アクロディア、15年8月期予想を大幅下方修正…売上高は予想比42%減、営業益は1100万円の黒字から一転7億円強の赤字に転落 役員報酬減額を実施へ

アクロディア<3823>は、7月15日、2015年8月期業績予想の修正と特別損失の計上、役員報酬の減額を発表した。

業績予想の修正にについては、通期の連結業績予想で、売上高が従来予想24億8700万円から14億4100万円、営業損益が同1100万円の黒字から7億7100万円の赤字、経常損益が同700万円の黒字から7億7100万円の赤字、当期純損益が同400万円の黒字から7億5900万円の赤字に下方修正され、各利益項目は大幅赤字転落となった。
 

ソーシャルゲームや新規サービスにおいて、顧客ニーズに合わせてさらなるサービス充実を図る必要が生じ、追加開発を行ったことなどにより、第3四半期での市場展開が遅れ、業績寄与が下回ったことなどで売上高が予想を下回って着地。利益面については、売上高の計画未達に加え、国内で展開中の一部ソーシャルゲーム及び新規サービスのソフトウェア資産の収益性による評価を見直し、ソフトウェア償却費を追加計上したことも響いている。

純損益については、上記の要因に加え、特別損失の計上も大きく影響した。減損処理による有価証券評価損を5200万円計上したほか、連結子会社Acrodea Korea, Inc.への貸付金の貸倒引当金繰入額2億3300万円を計上。同じく連結子会社のGimme Corporationの株式取得に伴い、のれんの減損損失2600万円も計上している。

なお、こうした状況を受けて、同社はその経営責任を明確にするため、常勤取締役の役員報酬の減額を実施する。減額の内容は以下の通り。

(1) 取締役報酬の減額内容
代表取締役社長 月額報酬の30%を減額
取締役副社長 月額報酬の20%を減額
常勤取締役 月額報酬の10%を減額

(2) 対象期間
2015年7月から2015年12月まで
 

■第3四半期(9~5月)は売上高60%減、6億1000万円の営業赤字計上に


また、同社は同日(7月15日)に2015年8月期の第3四半期累計(9~5月)の連結業績も発表、売上高11億3100万円(前年同期比60.1%減)、営業損益6億1000万円の赤字(前年同期2億700万円の赤字)、経常損益6億500万円の赤字(同2億500万円の赤字)、四半期純損益5億9200万円の赤字(同3億1500万円の赤字)と大幅減収、赤字幅拡大という内容になった。
 

国内のゲームアプリ分野をピックアップして見てみると、「サッカー日本代表」シリーズや『野球しようよ♪ガールズスタジアム』をはじめとしたスポーツ関連ゲームをマルチプラットフォーム展開し安定的な収益を確保するとともに、複数の新規ゲームの投入を行った。新たなゲームとして、対戦パズルRPG『対戦パズルバトルブレイブ』のAndroid版を2015年2月から、iOS版を5月から配信開始し、累計登録者数は20万人を超えたという。

さらに、2015年5月から、なでしこジャパンオフィシャルライセンスによる初のソーシャルゲームアプリとして、『なでサカ~なでしこジャパンでサッカー世界一!』をGoogle Playで配信開始した。6月からはApp Storeでも配信開始し、配信1ヶ月後には両ユーザー合わせて10万人の累計登録者数を獲得したとしている。

なお、2015年8月期通期の予想については、前述の通り、予想の下方修正が実施されており、売上高が14億4100万円(前期比55.0%減)、営業損益7億7100万円の赤字、経常損益7億7100万円の赤字、当期純損益7億5900万円の赤字の見込み。
 

 
THE WHY HOW DO COMPANY株式会社
http://www.acrodea.co.jp/

会社情報

会社名
THE WHY HOW DO COMPANY株式会社
設立
2004年7月
代表者
代表取締役会長 田邊 勝己/代表取締役社長 篠原 洋
決算期
8月
直近業績
売上高9億0100万円、営業損失5億1400万円、経常損失4億0500万円、最終損失5億8100万円(2021年8月期)
上場区分
東証スタンダード
証券コード
3823
企業データを見る