ソニーミュージック発、『めざましマネージャー』を使ったLive2D実験のレポート 超美麗…4K対応「加藤恵Project」の話題も


Live2Dは、2016年7月2日、日本工学院専門学校 蒲田キャンパスにおいて、イベント「Live2D Creators Conference 『alive 2016』」を開催した。

本イベントは、Live2Dを使った創作活動に関わるクリエーターが集まるイベント。ゲームやアプリ開発者、イラストレーターやアニメーターなど、プロ・アマ問わず幅広い属性の方々が参加。大盛況だった昨年に続き、今年は会場を日本工学院(蒲田校)に移し、500人規模で開催。

本稿では、Live2D実験レポート「新春渋谷ジャック」「加藤恵Project」を取材。

 

 

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■『めざましマネージャー Liko』を使って電波ジャックすると、街の空気にヒビが…


みなさんは『めざましマネージャー』をご存知だろうか。Androidでしか公開されていないため、iPhoneユーザーには特に馴染みが薄いかもしれない。

『めざましマネージャー』とは、朝専用のキャラクター音声対話型秘書アプリだ。かわいいアニメのキャラクターが朝に楽しく起こしてくれることはもちろん、出かけまでのタイムキーピング、天気やスケジュールなどを音声で教えてくれる、"毎日使う"ハイテクアプリになっている。
 

実はこのアプリ、ソニーのスマートウォッチなどに使用されているクラウド型対話システムという最先端の技術が使用され、そのキャラクター制作にLive2Dが用いられている。本稿では、そんな『めざましマネージャー』をベースとした「Live2D実験リポート」の様子を、登壇したソニー・ミュージックコミュニケーションズ所属の松平氏の言葉とあわせてお伝えする。
 

「アクティヴレイド -機動強襲室第八係-」というアニメに出てくるエージェントキャラクターである「Liko」を題材にして制作されたのが『めざましマネージャー Liko』だ。その『めざましマネージャー Liko』を使用して、渋谷のmobi(旧マルイ)のビジョンでリアルタイムに喋ったら町の人はどんな反応するかという実験をしたところ、事前告知も行わず実験行ったこともあってか、渋谷という街の空気にヒビが入ったという。
 

しかしながら、説明の際に公開された動画では、実際に道行く人や車の特徴を交えリアルタイムであることをアピールしながらも、声優さんの声と表情をLive2Dのキャラクターを介して生でコミュニケーションをするその姿は、松平氏が語ったように「“声優さん”“キャラクター”“ファン”という場を、新しく作ることがで唯一できるのはLive2D」、という発言もうなずける内容になっていた。
 

また、7月10日以降より順次スタートする「アクティヴレイド -機動強襲室第八係-」の第2期のEDでは、Likoが歌い、またそのMVはLive2Dで制作されているという。

 

■超美麗、4K対応のLive2D『加藤恵Project』

 

次に説明されたのは『加藤恵Project』。加藤恵はアニメ「冴えない彼女(ヒロイン)の育てかた」に登場するヒロインだ。4K対応で公開された技術デモだが、講演では実際に4Kディスプレイに表示され、そこに映った「加藤恵」のグラフィックは非常に美しく、抜群のインパクトだった。加藤恵を選んだ理由は、合成音声はなるべくフラットなしゃべり方のキャラクターが良いため、『めざましマネージャー』との相性が良かったためとのことだ。
 

講演中に公開された映像では、声を担当した安野希世乃さんが合成音声で作られた、吹き込んだ覚えのないセリフをしゃべったため、とても驚いた様子などが映し出されていた。

松平氏の説明によると『加藤恵Project』の良かった点として、

・原画のクオリティが高く、それだけで体験者を驚かせることができたこと
・その原画をモーションは愛情を込めて作ること
・そういった状況で作られたものを投影するのに高精細のTVは非常に良かった

という点を挙げていた。
 

また、『めざましマネージャー加藤恵』のデモを試した人にアンケートとったところ、「加藤恵のためにTVを買っていい」と思った人が45%もいたそうだ。
 

最後に同氏は、「Live2Dは企画次第で様々なことで楽しめる。4KTVやプロジェクター、また渋谷の大画面に映してもいいし、可用性の広いインターフェースがLive2Dということがわかった」と締めくくった。なお、松平氏の発言の後に、会場では適時クスクスと擬音がつきそうな笑いが起こっていた事も付け加えておく。
 
 
(取材・文:編集部  和田和也)



■めざましマネージャーLiko
 

公式サイト



 

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