任天堂、16年3月期は営業益32%増…『スーパーマリオメーカー』352万本、『Splatoon』427万本とWiiU向け伸びる DL販売伸長、全体に占める割合は19%に

任天堂<7974>は、4月27日、2016年3月通期の連結を発表し、売上高5044億円(前年同期比8.2%減)、営業利益328億円(同32.7%増)、経常利益287億円(同59.2%減)、最終利益165億円(同60.6%減)だった。売上高と経常利益、最終利益は減益となり、営業利益は増益となった。

 


同社では、ニンテンドー3DSでは、全世界で発売した『どうぶつの森 ハッピーホームデザイナー』が304万本、『ポケモン超不思議のダンジョン』が122万本のヒットを記録したほか、サードパーティのヒットタイトルも複数ったが、前期のように『ポケットモンスター オメガルビー・アルファサファイア』や『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS』といったプラットフォーム全体を活性化させる大型タイトルがなかったことなどにより、ハードウェアの販売台数は679万台(同22.2%減)、ソフトウェアの販売本数は4852万本(同22.6%減)となった。

また、Wii Uでは、『Splatoon』と『スーパーマリオメーカー』がそれぞれ427万本、352万本を販売する大ヒットとなり、プラットフォームの活性化に貢献した。また、3月に全世界で発売した『ゼルダの伝説トワイライトプリンセスHD』も好調な滑り出しとなり、ハードウェアの販売台数は326万台(同3.5%減)、ソフトウェアの販売本数は2736万本(同12.1%増)となった。

さらに、amiibo(アミーボ)の販売は勢いが衰えることなく、フィギュア型が約2470万体、カード型が約2,890万枚の販売となり全世界において好調に推移し、amiiboと周辺機器で279億円の売上となった。また、ニンテンドー3DSやWii Uのゲームの追加コンテンツなどの販売を行い、ダウンロード売上高合計では40.2%増の439億円と大きく伸びた。ゲームソフトに占めるダウンロード販売の比率は12.2%から19.1%となった。

 


また、3月に国内外において、初のスマートデバイス向けアプリ『Miitomo』の配信を開始し、順調なスタートを切ったという。販売実績を見ると、スマートデバイス・IP関連収入等は57億円となったとのこと。ただし、このなかには前年度、ゲームソフトの売上に含まれていた「ロイヤリティー収入」が含まれているので注意してほしい。すべての売上がスマートデバイス関連の売上ではない。

なお、経常利益が前年比でマイナスとなったのは、主として外貨建資産の期末評価において円高による為替差損が183億円発生したため。これに伴い、最終利益も大幅な減益を余儀なくされた。


 
■2017年3月期の見通し

2017年3月期は、売上高5000億円(前期比0.9%減)、営業利益450億円(同36.9%増)、経常利益450億円(同56.3%増)、最終利益350億円(同112.1%増)を見込む。なお、想定為替レートは、1USドル=110円、1ユーロ=125円を想定しているという。

 


なお、次世代機「NX」は2017年3月に発売予定。
任天堂株式会社
http://www.nintendo.co.jp/

会社情報

会社名
任天堂株式会社
設立
1947年11月
代表者
代表取締役社長 古川 俊太郎/代表取締役 フェロー 宮本 茂
決算期
3月
直近業績
売上高1兆6016億円、営業利益5043億円、経常利益6010億円、最終利益4327億円(2023年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
7974
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