KADOKAWA、米国のアニメ配信大手のクランチロールと戦略的提携へ KADOKAWAアニメのアジアを除く海外配信権を包括許諾 出版事業で協力も

KADOKAWAは、米国のアニメ配信大手であるCrunchyroll, Inc.(クランチロール、本社:米カリフォルニア州、以下:Crunchyroll)と今後1年間にTV放映予定のKADOKAWAアニメ作品の海外向け配信権の包括許諾(アジアを除く)、北米におけるKADOKAWAの出版事業へのマーケティング協力などを含む戦略的提携に基本合意したことを発表した。

Crunchyrollは、アニメ等の日本のコンテンツに特化したデジタル配信プラットフォームとしては北米最大手。2,000万人を超えるユーザーを対象に、日本のアニメなどのコンテンツを8ヶ国語で字幕サイマル配信を行っている。同社の最大株主はThe Chernin Groupと米AT&T社による合弁会社Otter Mediaで、The Chernin Groupは、ハリウッド映画やTV番組などのコンテンツ製作、メディア・エンターテイメント・テクノロジー領域の投資事業などを行っている。

<今回の主な戦略的提携>
①今後1年間にTV放映予定のKADOKAWAアニメ作品の海外配信権(アジアを除く)に関するCrunchyroll向け包括許諾

②今後製作予定のKADOKAWAアニメ作品へのCrunchyrollによる共同出資

③北米市場におけるKADOKAWAの出版事業とCrunchyrollの配信プラットフォーム事業による包括的なマーケティング協力

両社は、本提携を、さらなる関係強化につながりうる重要な一歩と位置付けている。今後はCrunchyrollとの連携を深め、出版展開とアニメ配信やグッズ展開などによる強力かつ多角的なメディアミックス施策を強化することで、北米市場における日本コンテンツの成長ポテンシャルの最大化を目指していくという。

今回、提携を行うCrunchyrollの会員数は年々順調に増加しており、日本のコンテンツ専門のデジタル配信プラットフォーム最大手として確固たる地位を築いている。加えて、北米で開催される日本アニメやポップカルチャーのイベントの来場者数も年々増加し続けており、日本発のコンテンツの人気の高まりを裏付けている。

KADOKAWAは、既に直接展開済みの中華圏・東南アジア市場に加え、北米を中心とする英語圏市場を最も重要な海外市場の一つと位置付けており、今回の戦略的提携を通じて、北米における出版事業との間で、マーケティング面等における効果的な連携体制を実現できるものと期待すると共に、同社のみならず、日本のクールコンテンツ全体の世界での成長に寄与していくことを目指すとしている。

▼Crunchyroll CEO Kun Gao氏コメント。
「心を揺さぶるアニメ、マンガ、ライトノベルコンテンツに対する渇望は、いまや世界中で驚くべき勢いで広がりを見せており、KADOKAWAは常にそうしたコンテンツ作りの最前線にいる会社です。今後、KADOKAWAと緊密に連携し、Crunchyrollのファンが常々求めてきたアニメ、商品、出版物へのアクセスが提供されるようになることを楽しみにしています」

 
株式会社KADOKAWA
http://www.kadokawa.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社KADOKAWA
設立
1954年4月
代表者
代表執行役社長CEO 夏野 剛/代表執行役CHRO兼CLMO 山下 直久
決算期
3月
直近業績
売上高2554億2900万円、営業利益259億3100万円、経常利益266億6900万円、最終利益126億7900万円(2023年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
9468
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