東証、アカツキのマザーズへの新規上場を承認　『サウザンドメモリーズ』や『テイルズオブリンク』『ドラゴンボールZドッカンバトル』で知られる

東京証券取引所は、2月12日、アカツキの東証マザーズへの新規上場を承認した。上場予定日は、3月17日で、市場コードは「3932」となる。主幹事証券は野村、あずさ監査法人が監査人となっている。

同社は、2010年6月に設立された会社で、スマートフォン向けソーシャルゲームの企画・開発・運営を行っている。グループは、連結子会社Akatsuki Taiwan、非連結子会社AkatsukiとDAWN、持分法適用関連会社クリームフィールドの合計5社で構成されている。

当初は、「Mobage」や「GREE」「mixi」向けのブラウザゲームの提供を行っていたが、2013年7月よりネイティブアプリ「シンデレライレブン」をリリースし、2013年11月にリリースした『サウザンドメモリーズ』が大ヒットした。その後、バンダイナムコエンターテインメントとの協業タイトル『テイルズ オブ リンク』と『ドラゴンボールZ ドッカンバトル』をリリースしている。

直近の業績は、2015年3月期は、売上高43億4400万円（前期比103.3％増）、営業利益5億7700万円（同4.7％増）、経常利益5億9300万円（同7.1％増）、最終利益3億6800万円（同6.5％増）だった。続く、2016年3月期については、第3四半期（2015年4月～12月期）の数字が開示されており、売上高39億2600万円、営業利益14億8900万円、経常利益13億8400万円、最終利益6億3500万円と、今期に入って業績が大きく伸びていることが確認できる。
 
販売先の内訳を見ていくと、自社パブリッシングのアプリ経由の売上を示すとみられるGoogle PlayとApp Storeの比率が低下している。Google Playの経由の売上は、2015年3月期には18億3300万円（比率42.2％）だったが、第3四半期累計では6億8400万円（17.4％）となり、App Storeも10億円（23.2％）から3億7400万円（9.5％）に低下した。他方、バンダイナムコエンターテイメント経由の売上は2億5900万円（6.0％）から20億1100万円（51.2％）に跳ね上がった。バンダイナムコのIPタイトルの比重が高まっているようだ。

なお、今回の新規上場に伴い、新株発行で手取概算額として、38億8800万円を調達する見込み。資金の使途は、ソーシャルゲーム事業の開発・運用に係る人件費やサーバー構築費用等の資金として37億6700万円、WEB広告や動画広告など各種広告宣伝費として3億8500万円、海外展開するためのAkatsuki Taiwanの運用資金として4億5600万円を充当する予定。想定発行価格は1株あたり1930円で弾くと、想定時価総額は260億円となる。

また、売り出しについては、代表取締役社長の塩田元規氏と取締役ソーシャルゲーム第１事業部長の香田哲朗氏がそれぞれ55万株を売却するという。


主な株主は以下のとおり。 　（注）
１．特別利害関係者等（大株主上位10名）
２．特別利害関係者等（当社代表取締役社長）
３．特別利害関係者等（当社取締役）
４．特別利害関係者等（当社監査役）
５．当社の従業員
６．特別利害関係者等（役員等により総株主等の議決権の過半数が所有されている会社）
７．新株予約権者の退職に伴い取得した自己新株予約権
８．株式総数に対する所有株式数の割合は、小数点以下第３位を四捨五入しております。
９．（　）内は、新株予約権による潜在株式数及びその割合であり、内数であります。