バンナムHD、16年3月期は増収確保も11%の営業減益に 『デレステ』の貢献などでネットワークコンテンツは好調 業務用ゲーム機の販売が苦戦

バンダイナムコホールディングス<7832>は、5月11日、2016年3月期の連結決算を発表、売上高5755億円(前々期比1.8%増)、営業利益496億円(同11.9%減)、経常利益507億円(同14.5%減)、当期純利益345億円(同8.0%減)となった。
 

トイホビー事業や、ネットワークエンターテインメント事業のネットワークコンテンツ、海外の家庭用ゲームソフト、映像音楽プロデュース事業が好調に推移したが、ネットワークエンターテインメント事業の業務用ゲーム機の販売が苦戦した。

主なセグメントごとの状況は以下の通り。

①トイホビー事業…売上高2064億円(前々期比10.6%減)、セグメント利益166億円(同2.4%減)
国内において、「機動戦士ガンダム」や「ドラゴンボール」など定番IPの商品が好調に推移したほか、「妖怪ウォッチ」の商品が人気となった。また、ターゲット拡大の一環で展開している大人層向けのコレクション性の高い商品が人気となったが、国内全体では前年同期を下回った。

海外は、アジア地域において「機動戦士ガンダム」や大人層向けのコレクション性の高い玩具などが人気となった。欧米地域では「Power Rangers(パワーレンジャー)」シリーズの商品が堅調に推移した。また、日本で企画開発などの機能をコントロールし欧米では販売マーケティングに専念する体制に変更したことにより、一定の効果があがった。

②ネットワークエンターテインメント事業…売上高3209億円(同8.3%増)、セグメント利益239億円(同18.3%減)
家庭用ゲームソフトにおいて、欧米地域で前連結会計年度に発売した『DRAGONBALL XENOVERSE(ドラゴンボール ゼノバース)』などのリピート販売や、『NARUTO-ナルト-疾風伝 ナルティメットストーム4』などの自社新作タイトル、及び現地サードパーティの新作タイトルの販売が好調に推移した。また、ソーシャルゲームやスマートフォン向けゲームアプリケーション、PCオンラインゲームなどのネットワークコンテンツにおいて、国内の既存主力タイトルが安定した人気となったことに加え、新作タイトル『アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ』が好調に推移し業績に貢献した。さらに、アジア地域をはじめ海外でも本格的にサービスを開始した。

このほか、アミューズメント施設においては、主力施設へのリソース集中や新業態店舗の強化などの施策に着手し収益が改善したが、業務用ゲーム機は不透明な市場環境の影響を受け販売が苦戦した。

③映像音楽プロデュース事業…売上高519億円(前期比18.7%増)、セグメント利益116億万円(前期比15.8%増)
映像コンテンツと音楽コンテンツやライブイベントの連動展開を行っているIP「ラブライブ!」が、劇場版公開と商品・サービス、ライブイベントなどの相乗効果により年間を通じて人気となった。また、「機動戦士ガンダム」シリーズの映像パッケージソフトが好調に推移し、業績に貢献した。

なお、2017年3月期通期の予想については、売上高5800億円(前期比0.8%増)、営業利益500億円(同0.7%増)、経常利益510億円(同0.4%増)、当期純利益350億円(同1.2%増)の見込み。
 
 
 
株式会社バンダイナムコホールディングス
http://www.bandainamco.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社バンダイナムコホールディングス
設立
2005年9月
代表者
代表取締役社長 川口 勝
決算期
3月
直近業績
売上高9900億8900万円、営業利益1164億7200万円、経常利益1280億0600万円、最終利益903億4500万円(2023年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
7832
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