【速報】DeNA、2Qは売上収益4％増ながら営業益24％減に…利益率の高い国内ゲームの売り上げ減少　中国ゲーム事業などが伸びる　2QはQonQで84.5％の営業増益に【追記】

 
利益率の高い国内ゲーム事業は、前年同期比で減収となった一方、2015年3月期下期以降に新規タイトルの投入が進んだ中国におけるゲーム事業や、横浜DeNAベイスターズの観客動員数が好調に推移したスポーツ事業などが増収となった。

売上原価並びに販売費及び一般管理費は、前年同期比で増加した。アプリ市場向けタイトルの開発・提供の拡充や利用拡大に伴い、ゲーム内課金の決済関連費用等の支払手数料やソフトウェアの償却費などが増加した。その他の収益は、2015年7月1日付でBtoB向けマーケットプレイス事業をオークファンに譲渡したことに伴う売却益を計上している。その他の費用には、第1四半期連結累計期間において欧米における体制及びゲームポートフォリオの見直しを行っており、これに伴う無形資産の除却等の一時費用を主に計上している。

セグメントごとの状況は以下の通り。

①ゲーム事業…売上収益557億8300万円（前年同期比1.6％増）、セグメント利益132億1900万円（同17.1％減）
主力の国内市場でのゲーム内仮想通貨（コイン）消費高は前年同期比3％減の723億円となった。ブラウザ市場向けのコイン消費は緩やかに減少したが、注力の国内及び海外アプリ市場向けの取り組みでは、主力タイトルのコイン消費が引き続き堅調に推移したほか、新規タイトルの開発・提供も進んだ。

第2四半期連結累計期間のアプリ市場向けタイトルにおけるコイン消費高は、国内では前年同期比233％増の212億円、海外では同25％増の101億円となった。
 
②EC事業…売上収益98億6500万円（同0.8％減）、セグメント利益12億円（同0.2％減）
ショッピングサービスは、総合ショッピングサイト「DeNAショッピング」（「auショッピングモール」を含む）を中核に、食料品・日用品分野に注力し、ショッピング取扱高は増加した。ペイジェントが提供する決済代行サービス及びDeNAトラベルが運営する旅行代理店サービスの取扱高は増加した。オークションサービスでは、オークションサイト「モバオク」の有料会員数は減少した。

③スポーツ事業…売上収益77億4200万円（同20.2％増）、セグメント利益18億8300万円（同77.2％増）
横浜DeNAベイスターズは、主催試合の入場者数が増加し、好調に推移した。

④新規事業・その他…売上収益23億4000万円（同76.7％増）、セグメント損益23億8100万円の赤字（前年同期20億5700万円の赤字）
スマホ小説サイト「E★エブリスタ」や電子マンガ雑誌「マンガボックス」など、IP（知的財産）やコンテンツを構造的に生み出すことを目指すIP創出プラットフォーム事業、住まい・インテリアの「iemo（イエモ）」や女性向けファッションの「MERY（メリー）」、旅行情報の「Find Travel（ファインドトラベル）」などのキュレーションプラットフォーム事業、ヘルスケア事業、オートモーティブ事業でのサービスなどを展開した。

なお、同社は2016年3月通期の予想は非開示とし、第3四半期累計（4～12月）の業績予想のみを開示。連結売上収益1082億円（前年同期比1.8％増）、営業利益144億円（同28.5％減）、最終利益83億円（同33.7％減）を見込んでいる。
 

■2QはQonQで84.5％の営業増益に
業績を四半期推移で見てみると、第2四半期期間（7～9月）の連結売上収益は372億円（前四半期比1.4％減）ながら営業利益は74億円（同84.5％増）と利益率が大きく向上した。しかし、開示された第3四半期累計予想を基に第3四半期期間（10～12月）の業績予想を計算してみると、売上高は333億円（前四半期比10.3％減）、営業利益30億円（同59.1％減）と落ち込む形となる。ただ、これはシーズンオフとなるプロ野球の影響などもありそうだ。