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【年始企画】「パートナー戦略が良い結果につながってきた」「16年はよりクオリティ重視に」 ネクソン社長が語るモバイルゲーム市場の総括と展望

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スマートフォンアプリ業界に身を置く方々に話を伺い、2015年の市場動向と2016年のトレンドを読み解く特別企画「ゲームアプリ市場のキーマンに訊く2015-2016」。
 
今回は、ネクソン<3659>の​オーウェン・マホニー社長にインタビューを行い、2015年のゲームアプリ市場とネクソンの取り組みを振り返ってもらいつつ、2016年の展望について話を聞いた。
 

■アプリ市場の難しさはマーケティングではなくプロダクトの問題


株式会社ネクソン
代表取締役社長
​オーウェン・マホニー
 


――:最初に2015年の市場全体を振り返っての感想をお願いします。

2014年の終わりから2015年にかけてネクソンに限らず世界中の会社が言っているのは、モバイル市場でビジネスを行うことが非常に難しくなっているということです。その中で各社の一番の懸念はマーケティングコストの問題です。世界中でマーケティングコストは上昇していますし、競い合うプロダクトのレベルが上がっている中で、どのように差別化して頭一つ抜け出すか、各社頭を悩ませています。

いかにマーケティングが難しいかという例としてよく挙げられますが、『Game of War』や『Clash of Clans』のような大きなタイトルは大規模な予算をマーケティングに投下して、ほぼすべてのマーケティングの枠を独占している状態になっています。そのような中で、他の会社は大規模なマーケティング予算を持っている会社になかなか太刀打ちできず、自分たちのゲームが注目してもらえない状況に陥っています。

2014年以降、多くの会社が「マーケティングコスト優位になっている現在の市場で戦うのは難しい」と言っています。ただ、これは少し違うと私は考えていて、実際にはAppStoreやGooglePlayといったストアに似たようなゲームが占拠している状態こそが問題であると言えます。


ネクソンはパートナーと組んだりM&Aをしていることもあり、世界中のゲーム会社と話をする機会が多いのですが、「どんなゲームを作っているのか?」と詳しく話を聞いてみると10社中8社くらいが既存のゲームに似たものを作っています。例えば『Clash of Clans』に似ているものの一部だけ違うとか、『Game of War』に似ているのですが見た目だけ異なるようなゲームが多いです。つまり、コピーキャットと言いますか、現状は似たゲームがストアを占拠しています。

2015年の世界のゲーム市場の実態は、みなさんマーケティングの問題かのように議論されていますが、実はマーケティングの問題ではなく、プロダクトそのものに問題があると私は考えています。プロダクトの問題が世界中のゲーム産業をコモディティーの産業に変えているように思います。全く差別化されていないことをコモディティーの定義とすると、似たゲームが多くコモディティー化してしまっていることがマーケット全体の問題です。これこそが現状の問題であり、2016年に向けてプロダクトこそが本当の問題だと世界中のゲーム会社が徐々に気付き始めていくべきだと感じています。

ゲーム産業はクリエイティブな産業なので「アート」を扱う産業でありビジネスでもあります。「アート」を扱う産業にいる我々にとっては、ゲームがより良くなっていけばゲームのユーザもより幸せになっていきますし、差別化したプロダクトが生まれることで多様性がでてきてゲーム産業全体もより良いものになっていきます。より多様で差別化された「アート」が出てくると、私も1人のコンシューマとしてよりゲームを楽しむことができるのではないかと思っています。

多くのゲーム会社が問題はプロダクトにあると気付き、より差別化を求めることが重要なポイントとなっていくと私は強く信じています。ネクソンや同じような考えを持っている他社もそうですが、素晴らしいビジネスとはどれだけ深くて豊かなユーザ体験を届けられるかを考えていくことだと思います。モバイルゲームの場合、一回あたりのプレイ時間が数分、のめりこんでやるゲームだと1時間以上にわたる時もあります。あらゆる楽しみ方も可能で、どのような楽しみ方をしても深くて豊かなユーザ体験を可能にするゲームが多くなっていくことが、モバイルゲーム業界の目指す未来だと思いますし、実際そのような未来になっていくでしょう。ネクソンもそのようなゲームを多く提供してきた実績を持つ会社ですので、どのような楽しみ方をしても深くて豊かなユーザ体験を可能にするゲームを提供していきたいと思っています。


 

■ネクソンとしてはモバイルゲームで成果が出た年


――:2015年を振り返ったときにネクソンとしてモバイルゲームで大きな成果が出た年だと思いますが、振り返っていかがでしょうか?

