オートデスク、レイトレーシング画像レンダラー「Arnold」を開発するSolid Angle社を買収 

米オートデスク インクは、高度なレイトレーシング画像レンダラー「Arnold」を開発するSolid Angle社を買収しことを発表した。「Arnold」は現在、映画、TV、広告向けの高品質な3Dアニメーションとビジュアル エフェクト(VFX)を作成するレンダラーとして、世界各国で利用されている。買収の詳細は非公開。

「Arnold」は、世界のスタジオ500社以上と、独立系クリエイター数千人に使用されているグローバル イルミネーション レンダラー。これまで「エクス・マキナ」や「オデッセイ」などのアカデミー賞R受賞映画や、「ゲーム・オブ・スローンズ」などのエミー賞受賞 TV ドラマシリーズをはじめ、さまざまな人気映画、TV 番組、コマーシャルに使用されてきた

Solid Angle社の開発チームはオートデスクの一部として、ユーザー コミュニティとこれまで通り密接に協力してArnoldの開発を継続する。Arnoldは Linux、Mac OS X、Windows上でのオートデスク製品とHoudini、Katana、Cinema 4Dを含むオートデスク以外のアプリケーション向けにスタンドアロンのレンダラーとして利用できる。Autodesk 3ds MaxとAutodesk Mayaは引き続きサードパーティのレンダラーにも対応する。

Arnoldの価格とパッケージングに変更はなく、またオートデスクは引き続きArnoldの永久ライセンスを提供する。Arnoldは従来同様Solid Angle社の販売代理店から購入することが可能だ。

▼米オートデスク社 Media & Entertainment 担当上級副社長 クリス・ブラッドショー氏コメント
「当社は、アーティストがクリエイティビティや生産性を高めることができる有望なテクノロジーを常に追い求めています。3Dコンテンツ制作では、効率性に優れたレンダリングの重要性がますます高まってきていますが、Solid Angle社の買収により、3Dコンテンツ制作過程でレンダリングが占める大きな計算負荷を、さらに低減させることが可能になりました。Solid Angle社と共に当社製品のレンダリング ワークフローを改善し、またクラウドの可能性を最大限に引き出す新たなレンダリング ソリューションの開発を加速することにより、あらゆるスタジオの制作能力拡大を支援します。オートデスクはArnoldによる当社以外のアプリケーションへの対応を約束しています。お客様がどのツールを利用しているかに関わらず、制作パイプライン全体にわたってそのコラボレーション、クリエイティビティ、生産性、効率性を高めることが私たちの目標です」

▼Solid Angle社 創立者 マルコス・ファハルド氏のコメント
「オートデスクと当社は、数値的手段や計算パフォーマンスへの熱意と共に、クリエイターが最高品質のビジュアルをより簡単に作成できるよう、レンダリング パイプラインを簡素化するという共通の目標を持っています。今回、ユーザーの要望に応えて開発をさらに加速すると共に、Arnoldのマーケティング、営業、およびサポート業務をさらに強化することが可能になりました。そして双方の協業を通じてレンダリングやそれ以外の制作作業における課題を解決していきます」
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