バンダイナムコHDが15%超の下落で昨年来安値を更新 16年3月期の業績予想の下方修正を受けて売り殺到

2月10日の東京株式市場では、バンダイナムコホールディングス株式<7832>が大幅安となっており、前場は395円安(15.86%安)の2095円で取引を終えた。朝方から売りが殺到し、昨年2月16日に付けた昨年来安値(2085円)を更新する2046円まで売り込まれる場面があった。業績予想の下方修正が嫌気されたようだ。全体相場の軟調に推移していることもあり、ネガティブなニュースに反応しやすくなっているという。

同社は、2月9日、2016年3月期の連結業績予想を下方修正し、営業利益を従来予想の500億円から430億円、経常利益を520億円から450億円、最終利益を340億円から300億円にそれぞれ引き下げたことが嫌気されたようだ。同社では、ゲーム事業を展開するネットワークエンターテインメント事業における業務用ゲーム機が不透明な市場環境の影響を受け販売が苦戦したことや、たな卸資産の評価損などを計上したため、と説明している。

下方修正を行ったものの、同じネットワークエンターテインメント事業を構成する、家庭用ゲームソフトやスマートフォンゲーム、PCオンラインゲームは好調だったようだ。ソーシャルゲームやスマートフォンアプリ、PCオンラインゲームなどの「ネットワークコンテンツ」の売上高が前年同期比21.3%増の723億円だったほか、家庭用ゲームソフトも36.0%増の729億円と大きく伸びた。

他方、同じく下方修正を発表したタカラトミー<8767>は朝方は売り込まれたものの、売り一巡後は買い戻しが入り、前日比3円高の689円で前場の取引を終えている。同社は、9日、2016年3月期は13億円の最終黒字から一転して、75億円の赤字になる見通しと発表した。


【関連記事】
バンナムHD、スマホ・PCオンラインの3Q売上高は21%増の723億円に拡大 IPでは『ドラゴンボール』が3倍の250億円に大幅増、『妖怪』『アイカツ!』の減少目立つ
バンナムHD、業務用ゲーム機が苦戦し、16年3月期の業績予想を下方修正 『アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ』などスマホゲームは好調
タカラトミー、16年3月期の最終損益を13億円の黒字から75億円の赤字に大幅下方修正…TOMY Internationalののれんや無形固定資産の減損で
 
株式会社バンダイナムコホールディングス
http://www.bandainamco.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社バンダイナムコホールディングス
設立
2005年9月
代表者
代表取締役社長 川口 勝
決算期
3月
直近業績
売上高9900億8900万円、営業利益1164億7200万円、経常利益1280億0600万円、最終利益903億4500万円(2023年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
7832
企業データを見る