具体例を挙げると、SocialGameInfoさんにも記事を書いていただきましたが、『HIT』が韓国ですごく良いパフォーマンスを上げています。AppStoreでは先行配信開始日に売上ランキングで1位になり、GooglePlayはその2日後である正式配信開始日に1位になりました。現在も売上ランキング1位を継続しています(取材日12/14時点)。『HIT』はパブリッシングタイトルになるのですが、デベロッパーでもパブリッシャーでもあるネクソンが目指す、「どれだけ面白いゲーム体験を提供できるのか」を示す最高の事例だと思います。結果として数字もついてきており、とても喜ばしく思います。
 


――:『ドミネーションズ』、『EA SPORTS™ FIFA Online 3 M』も同じように好調と言えると思います。先ほど差別化とありましたが、ゲームを提供していくにあたり、どのあたりの差別化を考えられているのでしょうか?

コンシューマやPCオンライン、モバイルの垣根をなくしてゲーム業界全体としてみると、非常に長い歴史があり多くのジャンルがあります。しかし理論上はゲームのジャンルには無限の組み合わせがあるはずで、差別化というのを考えるとまだまだ探索されていないジャンルや可能性はあると考えています。だからこそ差別化する方法はまだたくさんあるのではないでしょうか。

ひとつ事例を挙げるとすると、モバイルのゲームではなくて申し訳ないのですが、元々PCのゲームである『マインクラフト』です。私も息子とよく一緒に遊んでいます。今でこそ当たり前ですが5年前は、何かを作ったりするゲームやゾンビと戦うゲームはありましたが『マインクラフト』のようなゲームはどこにもありませんでした。

『マインクラフト』が出てくる前のゲーム業界の人たちは、グラフィックが美麗じゃないと成功しないという価値観が支配的でした。『マインクラフト』のクリエーターはたった24ヵ月でゲームを作り、結果『マインクラフト』が大ヒットしたことでゲーム業界の人たちの先入観をぶち壊しました。モバイルゲームではないのですが、差別化されたゲームがいかに先入観を打破できるかという良い事例だと思います。


『マインクラフト』のさらに興味深い部分は、ゲーム業界の大手企業や著名なクリエーターなどの中で支配的だった売上重視の考え方を、たった一人のクリエーターが捨て去ることに成功したことです。彼が唯一大事にしていたのは、ゲームを作るときに「何が面白いのか?自分が遊んだ時に面白いのか?」という問いに徹底的にこだわったことです。その結果、多くの人の既成概念を打破するブレイクスルーが生まれたのです。

 

■社長就任以来の取り組みに成果


――:ネクソンはここ2年くらいでいろいろなゲームデベロッパーと提携を行ってきました。『ドミネーションズ』もその一例だと思いますが、いろいろな会社と提携した成果についてはどのように評価されていますか?

これまでやってきたことに関しては、非常に喜ばしい良い結果に結びついていると思います。しかしすべて出し切ったわけではなく、これから出てくるタイトルもあります。既に成功した事例と今後期待する新作を三つずつお話ししようと思います。

多くの成功事例がありますが、ひとつはエレクトロニックアーツとの『EA SPORTS FIFA Online 3』です。もともとPC版のパブリッシングを行っていたのですが、2年前にモバイル版のパブリッシングすることになり、パートナーシップを拡大しました。結果、同作のモバイル版は韓国で大ヒットとなり、大成功を収めました。

また同じ2年前には『ドミネーションズ –文明創造–』の開発会社と契約締結を行いました。お陰様で、同作は欧米で大ヒットしましたし、8月末からアジアでもサービスを開始していますが、韓国を中心にヒットしています。KPIは明らかにはしていませんが、継続率も非常に良く満足していますし、まだまだゲームが大きく成長していくのではないかと期待しています。

 

前述した韓国の開発会社と組んだ『HIT』も韓国で大きなヒットとなっています。このように世界中の開発会社と様々なパートナーシップを結び、多くのプロジェクトが成功を収めていることに非常に満足しています。

今後、期待しているタイトルはたくさんあり、ピックアップすることが難しいのですが、いくつか例を挙げるとすると、スクウェア・エニックスと契約をしている『ファイナルファンタジーXI』のモバイルゲームです。ネクソングループとしてとても魅力的なタイトルですし、私個人としても期待しています。

もうひとつはワーナーブラザーズグループの会社とレゴの版権を使ってモバイル向けのMMORPGを作る契約をしています。レゴの世界中での人気を考えると非常に大きな事業機会があると思っていますし、開発の進捗を注意深くチェックしています。

