ベクター、2Q業績予想の上方修正を発表…売上高は1.6%上ブレ、営業赤字は1.4億円から0.9億円に縮小 新作のサービス開始が計画より早まったため

ベクター<2656>は、2016年3月期の第2四半期累計(4~9月)の単独業績予想の修正を発表、営業収益は従来予想7億円から7億1100万円(増減率1.6%増)、営業損益は同1億4000万円の赤字から9300万円の赤字、経常損益は同1億4000万円の赤字から9200万円の赤字、四半期純損益は同1億4200万円の赤字から9300万円の赤字と赤字幅が大きく縮小した。

修正の理由は、営業収益はオンラインゲーム事業において、新規タイトルのサービス開始が当初の計画より早期に実施できたため。各利益項目については、増収効果に加えて、営業費用の削減効果も寄与した。
 

ただし、この修正予想も前年同期比較で見ると、売上高は前年同期比20.6%の減収、各利益項目はいずれも前年同期比較で赤字幅拡大となっている。
 

各セグメント別の状況は以下の通り。

①オンラインゲーム事業…販売金額4億8300万円(前年同期比23.0%減)、セグメント利益500万円(前年同期700万円の赤字)
従来型のオンラインゲーム(クライアントソフトをパソコンにダウンロードするもの)は、前期から継続している4タイトルから20157年6月に「BOUNDRA」、7月に「エターナル・アトラス -The Refined FNO」のサービスを終了し、第2四半期末時点では2タイトルを運営している。

ブラウザゲーム(パソコンのブラウザ上で起動するダウンロード不要のオンラインゲーム)は、前期から継続している7タイトルから2015年7月に「神創詩篇ミッドガルド・サーガ」「創星紀アステルゲート」のサービスを終了し、2015年6月に「魔戦カルヴァ」、9月に「ヴェルストライズ」のサービスを開始したことにより、第2四半期末時点では7タイトルを運営している。

第2四半期末時点で運営を行っているスマートフォンゲームは、「アルカナ・マギア」「だいすきナンプレ!」の2タイトルとなっている。

②ソフトウェア販売事業…販売金額1億7800万円(同18.2%減)、セグメント損益100万円の赤字(前年同期400万円の赤字)
ソフトウェアのダウンロード販売事業は、ウィンドウズXPのサポート終了により個人消費者向けパソコンの買い替えが進み、ウイルス対策ソフトなどの販売が一時的に増加したが、個人消費者向けのパソコン市場の縮小や有料パソコンソフトに対する需要の減少傾向は継続している。

③サイト広告販売事業…販売金額4000万円(前年同期比17.8%減)、セグメント利益1100万円(同62.0%減)
ネットワーク配信型広告(キーワード広告、ユーザーの傾向を分析する行動ターゲティング広告等)が大半を占めており、サイト広告販売事業の基幹となっている。

なお、同社は、第3四半期累計期間業績予想のみを開示。営業収益11億200万円(前年同期比19.2%減)、営業損益1億4000万円の赤字(前年同期2600万円の赤字)、経常損益1億4000万円赤字(同1900万円の赤字)、四半期純損益1億4200万円の赤字(同500万円の赤字)を見込んでいる。
 
株式会社べクターホールディングス
https://corp.vector.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社べクターホールディングス
設立
1989年2月
代表者
代表取締役社長 渡邊 正輝/代表取締役副社長 加藤 彰宏
決算期
3月
上場区分
東証スタンダード
証券コード
2656
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