セガサミーHD、第3四半期は減収増益…研究開発費減少に伴うエンターテインメント事業の収益改善で

セガサミーホールディングス<6460>は、本日(2月5日)、第3四半期累計(4月~12月期)の連結決算を発表し、売上高2450億円(前年同期比8.5%減)、営業利益121億円(同11.7%増)、経常利益126億円(同17.2%増)、最終利益64億円(前年同期27億円の赤字)と減収増益だった。

 


増益となったが、ゲームソフトやアミューズメント施設、映像・玩具を展開するエンタテインメントコンテンツ事業の利益が伸びたことが主な要因だった。主力の遊技機は、売上が減少したが、利益はほぼ横ばいだった。セグメント別の状況は以下のとおり。

(1)遊技機事業は、売上高909億円(同16.9%減)、営業利益は154億円(同0.9%増)だった。パチスロ遊技機では、大ヒットタイトル「鬼武者」シリーズの正統後継機となる『パチスロ 鬼武者3 時空天翔』や、セガの代表作「龍が如く」シリーズとのIPコラボレーションを実現した『パチスロ龍が如くOF THE END』などの販売を行った結果、12万1000台の販売となった(前年同期は9万6000台の販売)。パチンコ遊技機は『ぱちんこCR北斗の拳6 天翔百裂』や、『ぱちんこCRキャプテンハーロック』等の販売を行い、11万5000台の販売となった(前年同期は22万4000台)。また、前期以前に販売した遊技機の部材リユースを進めるなど、原価改善に取り組んでいるという。


(2)エンタテインメントコンテンツ事業は、売上高は1435億円(同3.5%減)となったが、主に研究開発費が減少したことなどにより、営業利益は24億円(前年同期比17.5%増)と収益性が改善した。『ファンタシースターオンライン2』をはじめ、『チェインクロニクル ~絆の新大陸~』、『ぷよぷよ!!クエスト』などのスマートデバイス向け既存タイトルのアップデート等を実施し、堅調に推移した。『オルタンシア・サーガ -蒼の騎士団-』など新作も堅調だった。

しかし、アジア向け新作オンラインゲーム『Football Manager Online』の韓国展開や一部のスマートデバイス向けタイトルについて、当初想定していた評価を受けることが出来なかったことから、それらのゲームタイトルに関連する資産の価値を見直したことや、各種タイトルの大型アップデートに伴い、広告宣伝費等の費用が増加した。なお、デジタルゲーム分野における国内配信タイトル数(無料プレイ型)は50本となった。

パッケージゲーム分野では、欧州を中心に10年に渡り熱狂的なファンを獲得し続けている「FootballManager」シリーズの最新作『Football Manager 2016』等を発売したものの、販売本数は前年同期を下回る612万本だった。

また、アミューズメント機器分野においては、『StarHorse3 Season Ⅲ CHASE THE WIND』におけるCVTキットの販売や新作音楽ゲーム『CHUNITHM』の販売が堅調に推移した。アミューズメント施設分野では、既存のゲームセンター業態におけるプライズなどの運営強化により、国内既存店舗の売上高は前年同期比で101.7%と好調だった。

このほか、映像・玩具分野では、TVシリーズとしては30年ぶりの新作となる『ルパン三世』の番組販売や、TVシリーズ『弱虫ペダル』の物販、ライセンス収入等が好調だった。また、玩具は『アンパンマン』シリーズや『ディズニーキャラクターマジカルポッド』などを中心に販売した。


(3)リゾート事業は、売上高115億円(同6.5%増)、営業損益は13億円の赤字(前年同期は営業損失17億円の赤字)だった。屋内型テーマパーク『東京ジョイポリス』で人気漫画『東京喰種トーキョーグール』とのコラボレーションを実施し、施設稼働は堅調だったものの、大自然超体感ミュージアム『オービィ横浜』では、冬休みイベントとして『Live!オーロラ~アラスカ原野行~』企画展を実施したが、施設稼働は低調に推移した。『フェニックス・シーガイア・リゾート』においては、『第42回ダンロップフェニックストーナメント』をフェニックスカントリークラブで開催。また、ゴルフに続いて、フェニックス・シーガイア・リゾートとその周辺エリアがオリンピック正式種目・トライアスロンのナショナルトレーニングセンター競技別強化拠点施設として文部科学省より指定を受けたことも話題となった。また、海外においては、韓国における代表的観光企業であるParadiseとの合弁会社であるPARADISE SEGASAMMYが韓国・仁川で既存のカジノ施設の運営に取り組んでいるという。


 
■2016年3月期の見通し

2016年3月期は、売上高3550億円(前期比3.2%減)、営業利益100億円(同42.8%減)、経常利益90億円(同46.7%減)、最終利益20億円(黒字転換)を見込む。

 
セガサミーホールディングス株式会社
http://www.segasammy.co.jp

会社情報

会社名
セガサミーホールディングス株式会社
設立
2004年10月
代表者
代表取締役会長 里見 治/代表取締役社長 グループCEO 里見 治紀
決算期
3月
直近業績
売上高3896億3500万円、営業利益467億8900万円、経常利益494億7300万円、最終利益459億3800万円(2023年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
6460
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