またエレクトロニックアーツは『EA SPORTS FIFA Online 3』などもともと関係があったのですが、さらに拡がりを見せ、エレクトロニックアーツ傘下で『タイタンフォール』のIPを持つリスポーンと、この『タイタンフォール』の版権を使ったいろいろな取り組みの話を進めています。ひとつは『タイタンフォール』のモバイルゲームをアメリカの開発会社と一緒に作っていくという話があります。それ以外でも『タイタンフォール』のPCオンラインゲームを作るという話があり、韓国のネクソンコリアが開発を進めています。このように、いろいろなかたちでパートナーシップが拡がりを見せており、将来リリースされる予定のタイトルに、とても期待しています。

前述のように、様々なパートナーシップ案件を成功させてきているのですが、ネクソンのどのような点がパートナー先の会社に魅力に感じていただいているのかと言いますと、ひとつはネクソンと一緒にビジネスを行うとアジアでも欧米でも成功できるという点だと思います。ネクソングループのように国際展開をここまで進めている会社は珍しく、上記で紹介してきた案件は基本的に国際展開を予定しています。

ふたつめは、ネクソンが持つオンラインゲームのノウハウになります。元々ネクソンはPCオンラインゲームからはじまった会社であり、オンラインゲームの運用に非常に長けている会社です。特に10年以上運用している人気ゲームを複数作り上げることができる運用ノウハウは、ネクソンがパートナーに提供でき、かつパートナーからも魅力に感じていただいている点になります。



――:数々のゲーム会社との提携も外部の人間からすると、ゲームがリリースされず何をしているか見えない時期もありましたが、ここ一年くらいでゲームがリリースされて結果がでてきて、こういうことがやりたかったのかと明らかになってきたと思います。

まだ明らかになっていないタイトルもあります。新作が出てくるにつれて、視界はさらにクリアになり、2016年に向けて何をやりたいかがさらに明らかになってくると思います。

私はゲーム開発者ではないのですが、ゲーム業界での経験はもう15年になります。高校生の時にアルバイトでAppleⅡ向けのゲームを売る仕事をしていました。これが生まれて初めての仕事でした。その当時を思い出してみると、開発系の人たちがゲーム業界を仕切っていたような印象があります。具体的に何パーセントとまではいえませんが、全体に占める面白いゲームの比率はその当時のほうが高かったような気がします。

その理由を考えると、ゲーム開発者が基本的に自分たちの会社の経営に責任を持ち、自分たちが遊んで面白いと思えるゲームをこだわりを持って作っていたからだと思います。このこだわりこそが面白いゲームの比率が高かった要因だと考えています。つまり、より面白いものを作ることにこだわって会社を経営していれば、会社は成長し、ゲーム市場もさらに拡大していくのではないでしょうか。



――:マホニ―社長が就任されてからいろいろな会社とパートナーを組まれていますが、なぜそのようなことをしようと考えられたのでしょうか。

実は社長交代にあわせて、見えないものを含め非常に大きな変化が起きています。たまたまパートナーシップに目が行くのは、多くの変化の中で数少ない、目に見える変化だからだと思います。実際はネクソングループのなかで、社長交代に合わせその他マネジメントチームも大きく変化しているところですし、どのようにしてゲームを開発していくのか、どのようにゲームをマーケティングしていくのかも大幅に見直しました。また開発チームや社内のインセンティブも大きく見直しているところですが、これらは表には見えません。

このように実際には、会社の中で様々な改革を行っていますが、最も大きな変化を挙げるとすると、やはり目に見えて分かるパートナーシップですね。

業界を見渡してみると、ゲームそのものを気にかけている会社は少なく、お金儲けの手段として考えている会社が多いと感じます。ネクソンがパートナーを組んでいきたいのはゲームをアートの一種と信じる人たちで、具体的な名前を挙げると、任天堂の宮本茂さん、映画の会社で言うならピクサー、またスタジオジブリの宮崎駿さんなど、自分たちが生み出すものはアートだと信念を持っている人や企業とパートナーを組んでいきたいと思っています。なぜならばネクソンも同じ考えを持っている会社だからです。


 

■ゲームの内容をより重視する流れに


――:ところで、2015年に気になったニュースやゲームタイトルはありますか?

