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​柳澤康弘氏が語るコロプラの歩みとゲーム開発のスタイル、そして求める人材像

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コロプラ<3668>の柳澤康弘氏(写真)は、11月21日、沖縄県糸満市内で開催中の「NEXT CREATORS FORUM(ネクストクリエイターズフォーラム)」(11月21日~23日)で、「ネクストクリエイターへのメッセージ」と題する基調講演をイベント初日に行った。沖縄で活躍するゲームクリエイターだけでなく、ゲーム専門学校の学生たちも活発に質問するなど、沖縄におけるゲーム開発に対する熱気の高まりを象徴するような講演であった。

講演の冒頭、柳澤氏は、「Pankia」や「LightBike」で知られるパンカクの設立からコロプラへの合流、そしてコロプラでの自身の業務内容を紹介した後、コロプラのこれまでの歩みを振り返りつつ、人材採用に対する考え方を語った。モバイルゲーム業界はめまぐるしく変化しているが、その変化に対してコロプラがどう対応したか、という観点からも興味深い振り返りになっているように思われる。

さて、氏の所属するコロプラは、現在、620名もの社員が在籍している。柳沢氏がコロプラに合流した当時は300名ほどだったが、わずか2年半の期間では社員数は倍以上の規模に拡大したことになる。そして、在籍する社員の8割がディレクターやプランナー、デザイナー、エンジニといった職種で、割合として「かなりクリエイターが多い」という印象だという。社長の馬場功淳氏自身もクリエイターであることから、クリエイターにいかに開発しやすい環境にするかを重要視していることも背景にあると述べた。
 

続いてコロプラの設立から現在までの歩みを語った。コロプラは、2003年、馬場氏が個人サービスとして、位置情報を使ったゲーム「コロニーな生活」を開発・運営を開始したことから始まる。当時、PHSで位置情報を使ったサービスができるようになった時期に生まれたサービスだ。現在も運営を続けており、運営年数は10年以上になる。
 

その後、「株式会社コロプラ」が設立されたのは2008年だった。馬場氏自身がKLabやグリーでエンジニアとして働きつつ、個人的に運用していたサービスが、ユーザー規模や取扱金額が拡大してきて兼業で行うことが難しくなり、独立に踏み切ったという。このあたりは有名な話だ。
 

「コロニーな生活」では、2009年から新たに「リアル連携」を開始した。これは全国1400カ所の店舗などと連携したもので、地方にある提携店舗で何かを購入すると、ゲーム内アイテムが入手できるシリアルコードを配布する、というものだ。地方に旅行やおでかけに行く動機ともなり、O2Oサービスの先駆けになったものといえよう。
 

2011年には、「おでかけ研究所」を設立した。位置情報ゲームの運営で蓄積されたビッグデータの解析・分析を行い、社会貢献を目指すものだ。当時、世界で2番目に多くの位置情報を持っていた会社だったという。東日本大震災後、人々の移動が停滞したこと、そして社会インフラが復旧していくに従い、どういった形で復旧していったかを明らかにしていった。このほか、地方自治体などにビッグデータによる移動の分析とともに、その地方が活性化するための提案レポートなども提供している。
 

コロプラのターニングポイントとなったのは、2011年だ。WEBビュー型のスマートフォンアプリの開発を開始したほか、「UNITY」を導入したアプリの開発も行った。Unityは当時まだメジャーとはいえないゲームエンジンだったが、馬場氏が韓国での視察時にその存在を知り、馬場氏個人がスマートフォンアプリを開発したという。第一弾となったタイトルは、コイン落としゲーム『きらきらドロップ!』だった。
 

 
その後、コロプラは「KUMA The Bearブランド」として、ライトユーザー向けのカジュアルゲームを提供する一方、『クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ』をリリースし、大ヒットを遂げた。当時、カジュアルゲームでユーザーを集めてオンラインアプリに誘導する施策を行い、大きな成果をあげたという。
 


こうした戦略が転機を迎えたのは、『黒猫』でテレビCMを実施し、ダウンロード数を爆発的に伸ばしたことだった。それ以来、ユーザーの集客ツールとしてのカジュアルゲームにはあまり力を入れていないとのこと。
 

その後、ゲーム開発に対する考え方も変わっていった。リッチなゲームをしっかりと作り込んでリリースし、テレビCMなどを駆使してプロモーションを行うようになった。その代表例が『白猫プロジェクト』だ。ここで導入された、「ぷにコン」は、ユーザーの触り心地を重視しているという。移動中などの「スキマ時間」に遊ぶことが多く、「また遊びたい」と思ってもらえるようなものが大事だと強調した。
 

続いて、コロプラ流のゲーム開発の考え方を明かした。その大きな特徴として、「徹底したユーザー志向」にあるという。スマートフォンのゲームとして提供する以上、自分が作りたいと思うものだけを作るのではなく、幅広い人に遊んでもらうことが大事であると強調した。
 

もう一つの特徴として、仕様書や企画書がないことをあげた。Unityでは、モックやプロトタイプが比較的作りやすく、書類で作るのではなく、実際に動くものを作ってみて面白そうかどうかを判断しているという。とはいえ、書類は全く作らないのではなく、ゲームの仕様を網羅したものではなく、ゲームの概要を説明する資料などは作っているという。
 

3つ目の特徴は、少人数での開発だ。当初はディレクター、デザイナー、エンジニアの最小構成となる3、4人から企画・開発をスタートし、プロトタイプから試行錯誤していく。その後、必要に応じて投入する人員を増やし、リリース時には20人程度になるという。チーム内での情報共有や連携を重視し、大きくし過ぎないようにしているという。ただ、運用を始めるとイベントなどをどんどん入れていく必要が有るため、チームの規模も大きくなっていくそうだ。
 

これ以外の特徴として、デザイナーやエンジニアであっても企画を考えるなど職種区分はあってもチーム全員で協力して作っていく考えが強いこと、そして、ゲーム開発にあたってはあくまでオリジナルにこだわっていることなどをあげた。
 


現在では、「VR」にも力を入れている。Oculus Rift向けのゲームの企画・開発を行っている。また360度動画に特化した子会社も設立した。VRについては、「スマートフォンの次に来るものはVRと考えており、社長直下で動いている」という。
 

最後に、コロプラで求める人材像を語って講演を締めくくった。「結果とデータに素直である」ことを重視しているという。ゲームやエンタメ業界の変化のスピードが早く、ユーザーのニーズも大きく変わっていく。ゲーム運営では、常にユーザーに期待を超えるものを提供し続けなくてはならない。ユーザーの期待を認識するには、データや事実を正確に捉える必要があり、そもそもデータやニーズに対して素直でなければ客観視することはできないからだ。そして、期待を超えるものを提供するためには成長し続ける必要がある。
 

なお、柳澤氏は、会場からの質疑応答に30分以上の時間を割いた。ゲーム専門学校や開発者からの質問が多く、柳澤氏も驚いたようだ。質問がなかった場合、Twitterで質問を受け付けるとしていたが、その必要はなかったようだ。あがった質問としては、素直さをどうやって評価するのか、徹底したユーザー志向とは具体的にはどういうことなのか、開発プロジェクトの「お蔵入り」の有無、そして『白猫プロジェクト』というタイトルの由来などだった。

 
(編集部 木村英彦)
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