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【連載】ゲーム業界 -活人研 KATSUNINKEN- 第七回「学生さんにやっていただきたいこと~後編~」

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ディー・エヌ・エー(DeNA)<2432>の馬場保仁氏が、ゲーム業界の人材・採用に関して語っていく連載記事「ゲーム業界 -活人研 KATSUNINKEN-」。現在同氏は、DeNAのスマホアプリ開発のプロデューサーを担うほか、人事・採用担当も兼任している。開発現場・採用担当、双方の視点からゲーム業界における“人”に対してスポットをあてた連載記事。
 
 

■第七回「学生さんにやっていただきたいこと~後編~」


前回(関連記事)は、

なんでもいいので、学生のうちに「100」好きなことを継続してみましょう!

という、提案をいたしました。とはいえ、実際問題これを実践することは簡単ではないと思います。なぜなら、わたしはこれを既に10年近く言ってきているからです(笑)。

ですが、一度お会いした学生さんから、その後、

「馬場さん、僕は■■を始めました!」
「馬場さん、わたし、○○に今、はまってます!」

という報告をしてくださる方もいらっしゃいますが、そんなにその数が多くないのも事実です。やはり、100という数字が膨大すぎるように感じるのかもしれません(笑)。おそらく…

<タイプ1>
そもそも、やらない
<タイプ2>
2,3個(回)やったところで継続せず
<タイプ3>
やっていたけど、忙しくて継続できなくなった
<タイプ4>
継続してるけど、単に、馬場に報告しようがない!(笑)

のどれかには当てはまるのではないでしょうか?

タイプ4であったら何の問題もありません! 確かに、わたしが同じ学生さんたちと何度もお会いすることはなかなかないことですし、一度お会いした全員の方とSNSでつながったりもしていませんからね。このタイプ4の方々も大いにいらっしゃると思っています。ただ、この方たちはそもそも、わたしに言われるまでもなく、いろんなことを自分でやっておられた経験をお持ちの方である可能性が高いです。ですので、わたしからの新たな提案に対しても、
 

「既にやってることを継続」
「そうか…じゃあ、新しくやってみるかな…前からやってみたいと思っていたし…」
 
という感じだと思うのです。そもそもが、好奇心旺盛で、ある程度の継続力を持っている、発想の引き出しの数も多い人であることが多いと思います。
 

タイプ3の方は、社会人から見ると、異論のある方もいらっしゃることでしょう。
 
「学生が時間がないって? 我々に比べたら、いくらでも時間はあるじゃないか?」
 
と思われるのではないでしょうか? わたしも以前はそう思っていました(笑)。ただ、時間というやつは不思議なもので、誰しも1日24時間しかないのですが、単位時間あたりの経過する体感スピードは経験やストレスなどの状況に応じて変化します。つまり、社会人と学生という状況の違いがある以上、やはり、学生さんにとっては「忙しい! 時間がない!」のは変わりなく、社会人からすると、「もっとやれるんじゃないの?」と思っても、それは社会人にしかわからないことだと思います。

でも、逆転の発想をするならば、学生さん同士であれば、この「時間」の体感速度はほぼほぼ近いわけです。と、いうことは、社会人の体感速度まで、学生のうちにギアをあげて少しでも行動することができれば、大きなアドバンテージを築くことができるはずです。そして、ことゲームにおいては、学生さんたちのライバルは学生さんではなく、プロである社会人をスコープにいれて考えて、行動できるような人が、より企業から求められていると思います。このコラムでよく言っております、
 
一定以上の「世に問うた回数」からくる経験

を除けば、現在の環境は、プロとアマの差はもはやそれほどないと思っています。

ただ、プロは、ゲームのことを最優先に考えて、且つ、それに対して日々の時間を使い、且つ、単位時間あたりの仕事量も多い、それだけの話です。それに我々の時代に比べ今の学生さんたちは、バリバリとゲームをつくることができる環境にありますからね。一部コンシューマ系ゲームの開発にこそ特殊な開発キットを必要としますが、そうでなければ(例えば、スマホアプリ開発)自分のPCとスマホがあれば開発できてしまいます。

