IDCフロンティア、ゲームアプリ開発支援「負荷テストサービス」を無償で提供 同時接続数3万人や秒間6万リクエスト相当の負荷を疑似的に生成可能

IDCフロンティアは、ゲームアプリ開発を支援する「負荷テストサービス」の提供を開始することを発表した。これは、IDCFクラウド上で開発中のゲームアプリのシステムを対象に、実利用を想定した負荷試験とIDCフロンティアのエンジニアによるサーバー構成のサイジングを提供するサービス。利用料金は無料で、予約は3月10日より受け付けており、3月下旬より順次提供を開始する。

負荷テストサービスでは、人気ランキング上位のアプリ規模に相当する同時接続数30,000人や、秒間60,000リクエスト相当の負荷を疑似的に生成することが可能。ゲームアプリ提供事業者は同サービスを利用することで、開発システムとは分離したテスト環境の準備の負荷や、それにかかる人員の工数および構築の費用を抑えることができる。また、テストと検証を繰り返して問題点を洗い出し、その対策に集中できることで開発効率が大幅に向上する。

国内の主要クラウド事業者として、こうした負荷テストの環境やコンサルティングを無料で提供するのは、IDCフロンティアが初となる。

負荷テストサービスの概要は次の通り。
・人気ランキング上位のタイトル規模に相当する負荷テストをサービスイン前に無料で実施可能
・最大1か月間利用可能で実施対象のタイトル数や負荷テストの回数は無制限
・テストサーバー環境はIDCフロンティアクラウドとは分離して構築し本番稼働と同等の負荷を再現
・負荷生成サーバー最大20台、管理サーバー1台で構成し負荷ツールには JMeter(※1)を採用

▼負荷テストサービスのイメージ


負荷テストサービスに加えIDCフロンティアでは、ゲームシステムにも最適なクラウドサーバー「HighIO 3XL128」の提供を3月10日より開始した。「HighIO 3XL128」は、24コアのCPUとディスクにSSDを採用し、高いI/O性能を発揮する。人気のゲームシステムではサーバーのI/OやCPUの負荷が高く、専有型のサーバーが数多く採用される傾向にあります。「HighIO 3XL128」は、月額10万円を切る料金で、サーバーの性能は追及したいがコストも抑えたい事業者のニーズに応える。

ハードウェア専有タイプのクラウドサーバーの概要は次の通り。
・クラウドサーバーながらサーバーリソースを他のユーザーと共有しないハードウェア専有型
・ディスクにSSDを全面採用し最上位モデルに次ぐ処理能力と安定性を月額98,000円で提供
・物理CPUは1ソケットに抑えCPUライセンス料金を採用するソフトウェアの利用も容易
・ハードウェア専有型ながらポータル画面からの操作でクラウドサーバーの利用が可能

IDCフロンティアは、データセンター事業を基盤としたクラウド事業の拡大を推進しており、企業がITインフラの設計や移行時にクラウドを優先して検討する「クラウドファースト」の流れに応えてきた。また、ビッグデータの分析プラットフォームを新たに展開し、クラウドでデータを処理するだけでなく、「データ集積地」(データも集積するセンター)となるべくビジネスモデルの変革を進めている。

引き続き「IDCFクラウド」を中心にクラウドサービスのさらなるラインアップを拡充・強化し、自社で保有するデータセンターおよび高速大容量ネットワークの拡張も継続して、顧客のITインフラ利用に革新をもたらすサービスの提供に取り組んでいく方針だ。

■負荷テストサービスの利用プラン
サービス内容:負荷生成用サーバー最大20台/負荷管理用サーバー1台
利用期間:最長1ヶ月
利用料金:無料

■IDCFクラウドのハードウェア専有タイプの利用プラン
プラン/タイプ :HighIO 3XL128
仮想CPU:24(2.5GHz)
ソケット:1
メモリ:128GB
ディスク:SSD 2000GB
帯域:5Gbps
従量料金(時間):203円(※2)
月額上限料金:98,000円

(※1)Apache Jakarta Projectで開発が進められているパフォーマンス計測用のJavaアプリケーション。
(※2)ハードウェア専有タイプは仮想マシンの起動・停止に関わらず、削除するまで従量料金がかかる。