具体的なニュースやゲームタイトルではないのですが、2015年により顕著になったと強く感じたのは、自分たちの作ろうとしているゲームがマーケットの中に上手く浸透していかず、ゲーム開発会社の人たちがフラストレーションを募らせていることです。最近では、「何より大事なのは素晴らしいゲームを作ることで、お金を作ることではない」と多くの人たちが気付きはじめています。

ニュースをみると、eSportsやVR、AppStoreやGooglePlayのTOP3タイトルなどが圧倒的に多く紹介されています。ニュースの流れもあるので表の部分としてはそれで良いと思いますが、表に出てこない根本の変化として、お金を儲けることよりゲームのクオリティにこだわることを重視する人が増えているという動きもあります。私は世界中の多くのゲーム開発者と何回も話をしていますが、会えば会うほど皆さんの考えが変わってきていると感じます。


――:なるほど。クオリティを重視される方は増えてきましたね。

そうですね。一方で問題もあります。それは何かというと開発者をサポートすることが難しいということです。例えば、面白さを追求したゲームを開発する会社をサポートしたいと言っても、お金がなければサポートできません。またデベロッパーをサポートするといってもお金しか出せませんというのでは話になりません。

つまり、デベロッパーをサポートできるだけのプラットフォームが必要だと思います。開発者を本格的にバックアップするだけの関係構築が必要ですので、方法のひとつとしては株を持つことが挙げられます。ネクソンの場合はパートナーの株の一部を保有して深い関係を持ち、技術面のサポートや、長年のゲーム運用のノウハウを提供する運用面でもバックアップしています。今言ったようなものを全部提供することで初めて開発者をサポートできると思っていますので、実際にサポートをすることは難しいです。そうしたサポートを全部できる会社は限られており、多くの開発者は自分たちにあったパブリッシャーやゲームオペレーター、パートナーになってくれる会社が見つからないので、フラストレーションを感じていると思います。

NDC(Nexon Developers Conference)をご存知でしょうか。ネクソンが単独で開催している、ゲーム開発者のためのカンファレンスで、韓国で毎年春に実施しています。韓国だけでなく世界中からゲーム開発者が集まって、述べ約20,000人が参加する韓国最大のカンファレンスになっています。開催期間中にはたくさんのゲーム開発者のセッションが行われます。来年10周年を迎えるのですが、最初は社内のみで小規模にスタートしたところ、多くの方の反響をいただき公開カンファレンスとし、徐々にスケールアップしました。現在NDCは、多くのゲーム開発者にとってゲーム開発及び運用のノウハウを共有できる貴重な場として、大人気のイベントになっています。

 


またNDCに参加した欧米のパートナーの開発会社からNDCとは別に個別ミーティングを開いて詳細な情報を公開してほしいというリクエストもあり、NDCのほかにパートナー会社向けにNDCP(Nexon Developers Conference for Partners)というイベントも開催しています。今年もGSTARの数日前に、世界中からネクソンのパートナーのゲーム開発者を呼んでNDCPを開催しました。ネクソンはパートナー会社には強く成功してほしいと願っているため、NDCPを通じて成功のためにネクソンが提供できるノウハウを提供することを目的としています。このような取り組みを行っているゲーム会社は他にあまり聞いたことがないので、おそらくネクソンしかこのような取り組みを行っていないのではないでしょうか。NDC及びNDCPの事例からもわかるように、ネクソンは自分たちだけが良ければ良いという考えではありません。ゲーム産業全体やパートナーにも、ノウハウなど自分たちが持っているものを還元していきたいというスタンスでパートナーシップに取り組んでいます。

 

■2016年の見通し


――:2016年はよりゲームのクオリティがより重視されてくることになると思いますが、ネクソンとしても今までの路線を継続して行かれるのでしょうか。

特に目新しいことではないかもしれませんが、2015年までにかけて今後に向けての道筋が整備できてきたと思っています。これまでもハードワークを実施してきましたが、より一層のハードワークが必要になってきます。具体的にはこれまで準備(種まき)してきたゲームをマーケットおよびユーザに届けることやパートナーの開発サポートをして、ローンチを成功させることも大事だと思っています。また私たちのマーケティングのリソースを使ってゲームが成長できるように支援していくことも必要だと思っています。まとめると、ある特定のことに注力するのではなく、ひとつひとつの仕事を全力で着実にやっていくことが大事だと思っています。


――:地域で見るとネクソンは韓国と中国で好調だと思うのですが、欧米と日本では収益的に厳しいように見えるのですが、欧米と日本での取り組みについて、具体的にはいつ頃黒字化したいというのはあるのでしょうか?

