クルーズ、15年3月期は営業益43.8%減の23億円…ブラウザゲームの売上減とネイティブゲームへの投資で 「SHOPLIST」の売上はゲームに匹敵する規模に成長【追記】

クルーズ<2138>は、本日(5月15日)、2015年3月期の連結決算を発表し、売上高208億4100万円(前の期比10.8%減)、営業利益23億7300万円(同43.8%減)、経常利益24億2300万円(同43.0%減)、最終利益13億6800万円(同49.3%減)となり、減収減益での着地となった。
 

同社では、ファストファッション通販サイト「SHOPLIST.com by CROOZ」の売上高が過去最高の97億2600万円(同49.9%増)を達成したものの、主力のモバイルゲーム事業では、既存ブラウザゲームが減収傾向となる中、ネイティブゲームの収益貢献がまだできていないため、と説明している。

利益面では、労務費や宣伝費などブラウザゲームのコスト適正化を推進して利益額を確保した一方、ネイティブゲーム開発への投資に充てたことなどから、営業利益、経常利益、最終利益は前の期に比べて減益になったという。
 


▲モバイルゲーム事業を担う「ソーシャル関連」の社員数は、413名となった。15年4~6月期のピーク時(540名)から約23%減となった。

 
▲ネイティブとブラウザの人員割合の変化は以下のとおり。ネイティブアプリの開発者が5割を超えたとのこと。


また、ヒットの見込みが薄い新規開発を中止するとともに、大きな売上が見込めないリリース済みタイトルのサービスの終了を決定したとのこと。これに伴い、2億3000万円の特別損失を計上した。さらに子会社や事業部門単位でのオフィススペースの変更を行うため、オフィスの一部設備を撤去することに伴い、7400万円の損失を計上したという。

セグメント別の業績は以下のとおり。

①インターネットコンテンツ事業
売上高は109億4500万円(同34.3%減)、セグメント利益20億6600万円(同45.5%減)だった。

②インターネットコマース事業
売上高97億2600円(同49.9%増)、セグメント利益2億5700万円(同25.9%減)だった。

③インターネットソリューション事業
売上高1億6900万円(同19.7%減)、セグメント利益4900万円(同43.7%減)だった。


【追記】
四半期別の業績は、売上高45億5600万円(前四半期比QonQ、20.8%減)、営業利益4億8700万円(同32.7%減)、経常利益4億6800万円(同39.8%減)、最終利益1億3800万円(同68.1%減)となり、QonQでは大幅な減益となった。四半期別売上高と営業利益の推移は以下のとおり。

 
【クルーズの四半期別売上高の推移(億円)】



【クルーズの四半期別営業利益の推移(億円)】



■2016年3月期の見通しは非開示

2016年3月期の業績予想は非開示。同社では、「現時点で合理的な業績予想の算定ができないことから記載しておりません」と説明している。
クルーズ株式会社
http://crooz.co.jp/

会社情報

会社名
クルーズ株式会社
設立
2001年5月
代表者
代表取締役社長 小渕 宏二
決算期
3月
直近業績
売上高140億円、営業利益6億4400万円、経常利益6億2800万円、最終利益2億5400万円(2023年3月期)
上場区分
東証スタンダード
証券コード
2138
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