時間がないなりに、うまくやりくりして、完成度は別にしてもゲームをつくってみること、は、非常に良い経験だと思います。ただし、振り返りを必ず行ってください! つくったことによる満足感、つまりは苦労したあとにはクオリティを問わずに充実感は得られてしまうので、次に何に、どうつながねばならないか? が希薄になり、継続できないこともあります。成長を伴わない自己満足のみのスパイラルに入ってしまわないように注意したいところです。

なので、この「時間の使い方」を考えれば、実はプロアマの差を埋めることは、決して難しくない時代に入ってきているということです。もちろん、週5日、すべてをそういう生活をすることは難しいと思います。特にいきなりそんなことしても、俗に言う三日坊主で継続できないだけになります。急激なダイエットは続けられないし、リバウンドするだけです(笑)。で、あれば、「できるようにやる」です。
 
ゲームでも、Lv1の段階でラスボスに挑んだりはしないですよね? レベルアップをするなり、見合うだけの環境を整えてから挑むと思います。なにごとも段階をおってやっていくことで、GOALが見えてくると思います。なので、

毎月5の付く日は、■■をする日!
 
とか、決めてやってみるのも、いいのではないでしょうか? スマホアプリの運用イベントみたいですが(笑)とにかく、続けること!です
 
わたしは、タイプ2の方がかなりいらっしゃると思っています。人間、なにかを始めると面倒くさくなる時がきます。その時に、それを特に楽しんでできていないと、やめてしまいます。ダイエットもレコーディングダイエットが効果的なのは、減っていくのを目で見ることができるから、どこかで、ノルマ感やゲーム感覚が生まれるからだと思います。

また、何回か、いくつかやると、人間その対象のことを「わかった気になる」時があります。これは、なんかもうGOALが見えた気がしたり、その対象のことを「理解した」と思い込んでしまうことがあると思うのです。そうすると、その先、継続することで新たな発見も少ないと思うでしょうからモチベーションが落ちてしまう、もしくは、なにがしかの達成感を感じてしまうことで、やはり、継続できない、ということが発生しているのだと思います。
 
いったん、達成感を感じたものを継続することは難しいでしょうし、それを外から言っても本人の中に「意味付け」ができてなければ、やることもないでしょう。これを、自分の中で方針をかえるためには、わかりやすい指針が必要になると思います。つまりは、ここからは自己啓発みたいな感も強いので、ややこじつけっぽくなりますが、自分自身に
 
まず、○○を■■個(回)おこなう
 
というのを「決め」として始めてはいかがでしょう? たとえば、わたしなどは、現実にモチーフがあるものをゲームに企画する場合であれば、そのモチーフに関する「 資料を10冊読む! 」というのを自分へのミッションとしています。常にすべての案件に関して、深く知っているわけではありませんし、モチーフがある以上は、ファンがいるものであるはずですので、プロである以上は、ファンよりもモチーフに関して詳しくありたいと思うからです(もちろん10冊本を読んだくらいでは、ファンの方々の知識を凌駕するところまでいけるかは、微妙ですが、スタートラインには立てると思います)。
 

まあ、これは、あくまでも実際にゲームを作るときの話ですが、日常においても、この手のように興味をもったことはとりあえず、調べるかな…というのを、ネット検索ですませるのではなく、ちょっとは「お、おもしろそう」と思ったことがあったら、ネット検索後、図書館にいってみるとか、いいのではないでしょうか?
 
また、ちょっと話がずれるのですが、この「わかった気になる」ところの流れ、実は非常に大切なヒントが含まれていると思います。ゲームを開発する上で、ユーザさんの感情、遊び心地、モチベーションを考えて開発をすることは非常に大切なことです。

ゲームを遊ぶ上では、「わからない」と遊べないし、少なくとも継続できないわけです。

なので、「わかる」ところまでは、ある程度の速度でいっていただかなくてはいけないわけです。でも、逆に「わかった気になってしまう」と、もう飽きてしまいます。永遠にわかった気にさせないでおこう! といっているのではありません。人間の興味関心や忠誠度というのは、いくつかの節目でしっかりと、アトラクトしてあげることで、一気に上がり、その後は下がりにくくなります。逆に言えば、「なーんだ、このゲームってこんな感じかな…」とそれこそ、わかった気になった刹那、奥深さややり込み要素などが見つかると、一気にその魅力を感じて、ロイヤリティが高まるということがあるかと思います。「良い意味で裏切られる」わけですね。

これは、ゲームから人間に立ち返っても同じかもしれません。知識だけではない、その人の奥深かさ=教養や、意外性に気づかされると魅力を感じると思います。やはり、そのためにも、自身に知識をいれて、体験し、教養として周囲が感じるところまで昇華できさえすれば、面接などでも困らなくてすむのではないでしょうか? 打算的に行動しましょう! というわけではないですが(笑)、目的志向で行動するためにも、自身を魅力的にすることは非常に意味あることではないでしょうか?
 

