バンナムHD、業務用ゲーム機が苦戦し、16年3月期の業績予想を下方修正 『アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ』などスマホゲームは好調

バンダイナムコホールディングス<7832>は、2016年3月期の連結業績予想を下方修正し、営業利益を従来予想の500億円から430億円、経常利益を520億円から450億円、最終利益を340億円から300億円にそれぞれ引き下げた。売上高は5600億円で従来予想から変更なし。

従来予想からの修正率は、営業利益が14.0%減、経常利益が13.5%減、最終利益が11.8%減となる。

 


同社では、ネットワークエンターテインメント事業における業務用ゲーム機については、不透明な市場環境の影響を受け販売が苦戦したことに加え、たな卸資産の評価損などを計上したため、と説明している。ただ、トイホビー事業、ネットワークエンターテインメント事業のネットワークコンテンツおよび海外の家庭用ゲームソフト、映像音楽プロデュース事業が好調に推移したという。特にアジア地域におけるトイホビー事業や海外の家庭用ゲームソフトの好調については、中期計画における各種施策の効果が現れはじめたとのこと。


 
■第3四半期は増収減益

第3四半期(2015年4~12月期)は、売上高4251億円(前年同期比3.9%増)、営業利益452億円(同5.0%減)、経常利益471億円(同6.1%減)、最終利益346億円(同8.3%増)だった。

 


[トイホビー事業]
売上高1620億円(同9.5%減)、セグメント利益175億円(同9.9%減)だたt.国内において、「機動戦士ガンダム」や「ドラゴンボール」など定番IPの商品が好調に推移したほか、「妖怪ウォッチ」の商品が人気だった。また、ターゲット拡大の一環で展開している大人層向けのコレクション性の高い商品が人気となりましたが、国内全体では前年同期を下回った。

海外においては、アジア地域において、「機動戦士ガンダム」や大人層向けのコレクション性の高い玩具などが人気だった。欧米地域では「Power Rangers(パワーレンジャー)」シリーズの商品が堅調に推移した。また、日本で企画開発などの機能をコントロールし欧米では販売マーケティングに専念する体制に変更したことにより、一定の効果があったという。


[ネットワークエンターテインメント事業]
売上高2276億円(同13.4%増)、セグメント利益190億円(同6.0%増)だった。家庭用ゲームソフトにおいて、欧米地域で前連結会計年度に発売した「DRAGONBALL XENOVERSE」などのリピート販売や、自社及び現地サードパーティの新作タイトルの販売が好調に推移した。また、ソーシャルゲームやスマートフォン向けゲームアプリ、PCオンラインゲームなどのネットワークコンテンツにおいて、国内の既存主力タイトルが安定した人気となったことに加え、新作「アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ」が好調に推移し業績に貢献した。

さらに、アジア地域をはじめ海外でも本格的にサービスを開始した。このほか、アミューズメント施設においては、主力施設へのリソース集中や新業態店舗の強化などの施策に着手し、効率化などの面で効果があがった。一方、業務用ゲーム機は不透明な市場環境の影響を受け販売が苦戦した。


[映像音楽プロデュース事業]
売上高377億円(同11.7%増)、セグメント利益100億円(同0.9%減)だった。映像コンテンツと音楽コンテンツやライブイベントの連動展開を行っているIP「ラブライブ!」が、劇場版公開と商品・サービスの相乗効果などにより人気だった。また、「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」シリーズの映像パッケージソフトが好調に推移し、業績に貢献した。
株式会社バンダイナムコホールディングス
http://www.bandainamco.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社バンダイナムコホールディングス
設立
2005年9月
代表者
代表取締役社長 川口 勝
決算期
3月
直近業績
売上高9900億8900万円、営業利益1164億7200万円、経常利益1280億0600万円、最終利益903億4500万円(2023年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
7832
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