カプコン<9697>は、2016年3月期の第1四半期(4~6月)決算を発表、売上高145億4100万円(前年同期比51.9%増)、営業利益20億2600万円(同59.8%増)、経常利益21億3500万円(同74.5%増)、四半期純利益15億6900万円(同2.0倍)と大幅な増収増益を達成した。
アミューズメント機器事業のパチスロ機部門で投入したの「バイオハザード6」が好調に推移したことが業績をけん引した。
各セグメントごとの状況は以下の通り。
①デジタルコンテンツ事業…売上高62億9400万円(前年同期比14.3%増)、営業利益11億700万円(同2.2%減)
『デビル メイ クライ 4 スペシャルエディション』(PS4、Xbox One、パソコン用)が底堅い売行きを示したほか、リピート販売やダウンロード版も海外を中心に健闘した。 一方、オンラインゲームは弱含みに展開したほか、モバイルコンテンツも『スマーフ ビレッジ アンド ザ マジカル メドウ』(iOS用)が順調な滑り出しを示したものの、訴求タイトルの不足などにより軟調に推移した。第1四半期は、有力タイトルの投入サイクルが端境期となったものの、全体として堅調に推移し、下期の本格的な攻勢に向けて地ならしを行うことができた。
前第1四半期 | 当第1四半期 | 増減率 | |
売上高 | 5,506 | 6,294 | 14.3% |
営業利益 | 1,131 | 1,107 | △2.2% |
営業利益率 | 20.5% | 17.6% | - |
②アミューズメント施設事業…売上高19億3200万円(同12.2%減)、営業利益3500万円(同83.6%減)
市況回復の足取りが鈍い環境の下、各種イベントの開催やサービスデーの実施に加え、顧客ニーズに即応した人気ゲーム機の設置など、様々な活性化策による集客展開により利用者の囲い込みや需要の掘り起こしに努めた。しかし、市場停滞を反映した消費マインドの低下などにより局面の打開には至らなかった。なお、第1四半期は1店舗を閉鎖し、施設数は32店舗となった。
前第1四半期 | 当第1四半期 | 増減率 | |
売上高 | 2,200 | 1,932 | △12.2% |
営業利益 | 214 | 35 | △83.6% |
営業利益率 | 9.7% | 1.8% | - |
③アミューズメント機器事業…売上高は60億4200万円(同4.0倍)、営業利益17億7200万円(同2.8倍)
パチスロ機部門は、満を持して発売した「バイオハザード6」が安定したファン層に支えられ、幸先のよいスタートを切ったことにより順調に販売台数を伸ばすとともに、売上高を押し上げるなど、収益向上のけん引役となった。 一方、業務用機器部門は、「ルイージマンション アーケード」を6月に発売したほか、既存商品のリピート販売主体による営業展開を行った。
前第1四半期 | 当第1四半期 | 増減率 | |
売上高 | 1,498 | 6,042 | 303.2% |
営業利益 | 627 | 1,772 | 182.4% |
営業利益率 | 41.9% | 29.3% | - |
④その他事業…売上高は2億7200万円(同26.2%減)、営業利益5000万円(同71.9%減)
ゲームガイドブック等の出版やキャラクターグッズなどの物品販売を行った。
前第1四半期 | 当第1四半期 | 増減率 | |
売上高 | 369 | 272 | △26.2% |
営業利益 | 177 | 50 | △71.9% |
営業利益率 | 48.0% | 18.4% | - |
なお、2016年3月期通期の予想については、従来予想から変更なく、売上高760億円(前期比18.2%増)、営業利益120億円(同13.4%増)、経常利益117億円(同7.8%増)、当期純利益77億円(同16.4%増)の見込み。
会社情報
- 会社名
- 株式会社カプコン
- 設立
- 1983年6月
- 代表者
- 代表取締役会長 最高経営責任者(CEO) 辻本 憲三/代表取締役社長 最高執行責任者(COO) 辻本 春弘/代表取締役 副社長執行役員 兼 最高人事責任者(CHO) 宮崎 智史
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高1259億3000万円、営業利益508億1200万円、経常利益513億6900万円、最終利益367億3700万円(2023年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 9697