シリコンスタジオ、第2四半期は2800万円の営業赤字に…開発推進・支援事業の一部大型案件失注や、新作『ワンダーブロック』の計画未達が響く【一部訂正】

シリコンスタジオ<3907>は、7月13日、2015年11月期の第2四半期累計(12~5月)の連結業績を発表、売上高38億2100万円、営業損益2800万円の赤字、経常損益3400万円の赤字、四半期純損益2100万円の赤字となった。

同社は、7月3日に業績予想の下方修正(関連記事)を発表しており、その数字通りの着地となる。なお、従来予想からの修正率は、売上高が5.7%減、各利益項目は営業損益8200万円の黒字、経常損益7300万円の黒字、四半期純損益4400万円の黒字からの赤字転落となっている。
 

開発推進・支援事業において、一部の大型受注開発について、開発案件推進の失注等が確定したことや、コンテンツ事業において、一部の新規リリースタイトルについて当初計画未達となったことなどが影響している。

各セグメント別の状況は以下の通り。

①開発推進・支援事業…売上高16億1335万円、セグメント利益3億7241万円
ゲーム開発者向けミドルウェア「OROCHI3」などの商品が新規販売で18件、ミドルウエア保守サポートの継続が102件となり、また、顧客からの複数年にわたる開発依頼案件の継続、及びソフトウェアのライセンス供与によるロイヤリティ収入の継続もあり、新規のミドルウェア販売件数及び保守サポート継続件数は順調に推移した。

一方で、他社販売のスマートフォン向けゲームの開発受託案件において、先方都合にて開発案件の推進そのものが見直しとなったことを受けて、当該案件の失注並びに当該ゲームの運営に係る収入の逸失が確定した。また、連結子会社イグニス・イメージワークスにおいて、遊技機器業界の射幸性を抑制することを目的とした規制強化により、クライアント企業において既存遊戯機器の法的規制への対応業務を先行することとなったため、新規開発案件に遅延が生じた。

②コンテンツ事業…売上高17億7586万円、セグメント利益1億9512万円
『逆襲のファンタジカ』は、ダウンロード数が約17万増加し全世界で781万に達した。『刻のイシュタリア』は、ダウンロード数が79万増加し全世界で134万に達した。『戦国武将姫-MURAMASA-』及び『三国志カードバトル』は、それぞれ国内のダウンロード数が約65万及び約108万となっている。なお、2月26日にリリースした新規スマートフォンネイティブアプリ『ワンダーブロック』は、ダウンロード数が57万に達した。

既存タイトルは、英語圏以外への展開の推進、リリース後の改修によるアクティブユーザー数の増加、更にはユーザー獲得のための広告宣伝費の追加投入が功を奏し、足元の収益は堅調に推移した。一方、新規リリースタイトルの一部が予想を大幅に下回り、また配信時期の遅延などが発生した。

③人材事業…売上高4億4846万円、セグメント利益1億3929万円
派遣先企業で稼動中の一般派遣労働者数は延べ898名、有料職業紹介の成約実績数は33名となった。
※今期が初の四半期業績開示のため、前年同期比較はなし

なお、2015年11月期の連結業績予想については、前述の通り、7月3日に業績予想の下方修正が発表されており、売上高87億200万円(前期比8.0%増)、営業利益3億6200万円(同57.0%減)、経常利益3億4800万円(同58.2%減)、当期純利益2億200万円(※同60.2%減)の見込み。
 

※会社側の決算短信一部訂正に基づき通期予想の数字データを修正
シリコンスタジオ株式会社
http://www.siliconstudio.co.jp

会社情報

会社名
シリコンスタジオ株式会社
設立
2000年1月
代表者
代表取締役社長 梶谷 眞一郎
決算期
11月
直近業績
売上高45億5400万円、営業利益2億3800万円、経常利益2億4600万円、最終利益2億円(2023年11月期)
上場区分
東証グロース
証券コード
3907
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