200万円(同98.9%減)と予想を下回ったものの、為替差益や投資有価証券償還益、投資有価証券評価益などの発生により、経常利益は1億800万円(同63.1%減)、四半期純利益は5200万円(同62.9%減)と減益ながら従来予想を上回って着地した。
 


セグメント別の状況は以下の通り。

①ゲームソフト開発事業…売上高10億1400万円(前年同期比47.1%減)、営業利益2800万円(同88.9%減)
一部の据置型ゲーム機向けの大型案件や、パチンコ・パチスロ案件の部分作業において、顧客による開発スケジュールの変更により、開発完了の時期が第3四半期以降にずれ込んだ。なお、第1四半期に開始したスマートフォン向けゲームの運営業務は順調に推移した。

②モバイル開発事業…売上高5億1900万円(同0.2%減)、営業利益9600万円(同14.0%増)
スマートフォン向けコンテンツの旺盛な開発需要を背景に、開発業務はおおむね計画通りに推移。しかし、既存の非ゲーム系ネイティブアプリの案件において予定していた追加開発業務などが受注に至らなかった。一方、ロイヤリティ売上は、スマートフォン向けコンテンツのロイヤリティ売上が好調に推移したことに加え、顧客による開発スケジュールの変更により第2四半期から計上を開始した大型案件からのロイヤリティ売上が好調に推移した。

③その他事業…売上高1億4800万円(同7.4%増)、営業損益1億2200万円の赤字(前年同期9300万円の赤字)
パソコン向けアバター制作業務が堅調に推移。子会社のスマートフォン向けコンテンツ配信サービスも音楽及びエンターテイメント業界の大型コンサートなどで実績を上げた。ただし、利益面については、東南アジア向けコンテンツ配信事業など新規事業の展開に伴う費用の発生が影響した。

なお、2015年8月期通期の予想については、従来予想から変更なく、売上高58億800万円(前期比10.2%増)、営業利益5億1500万円(同31.5%増)、経常利益5億4400万円(同25.0%増)、当期純利益2億1700万円(同11.5%増)を見込む。
 
株式会社トーセ
http://www.tose.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社トーセ
設立
1979年11月
代表者
代表取締役会長 齋藤 茂/代表取締役社長 渡辺 康人
決算期
8月
直近業績
売上高56億6200万円、営業利益4億6900万円、経常利益5億500万円、最終利益3億1000万円(2022年8月期)
上場区分
東証スタンダード
証券コード
4728
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