イグニス、15年9月期は18%増収ながら赤字計上…無料ネイティブアプリ、全巻無料型ハイブリッドアプリが低迷 ネイティブゲームは売上高4.7倍に

イグニス<3689>は、11月12日、2015年9月期の連結決算を発表、売上高24億1900万円(前々期比18.1%増)、営業損益3800万円の赤字(前年同期5億6100万円の黒字)、経常損益1億4800万円の赤字(同5億4500万円の黒字)、当期純損益3億600万円の赤字(同3億900万円の黒字)となった。10月16日に発表した業績予想の修正におおむね準ずる内容となったが、各利益項目の赤字幅は予想よりもさらに縮小した。
 

■無料ネイティブアプリ…売上高7億2593万円(前々期比49.7%減)
今後の広告収入拡大への足掛かりとして、サービスの開発体制を小規模中心の開発から、徐々に中規模及び大規模の開発へと移行した。そのため、サービスリリース数は、小規模31本(前連結会計年度は47本)、中規模8本(前連結会計年度は2本)、大規模2本(前連結会計年度は0本)となった。

また、ユーザーの嗜好の変化により小規模サービスのマネタイズの難易度が上昇傾向にあること、中・大規模サービスの開発へ方向転換を実施したことにより、小規模サービスのリリースが少なかったことから、当連結会計年度末の総MAUは565万人(前連結会計年度末は771万人)へと減少した。その影響により、広告収入が前連結会計年度と比べ減少した。

なお、グループの注力分野であるコミュニケーション領域へのサービス展開を開始しているほか、米国現地法人による米国市場へのサービス投入や台湾・韓国市場への進出など、海外展開を引き続き行った。

■全巻無料型ハイブリッドアプリ…売上高4106万円(同84.0%減)
複数の漫画作品を一度に楽しめるストア型漫画アプリをApp Store及びGoogle Playから提供した。しかし、ユーザーの嗜好変化などの急激な外部環境の変化により、収益性が想定よりも低水準で推移した。そこで、ビジネスモデルのブラッシュアップを実施し、収益性の向上を図るとともに、海外展開として、韓国市場向けのストア型漫画アプリをリリースした。

■ネイティブソーシャルゲーム…売上高16億5208万円(同4.7倍)
グループ2作目のタイトルとして『ぼくとドラゴン』のAndroid版を2015年2月より、iOS版を同年3月より配信した。『ぼくとドラゴン』は、リリース当初から順調に推移しており、開発チームによる追加コンテンツの拡充や運営チームによる多彩なイベントの実施など、開発及び運営の双方に引き続き注力することで、収益力の強化を図った。

また、2015年11月10日に台湾・香港・マカオ市場向けに繁体字版「ぼくとドラゴン」を配信するなど、海外展開を開始した。

なお、2016年9月期通期の予想は、合理的な業績予想の算定が困難であるとして、売上高35億円(前期比44.7%増)のみを開示している。
 
株式会社イグニス
http://1923.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社イグニス
設立
2010年5月
代表者
代表取締役社長 銭 錕(センコン)/代表取締役CTO 鈴木 貴明
決算期
9月
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