タカラトミー、16年3月期の最終損益を13億円の黒字から75億円の赤字に大幅下方修正…TOMY Internationalののれんや無形固定資産の減損で

タカラトミー<7867>は、2月9日、2016年3月期の連結業績予想を下方修正し、売上高を1700億円から1600億円、営業利益を40億円から26億円、経常利益を33億円から16億円、最終損益を13億円から75億円の赤字に引き下げた。最終損益が大幅な赤字となったほか、売上高は従来予想比で5.9%減、営業利益が35.0%減、経常利益が同51.5%減となった。
 

一方、TOMY Internationalグループを取り巻く経営環境は依然として厳しく、北米地域においては、新たにキャラクター関連商品を投入したものの、穀物相場の大幅な下落の影響を受けた農耕車両玩具や、ベビー商品などの出荷が苦戦した。また、欧州地域においては、競合他社との価格競争が続いており、バストイなどのベビー商品やお絵かきなどプリスクール玩具が販売不振となった。さらに、TOMY Internationalグループにおいて、商品構成の変化や仕入原価の上昇などにより売上原価率が悪化したため、営業利益が悪化する見込み。

他方、国内市場においては、「トミカ」「プラレール」「リカちゃん」に代表される定番商品全般が好調に推移するとともに、男児向け対戦玩具「ベイブレードバースト」や女児向けクラフトトイ「モコもじオリーナ」など新商品が好調で、当初想定を上回る見込みとなります。さらに、アジア地域においては、安定的に収益を確保できる「トミカ」などの販売に注力するとともに、POA(Point of Availability:販売箇所)を拡大し、コンビニエンスストアや書店など、新たな販路拡大に向けた取り組みが奏功しているという。

最終赤字となったのは、のれんや無形固定資産の減損損失を行ったほか、TOMY Internationalグループにおける金型など有形固定資産の減損損失と事業構造改善費用を計上し、特別損失として80億円を計上するという。

内訳は以下のとおり。

のれんの減損損失…30億円
② 無形固定資産の減損損失…36億円
③ その他…13億円

なお、同時に発表した第3四半期(2015年4~12月期)の業績は、売上高1280億円(前年同期比9.0%増)、営業利益56億円(同54.2%増)、経常利益52億円(同52.5%増)、最終損益27億円の赤字(前年同期6500万円の黒字)だった。


株式会社タカラトミー
http://www.takaratomy.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社タカラトミー
設立
1953年1月
代表者
代表取締役会長CEO 富山 幹太郎/代表取締役社長COO 小島 一洋
決算期
3月
直近業績
売上高1872億9700万円、営業利益131億1900万円、経常利益120億4300万円、最終利益83億1400万円(2023年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
7867
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