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【App Annieセミナー】データ活用の際に起こり得る問題解決手法と、積極的に市場調査を行うための工夫

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App Annieは、2月17日、都内にてゲームアプリ業界向けセミナー「DECODE Games Tokyo Q1 2016」を開催した。
 
今回で8回目の開催となる「DECODE」は、ニューヨーク、サンフランシスコ、ロンドン、ソウルなど、日本以外の世界各都市でApp Annieが主催して行っているイベントだ。毎回、テーマに沿ったゲストが講演を行い、アプリ業界の交流や発展に貢献している。
 
当日は、App Annieの滝澤琢人氏が登壇して「モバイルゲーム市場の現状とトレンド」について話したほか、エイチームの柴田健介氏KDDIの千葉好信氏CROOZの須藤英樹氏を招いて、それぞれの視点から「マーケティングデータの活用方法と組織作り」についての講演を行った。
 
本セミナーでは、App Annieで扱っているデータを始め、どのようなデータをどう使用して商品戦略や事業戦略を立てているのかや、データを使用するにあたっての組織体制、今後の事業計画や海外戦略などについての話が展開された。本稿では、その様子を前後編の2回に分けてレポートしていく。今回は後編をお届け。
 
【前編:App Annie滝澤氏、エイチーム柴田氏が登壇】
マーケティングデータを有効に使うには? 海外展開における注意点についても解説
 
 

■データを活用するための問題点と解決法を伝授

 
続いて登壇したのは、KDDI バリュー事業本部 新規ビジネス推進本部 アライアンス推進部 ゲームグループリーダーの千葉好信氏。「ゲームビジネスでのデータ活用について」というテーマで講演を行った。
 

▲KDDI バリュー事業本部 新規ビジネス推進本部 アライアンス推進部 ゲームグループリーダーの千葉好信氏。
 
まず千葉氏は、データ活用における課題として下記の3点を挙げた。
 
①データの把握:システム環境、集計・分析、リアルタイム性
通信業界では、セキュリティ面も含め、個人情報の扱いに関しては非常にデリケートな問題だという。サイクルはどうするのかなど、環境作りにも悩まされるとのこと。
 
②データの理解:何を読み取るか 内容の妥当性
今あるデータから何を感じて、どうするか。どのような内容を見出すかが課題だと語った。
 
③データの利用:次のアクションは? そもそも使って良い?
データを得たうえで何をするかが1番悩ましいというコメントも。深い情報を扱う以上、どういう使い方が許されるのかについても悩むポイントになるという。
 
ここで千葉氏は、実際に行われた上司と部下の会話を例に挙げ、そこから見える問題点について語ってくれた。
 
・見られるはずのデータを見られるようになるまで苦労
・見たいという人が何を見たいのか不明(最悪そもそも見たい人がいない?)
・見たい人と見せられる人の利害が不一致

 
こういった点が、社内の人間模様と合わさり事態の複雑化を招いてしまうという。
 

▲さらに、ゲームジャンルだからこその事情についても話を展開。スマホのゲームは、配信してすぐに売り上げが立つモデルではないことから、プロモーション部分でブースト後にTVCMへ至るまでの間を埋めるものがないことなどを悩みとして挙げた。
 
これらの問題を解決するべく、ゲームアプリ内の利用分析やリアルタイムに利用状況をモニタリングできるツールを作成する5Rocksに出資・支援を行った。この5Rocks、利用分析だけでなく、運営・開発を行うパブリッシャーへの支援機能が充実しており、例えば「レベル20~30辺りのユーザーの継続率が悪いので何か施策を入れましょう」といったサポートもあると魅力を語った。
 

 
さて、そのほか5Rocksで把握した韓国の統計から、売り上げを占める課金ユーザーの比率も見えたという。とあるゲームでは、売り上げの100%が1.4%のユーザーであることから、ここに含まれるユーザーが変動しない限り、DAUの変動が上下しようと影響がないのではという話も。このことから、売り上げという観点で見たときに、守るべきユーザーを見極め、タイトルごとに適切な対策を立てられるという。
 

 
千葉氏は、「続いても韓国での話ですが」と前置きしたうえで、最初の課金がどのタイミングで行われているかについても語ってくれた。話によると、ほぼ半数のユーザーはゲームを開始してから3日以内に課金をしているため、この期間のユーザー離脱は致命的であるとのこと。これには千葉氏も「最初は無料で遊んでもらって、良ければ課金」というイメージを持っていたが、結果は全く逆だったと驚き、思いのほか短期化が進んでいることが伺えたという。
 

 
2012年よりサービスを開始し、現在1400万を超える方が使用しているという「auスマートパス」。そんな「auスマートパス」では、下記のような施策を行っている。
 

 

▲現在30タイトルほどが参入しているという「auゲーム」には、「KDDIの課金決済手数料22%から10%をユーザーに還元」などの特徴がある。
 
「auゲーム」について千葉氏は、「還元方法をWALLETポイントにしたことでゲームなどの少額決済に使われやすく、非常に相性が良い仕組みを作れている」と語った。また、auスマートパスを初めとするキャリア接点を活用することで、新規インストールを伸ばす効果も生まれているようだ。
 



▲実際、Google Playを使用しているユーザーと課金額を比較してみると平均額が約20%高いことや、アプリをインストールした方のうち新規ユーザーが93%、さらに売り上げ6ヶ月目平均の約71%が新規ユーザーによるものと、熱量の高い新規層が開拓できることが伺えるデータが公開された。
 