欧米ではずっと業績が低迷していたのですが、直近の売上は好転の兆しを見せています。1、2年前から、欧米で配信中のゲームの運用やマーケティング組織を強化する取り組みを進めてきました。その甲斐もあって、より強化された既存ゲームの運用チームやマーケティングチームがビジネスをもとの軌道に戻してくれたのではないかと思っています。そのようなチームがいてくれることでパイプラインも充実してきますので、さらに売り上げを拡大していければと思っています。

日本は残念ながらまだ欧米のように好転はしていませんが、欧米と同様にゲーム運用の組織を抜本的に強化していこうとしていますので、強化された組織が欧米と同じように売り上げの好転を実現してくれると期待しています。
 

今まで話してきたようなところが弊社の戦略であり、戦略が着実に実行できた地域については事業が非常にうまくいっていると思っています。具体的には韓国と中国は我々が掲げた戦略が上手くいき、結果としてビジネスが好調に推移しています。

しかしストラテジーが十分に実行面までできていなかったと感じる地域に関しては、残念ながら出遅れている印象があります。いずれにしても我々が目指す方向性や戦略は間違っていないと思います。問題はそれをどれだけ上手く実行できるかだと考えていますので、出遅れている地域に関しては実行の遅れている部分を取り返して、ビジネスを好転させていきたいと思います。

良く聞く話かもしれませんが、日本の消費者は世界と比較しても最も高い水準を求める消費者だと言われています。そのような日本市場で戦うのは非常に困難なチャレンジでもありますが、ネクソンにとっても非常に価値のあるチャレンジだと思いますので、上手く高い壁を乗り越えていきたいと思っています。壁を乗り越えるためにゲームの運用の組織をより強化していく必要もありますし、より充実したパイプラインを準備していく必要もあります。今まさに準備を進めている最中ですので、実現できれば明るい未来が待っていると信じています。



――:最後にSocialGameInfoの読者にメッセージをお願いします。

2015年のトレンドと2016年の今後の見通しが最初の質問だったと思いますが、主に3つ大きなトレンドがあると考えています。ひとつは、より深くて面白いゲームのほうが、より素晴らしいゲームであるという価値観が浸透し、さらに健全な方向に業界が向かって行っているということです。

二つ目がモバイルとPCの境界線がなくなっていくということです。それほど遠くない未来に、より一層ゲームがプレイ可能なPCとモバイルの境界線はさらに曖昧になっていくと思います

三つ目のトレンドは各社のビジネスの国際化が進んでいくことです。ネクソンは元々インターナショナルな会社ですが、ネクソン以外の他の会社もビジネスの面で国際化が進んでいくと思っています。

読者へのメッセージについては、とりわけ開発者を念頭においたメッセージかもしれませんが、大原則として「ゲームは一種のアートだ」と言えると思います。これは私がネクソン社内に向けて発信しているメッセージと同じです。

実際にゲーム開発会社を経営すると、いろいろなことに頭を悩ませます。日々の資金繰りをどうするか、良い人材を採用するにはどうすればよいか、どんどん新しいゲームがでてくるマーケットの中で自分たちのゲームに気付いてもらえるにはどうすれば良いかなどに気をとられているうちに、ゲームがアートだということを忘れてしまうと思います。一番大事なことは、ゲームはアートであり、素晴らしいアートを作ることは難しいという点です。

ゲームというのはあらゆるアートの中でも特に私が好きなアートです。ゲーム開発者やゲーム運用者をはじめ、多くの人がゲームは一種のアートであるということを認識していくことによって、ゲーム業界全体がより良い方向に向かって行くのではないかと思っています。

ネクソンは、ゲームに携わることが素晴らしいアートをつくることだと信じるすべての人にとって、ベストパートナーになりたいと思っています。もしこの読者の中でゲームが心の底から好きで、素晴らしいゲーム、差別化されたユニークなゲームを提供することを何よりも信じる開発者がいれば、ネクソンは最高のパートナーになれると思いますし、またネクソンで働いてみたいと思う人にとって、ネクソンは最高の働く環境を提供できる会社だと思います。



――:ありがとうございました。
 
(編集部 木村英彦)

■株式会社ネクソン
 

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企業情報(株式会社ネクソン)

会社名 株式会社ネクソン
URL http://www.nexon.co.jp/
設立 2002年12月
代表者 オーウェン・マホニー
決算期 12月
直近業績 売上高1553億円、営業利益507億円、税引前利益486億円、当期純利益303億円(2013年12月期)
上場区分 東証一部
証券コード 3659

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