日本ファルコム、15年9月期は売上高38%減、営業益46%減で着地…製品部門の売上が59%減に 『イース』シリーズ最新作の期ずれなどが影響

日本ファルコム<3723>は、11月12日、2015年9月期の決算(非連結)を発表、売上高15億7500万円(前々期比38.0%減)、営業利益6億9200円(同46.8%減)、経常利益6億8900万円(同47.1%減)、当期純利益4億5600万円(同41.1%減)と大幅な減収減益となった。同社は9月30日に業績予想の下方修正を発表していたが、おおむねその水準での着地となる。
 

当初『イース』シリーズ最新作と『東亰ザナドゥ』2タイトルのリリースを予定していたが、期中は『東亰ザナドゥ』1タイトルのリリースとなったことが業績の下方修正要因で、2014年9月期は『英雄伝説 閃の軌跡Ⅱ』が国内とアジアで非常に好調だった反動も前々期比較での減収減益要因となっている。

各部門ごとの状況は以下の通り。

①製品部門…売上高7億7000万円(前年同期比59.3%減)
PS3及びPS Vitaの2機種向けゲームソフト『英雄伝説 閃の軌跡』『英雄伝説 閃の軌跡Ⅱ』の販売が、国内及びアジア地域において引き続き継続しており、『英雄伝説 閃の軌跡』をさらに求めやすい価格に設定した「英雄伝説 閃の軌跡 PlayStation Vita the Best」「英雄伝説 閃の軌跡 PlayStation3 the Best」を2015年3月に発売した。2015年9月には、新製品としてPS Vita向けゲームソフト『東亰ザナドゥ』を発売した。『東亰ザナドゥ』は、新規IPであるにもかかわらず、東京ゲームショウにおいては日本ゲーム大賞フューチャー部門を受賞するなど人気を集めた。

②ライセンス部門…売上高8億400万円(同24.5%増)
コンテンツの様々なプラットフォームへの展開、キャラクターを利用した商品へのライセンス許諾などを行うライセンス部門では、STEAMなどのダウンロード販売サイトにおいて、PCゲームソフト旧タイトル『イースオリジン』『イースⅠ&Ⅱクロニクルズ』『イース~フェルガナの誓い』『イースⅥ~ナピシュテムの匣』などのイースシリーズ英語版や『空の軌跡FC』の英語版の販売が好調だったほか、国内においては、2015年6月にPS Vita向けゲームソフト『英雄伝説 空の軌跡FC Evolution』を発売した。

また、中国ゲーム開発大手で「Changyou.com(チャンユードットコム)」でも知られている、ナスダック上場企業「Changyou.com Limited(北京暢遊時代数碼技術有限公司)」と提携し、中国本土の巨大モバイルアプリ市場に向けて継続的にリリースを行う契約を締結した。

その他にも、『チェインクロニクル~絆の新大陸~』(セガゲームス)や『拡散性ミリオンアーサー』(スクウェア・エニックス)、『太鼓の達人』(バンダイナムコゲームス)、『DEAD OR ALIVE 5 LAST ROUND』(コーエーテクモゲームス)などのゲームタイトルとのコラボレーション企画を展開し、ユーザー層の拡大を図った。

■今期は増収増益を見込む
なお、2016年9月期通期の予想は、売上高17億円(前期比7.9%増)、営業利益7億円(同1.0%増)、経常利益7億円(同1.0%増)、当期純利益4億6900万円(同2.8%増)の見込み。
 
日本ファルコム株式会社
http://www.falcom.co.jp/

会社情報

会社名
日本ファルコム株式会社
設立
1981年3月
代表者
代表取締役社長 近藤 季洋
決算期
9月
直近業績
売上高25億3300万円、営業利益14億6000万円、経常利益15億7300万円、最終利益10億2700万円(2022年9月期)
上場区分
東証グロース
証券コード
3723
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