ベクター、第1四半期決算は営業収益22.4%減、営業益は6000万円の赤字と赤字幅拡大 終了予定タイトルの落ち込みを新作が埋められず苦戦

ベクター<2656>は、7月17日、2016年3月期の第1四半期決算を発表、営業収益3億3600万円(前年同期比22.4%減)、営業損益6000万円の赤字(前年同期3000万円の赤字)、経常損益6000万円の赤字(同3000万円の赤字)、四半期純損益6000万円の赤字(同3100万円の赤字)と赤字幅が拡大した。
 

主力のオンラインゲーム事業において、採算面が厳しい複数のゲームタイトルの終了を発表した一方で、新規タイトルのサービスを開始したが、営業収益は、新規タイトルが終了予定のゲームタイトルの落ち込みを埋めることができず、前年同期を下回る結果となった。

セグメント別の状況は以下の通り。

①オンラインゲーム事業…販売金額2億2500万円(前年同期比22.2%減)、セグメント損益593万円の赤字(前年同期2319万円の赤字)
従来型のオンラインゲーム(クライアントソフトをパソコンにダウンロードするもの)は、前期から継続している4タイトルから2015年6月に『BOUNDRA』のサービスを終了し、第1四半期期末時点では3タイトルの運営となった。ブラウザゲーム(パソコンのブラウザ上で起動するダウンロード不要のオンラインゲーム)は、前期から継続している7タイトルから2015年6月に「魔戦カルヴァ」のサービスを開始したことにより、同8タイトルの運営となっている。同じくスマートフォンゲームは、『アルカナ・マギア』『だいすきナンプレ!』の2タイトルとなっている。

②ソフトウェア販売事業…販売金額8700万円(同26.3%減)、セグメント損益15万円の赤字(同55万円赤字)
ソフトウェアのダウンロード販売事業は、ウィンドウズXPのサポート終了により、個人消費者向けパソコンの買い替えが進んだことにより、ウイルス対策ソフト等の販売が一時的に増加した。しかし、個人消費者向けのパソコン市場の縮小や有料パソコンソフトに対する需要の減少傾向は継続した。

③サイト広告販売事業…販売金額2000万円(同18.3%減)、セグメント損益584万円の黒字(同1661万円の黒字)
ネットワーク配信型広告(キーワード広告、ユーザーの傾向を分析する行動ターゲティング広告など)が大半を占めており、サイト広告販売事業の基幹となっている。


なお、同社は、第2四半期累計期間業績予想のみを開示。第2四半期業績は、営業収益7億円(前年同期比21.8%減)、営業損益1億4000万円の赤字(前年同期3000万円の赤字)、経常損益1億4000万円の赤字(前年同期2600万円の赤字)、四半期純損益1億4200万円(前年同期2700万円の赤字)を見込んでいる。
 

 
株式会社べクターホールディングス
https://corp.vector.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社べクターホールディングス
設立
1989年2月
代表者
代表取締役社長 渡邊 正輝/代表取締役副社長 加藤 彰宏
決算期
3月
上場区分
東証スタンダード
証券コード
2656
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