そのほか、「auゲーム」に集まったデータ活用事例のひとつとして、過去に課金をしたことのあるユーザーに向けて通知を飛ばしたり、リアルグッズをインセンティブとしたインストールキャンペーンなど、パブリッシャーをサポートするサービスなどもあるという。
 



 
最後に、千葉氏は「データは過去を振り返るばかりではなく、未来を予測、未来を作る方向に活用されるべき題材」との言葉で講演を締めた。
 
 

■市場調査で自己啓発 膨大な資料に目を通してもらうための極意とは

 
最後に登壇したのは、CROOZ QCM部 部長の須藤英樹氏だ。マーケティング部門ではなくCS部門に所属しているという須藤氏は、「非マーケターの非マーケターによる非マーケターのための市場調査」というテーマで講演を行った。
 

▲CROOZ QCM部 部長の須藤英樹氏。
 

▲CROOZは現在、ゲームアプリを制作する「インターネットコンテンツ事業」とファッションアイテムを購入できるショッピングサイトを運営する「インターネットコマース事業」が中心になっている。
 
まず始めに、CS部門が市場調査を始めた経緯について、App Annieのデータを上手く活用できていないことから、流れの早い業界で市場の動向を見ないことに危機を感じた須藤氏が立ち上がったという背景があったという。
 
CROOZでは、経営層からデザイナーまで、幅広い層に何かひとつでも気付いてもらうため、市場調査を啓発活動的に実施しているという。そのため、内容は即日役立つもので実践的になっているとのこと。
 

▲業務内容について、各担当者がどういった棲み分けで市場調査を行っているかという詳細についても公開。須藤氏は「大事なのはPDCAなので、フィードバックや要望を加味して進めています」とコメントした。
 
ここからは、実際に行っている市場調査の内容へ。CROOZでは現在、「月次」、「週次」、「不定期でリクエストに応じて」と、大きく分けて3つの市場調査を実施しているという話だ。
 
月次では、売り上げTop30のほか、事前登録のトレンド、注目の新規タイトル、業界注目News、ベンチマーク調査などを出している。
 

▲売り上げTop30では、先月との推移から業界の流れを把握したり、カテゴリ分けすることで全体の規模感などを見ているとのこと。実数は隠されているが、AA利用度(※App Annieの利用度)なども含め、月次はこのような形で出されている。
 
事前登録のトレンドでは、昨今、App Storeでのシリアルコード配布が難しい状況であることから、今、業界内でどういう方法が流行っているのか、実際に効果が出ているのはどういう方法か、という部分を「事前登録者数」や「初動のDL数」、「IPかNonIPか」、「プロモーションスタイル」などから戦略を分析し、売り上げと紐づけたレポートを作成しているという。
 
その後、ランキングで急上昇している注目の新規タイトルをひとつずつ調査。実際にゲームをプレイしてランクインの理由をまとめているとの話。さらに、ポジティブなものからネガティブなものまで、業界の注目Newsを社内に伝えることで各々の啓発にも繋げているようだ。
 
ここまでは業界全体としての動きをまとめた話だったが、続いては各タイトルのベンチマークとなる作品調査の話へ。
 





▲今回はダミーとして自社タイトルが入っているが、まずはベンチマークとなるタイトルのOS別の分布や、イベントカレンダー、売り上げ推移などをまとめているという。そこから、イベントカレンダーと売り上げ推移を見比べ、どこで売り上げが変動したかを主観・客観の両視点から分析しているとのこと。
 
続いて須藤氏は、週次では迅速性が求められるため、ランキングが急上昇したタイトルの施策を調査・分析して情報を共有していると説明してくれた。
 

▲急上昇の理由はガチャ施策であることが多いとの話で、「目新しいガチャはなるべく早くキャッチして、内容が良ければすぐに社内にも反映させるというスピード感でやっています」とコメント。こちらの資料にもダミーとして自社タイトルが入っている。
 

そのほか、不定期の個別リクエスト対応を行っており、市場の大きなトレンド追っている。ここでは、例として「乙女ゲーム」の市場規模や、ユーザーの特性、それらに合わせた戦略などを分析したことが明かされた。
 
最後に、これらの膨大な資料を利用してもらうための秘訣を公開。誰もが気軽に参照できるよう、また読みやすさを重視してプチ製本を行い、各スタジオに配布しているという。これが好評とのことで、社内の8割以上が読者になっているとの話。
 

 

▲データから分かる通り、中でも、業界注目Newsや注目ゲームについては幅広い部門に浸透している。
 

▲さらに、3ヶ月に一度アンケートを実施し、より改善する努力をしているとの話も。業界注目Newsや注目ゲームについては閲覧率100%を目指しているとのこと。
 

最後に、市場調査について、まとめとして下記の4点を振り返り講演の締めとした。
 
①素人でも、始めちゃえばなんとかなります。
②見た目も含め、見てもらう努力は大事です。
③読み手の意見も定期的に聞いてPDCAしましょう。
④App Annieは欠かせません。

 
 
(取材・文:編集部 山岡広樹)
 
 
【前編:App Annie滝澤氏、エイチーム柴田氏が登壇】
マーケティングデータを有効に使うには? 海外展開における注意点についても解説
 
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