インターグロー、PS4/3/Xbox One/360バイクライディングシミュレーター『RIDE』を6月25日に発売…中野真矢氏もゲストで登場したメディアブリーフィング


▲中野真矢氏とインターグローの竹内茂樹社長

インターグローは、イタリアのMilestoneが制作するPS4/3/Xbox One/360バイクライディングシミュレーター『RIDE』を日本語ローカライズし、6月25日に発売する予定。価格はPlayStation 4とXbox Oneが6,800円(税別)、PlayStation 3とXbox 360が5,800円(税別)となる。初回予約特典には、収録レースコース、バイクデータなどが掲載されたA5カラー96ページのブックレット「メイキングオブ」【日本語翻訳版】が付属する。

Milestoneは『SBK』や『MotoGP』などのバイクシミュレーターおよび、『WRC FIA WORLD RALLY CHAMPIONSHIP』などのレースゲームなどを手掛けてきたスタジオで、インターグローが表示テキストやナレーションなどを日本語化したものが国内でリリースされる。テキストもエキゾーストパイプ、サイレンサーなど細分化されているものを日本で分かりやすい「マフラー」などの表記に改め、ナレーションも膨大な量を日本語化。メディアブリーフィングに登壇したインターグローの竹内茂樹社長によれば、まさに今も昼夜を問わずデバッグ中という。

『RIDE』は日本の誇るホンダ、ヤマハ、カワサキ、スズキの4大メーカーをはじめ、ドゥカティ、トライアンフなどの市販車(ネイキッド、スーパースポーツ、スーパーバイク))を中心に、’14モデルからホンダのVFR750R(RC30)など、名車も含め135車種(DLC含む)を収録。DLCでは’15モデルを中心に収録されるという。そのマシン群がMilestoneが歴代『MotoGP』シリーズで磨き上げてきた物理エンジンの集大成ともいえる挙動でオンロードを疾走する。
 

自身が過去にバイクに乗っていたが、ブランクの後に復帰したという竹内社長は、Milestoneとの契約時、「マシンが路面を滑っているように見えないよう接地感を出してほしい」とリクエストし、挙動だけでなく、ブレーキング時やアクセルを開けた際のサスペンションの沈み込みや、コーナリング時のタイヤの変形などをより追い込むことで、トラクションのかかりやグリップ感を演出できたことから、国内リリース契約を結んだというこだわりぶりを披露した。また、ライダーの重心を前や後ろに調整することで、バーンナウトやウイリーといった動きも可能としており、実際にゲストとして登場した元MotoGPライダーの中野真矢氏もバーンナウトを披露したり、ウイリーからグリップを失い転倒といった動きを見せてくれた。

排気音も含めエンジン音は実車のものを取り込んでおり、実在パーツメーカーの協力による内部パーツのカスタマイズ、前後のブレーキ配分や各速のギア比の変更などのチューニングを実現。さらにプレイヤーのアバターも実在メーカーのライディングスーツやヘルメット、ブーツなどをカスタマイズできるほか、肘や膝の出し方などのコーナリングフォームやガッツポーズなど、動きなども個性を出せるようカスタマイズできる。ちなみにマシンやアクセサリー、ライダーのスーツ等のカスタマイズアイテムは、ゲームをプレイして稼ぐクレジットによって購入する(=解放する)ことができる。

コースは国際的に有名なサーキットはもちろん、日本や欧州などの都市や観光地をコースにアレンジしたものを全15コース収録してある。
 




本作のアドバイザー的ポジションであるゲストの中野真矢氏は、ファミコンのディスクシステムを父親にねだり、欲しいがゆえにレースで優勝したというエピソードを披露してくれるなど、ゲームに対しても理解のあるライダーの1人。本作に関しては、エキゾーストノートで「4ストと2ストがわかる」、「コースの再現度が高く、現役時代に転倒して痛い思いをしたコーナーで緊張した」と感想を述べていた。

報道陣の前で実際に中野氏がプレイした際には、コースアウトなどの失敗時に一定時間前の状態まで巻き戻すことのできる「リワインド」機能(対戦時には使えないが…)なども披露された。ちなみに本作はPS4/Xbox Oneでは12人まで、PS3/Xbox 360では8人までのオンライン対戦が可能で、画面分割による2人対戦もできる。

また、今後への要望として、ロード時間の短縮(カスタマイズデータを読み込む必要があるため長くなっているが、その間にマシンの解説テキストなどを読んで盛り上がってほしいと竹内氏)、実車のコントロールを再現するようなバイクハンドルの発売(予算的に厳しい…と竹内氏)などを挙げていた。

4輪が先行してきたモータースポーツゲームのシミュレーター化だが、2輪においても日本ではナムコ(現バンダイナムコエンターテインメント)が『GP500』から始まった『MotoGP』シリーズでその先鞭をつけた後、ソニー・コンピュータエンタテインメントの『ツーリスト・トロフィー』で一気にシミュレーター化したが、権利上の問題や、本場欧州では売れるものの、北米や日本では販売が苦戦するなどし、タイトル数に恵まれなかったという流れがある。そのような状況下でも、Milestoneが毎年『MotoGP』シリーズを作り続けてきたことにより、より一層シミュレーター色が追求され、さらに『RIDE』ではより「バイクを乗りこなす楽しみ」をゲームでもより味わってもらいたい、という意気込みが感じられた。
 

物理演算による挙動に加え、ライダーという動く重りの存在がある2輪の再現は、竹内氏がこだわった「接地感」をはじめ、加速感の再現など、どこまで行っても課題は次々出てくると思われるが、日本のモータースポーツ、特に2輪に関して「ブーム」と呼ばれた時代からかなりの時が過ぎているだけに、次に控えている『MotoGP 15』も含め、本作が果たす役割は大きいのではないかと思われる。バイクレースゲーム自体、国内でリリースされるタイトルは近年見かけなかっただけに、本作の国内リリースはバイクゲームファンには朗報だろう。

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