【速報】DeNA、1Qは売上収益5％増、営業利益は42％減に…利益率の高い国内ゲーム事業が減収　売上原価や販管費も増加　2Qは利益率が大幅改善へ【追記】

 
利益率の高い国内ゲーム事業は前年同期比で減収となったが、2015年3月期下期以降に新規タイトルの投入が進んだ中国におけるゲーム事業や、野球における観客動員数が好調のスポーツ事業などが増収となった。

一方、費用面では、アプリ市場向けタイトルの開発・提供の拡充や利用拡大に伴い、ゲーム内課金の決済関連費用などの支払手数料や、ソフトウェアの償却費が増加したことなどにより、売上原価並びに販売費及び一般管理費が前年同期比で増加した。また、欧米における体制及びゲームポートフォリオの見直しを行い、無形資産の除却など、これに関する一時費用を主にその他の費用に計上した。

セグメントごとの状況は以下の通り。

①ゲーム事業…売上収益283億1500万円（前年同期比1.2％増）、セグメント利益68億1200万円（同16.6％減）
主力の国内市場でのゲーム内仮想通貨（コイン）消費高は前年同期比8％減の346億円と、既存タイトルでの利用低下を新規タイトルで補うには至らなかったが、注力中の国内及び海外アプリ市場向けの取り組みでは、コイン消費が引き続き堅調に推移したほか、新規タイトルの開発・提供も進むなど順調に進捗した。第1四半期連結累計期間のアプリ市場向けタイトルにおけるコイン消費高は、国内では前年同期比206％増の94億円、海外では同41％増の59億円となった。
 
②EC事業…売上収益49億8100万円（同2.4％増）、セグメント利益5億7400万円（同3.3％増）
ショッピングサービスにおいては、総合ショッピングサイト「DeNAショッピング」（「auショッピングモール」を含む）を中核に、食料品・日用品分野に注力し、ショッピング取扱高は増加した。ペイジェントが提供する決済代行サービス及びDeNAトラベルが運営する旅行代理店サービスの取扱高は増加した。オークションサービスでは、オークションサイト「モバオク」の有料会員数は減少した。

③スポーツ事業…売上収益37億3600万円（同32.8％増）、セグメント利益8億5400万円（同253.9％増）
横浜DeNAベイスターズは、主催試合の入場者数が増加し、好調に推移した。

④新規事業・その他…売上収益11億2500万円（同104.2％増）、セグメント損益11億1900万円の赤字（前年同期8億7800万円の赤字）
スマホ小説サイト「E★エブリスタ」や電子マンガ雑誌「マンガボックス」など、IP（知的財産）やコンテンツを構造的に生み出すことを目指すIP創出プラットフォーム、住まい・インテリアの「iemo（イエモ）」や女性向けファッションの「MERY（メリー）」などのキュレーションプラットフォーム、ヘルスケア領域のサービス等を含む。コスト管理の徹底や投資の見極めを適切に行いつつ、中長期で成長する構造的な強みを持つ事業を創出するべく、複数の領域で取り組みを進めており、第1四半期連結累計期間においては、新たに、自動運転技術を活用したロボットタクシー事業など、自動車領域での取り組みを開始した。

■第2四半期累計の業績予想を開示
なお、同社は2016年3月通期の予想は非開示とし、第2四半期累計（4～9月）の業績予想のみを開示。連結売上収益745億円（前年同期比3.7％増）、営業利益106億円（同29.2％減）、最終利益64億円（同30.8％減）を見込んでいる。