自身が、意味付けできて、納得できないと行動できないのが人間というものです。ですが、

教養溢れる魅力的な人物になること!

という目的を設定できれば、それを達成するためのシンプルな入口の手段が、まずは知識を入れることだと考えれば、継続することができるのではないでしょうか? いや、まだこれでは難しいかな?(笑)よくゲーム業界の先輩たちに、
 
「社会に出る前にやっておくといいことって何かありますか?」
 
ということを学生のうちに質問することがあると思います。すると先輩たちは、

・学生のうちにたくさん遊んでおきましょう!
 
ということをおっしゃることが多いのではないでしょうか? でも、「たくさん遊ぶ」は、いったい何をどうすればいいのか? もっと具体的なことが知りたい、と思われる方も多いかもしれません。先達たちは「いやいや、そこを聞いているようじゃ終わってるよ。それくらいは自分で考えて、行動できないと…」と言いたいところだと思いますが、そこは、グッとその言葉を飲み込んで、いろいろな表現で学生の皆さんに伝えているのではないかと思います。それが、

・なんでもいいから100やってみよう!
・映画とか漫画とか、ガンガン気に入ったものを見よう!
・アルバイトをしよう!
・まず10冊本を読もう!
・自分で何かつくって発信してみよう!

などなど

 
いろんな表現になって、学生さんにメッセージとなって発せられているのだと考えます。
なので、一番大事なのは、まさに、質問でされているような、
 
「なにかをする(=行動する)」
 
ことだと思います。
 

 
行動し、継続し、積み上げることで、「自信」を手に入れることが大事なのだと思います。■■に関しては、ある程度知っていることで、なにがしかの自信をもてるならば、努力が結果にある程度直結するので、やればいいだけのことだと思います。

ただ、知識に対して、体験は何倍もの効果があり、振り返って継続することはもう何倍か? を計測することすら難しい圧倒的な効果をうむと思います。納得感を自身にもたせるためにも、実感のための最低単位を自身で見つけるためにも、まずは、10とか決めた入口の数値をやってみること、これを習慣づけること、それが、いずれは100への道につながり、知識だけではない、溢れ出る教養にまでたどり着ける道であると思います。

お試しの最小単位(個数、回数)を決めて、まずは、やってみる
→そして、振り返り、継続して体験する

 
これこそが、まずは、学生さんのうちに、やっておいていただきたいこと、となります!
今回は、これまで!
 
次回は、対談となります。お楽しみに!!
 


■著者 : 馬場保仁
DeNA プロデューサー 兼 採用担当。過去、セガ(当時 セガ・エンタープライゼス)で『プロ野球チームをつくろう!』『Jリーグプロサッカークラブをつくろう!』など多数のゲーム開発に従事。DeNA入社後は、スマホアプリの開発にプロデューサーとして従事。現在は、プロデューサーとしてゲーム開発を行うと同時に、人事も兼任し、ゲーム業界の人材育成のためにも尽力している。著書に「ゲームの教科書」(ちくまプリマー新書)がある。


■ゲーム業界 -活人研 KATSUNINKEN- バックナンバー

第六回「学生さんにやっていただきたいこと~前編~」

「社長トーク!」第1弾 コロプラ 馬場功淳 社長【後編】(第五回)

「社長トーク!」第1弾 コロプラ 馬場功淳 社長【前編】(第四回)

第三回「若手のチャンスとキャリアパス」

第二回「企業×学校×学生」

第一回「ゲーム業界って本当に人手不足なの?」
 

 
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あわせて読みたい( ゲーム業界 -活人研 KATSUNINKEN-ディー・エヌ・エー(DeNA)

企業情報(株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA))

会社名 株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)
URL http://dena.jp/
設立 1999年3月
代表者 守安 功
決算期 3月
直近業績 売上収益1437億円、営業利益198億円、最終利益113億円(2016年3月期)
上場区分 東証一部
証券コード 2432

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