NVIDIA、VRを利用し未来の医療を変革する3つの企業を紹介 バーチャル手術室や高齢者の代替治療など


 
NVIDIAは、同社のHP(英語)でVRを革新的に活用している3つの企業と題した記事の公開を行っている。

以下がその内容だ。

■Three Companies Using VR to Change the Future of Healthcare

ペースメーカーからフィットビットまで、デジタル・テクノロジは、人々の健康維持において重要な役割を果たしています。今や複数の革新的企業が、VRを応用してデバイスやガジェットを上回る能力を医療分野に拡大しようとしています。
 
ゲーム開発者が実物そっくりなVR版エベレスト山や火星を動画化するために使用するのと同じGPUテクノロジを導入して、より優れた手術のトレーニングや、より正確な病気の診断を行ったり、苦痛を緩和する新しい方法を患者に提供している。
 
NVIDIAのGPUを使用して医療におけるVR利用の道を切り開いている3つの企業を紹介していく。

・より安全な環境でトレーニング
 
▲Caption: Osso VRのシミュレーションでは、バーチャル手術室で手術を行う
 
医療処置が複雑になればなるほど、外科医を十分にトレーニングすることはますます難しくなる。ボストンに拠点を置くOsso VRの創設者兼整形外科医であるジャスティン・バラッド(Justin Barad)氏によると、外科医は、複雑な移植処置を経験することなく、トレーニング・プログラムを終えるという。
 
Osso VRは、この課題に対処するため、低コストのVRシミュレーションを利用し、新しいデバイスやなじみのないデバイスを使用する方法を外科医に教える。このシミュレーションでは、NVIDIA GPUと手の動きに基づく高度なインタラクションを利用し、できる限り実際に近いシナリオを作成する。
 
例えば、あるシーンでは、手術用トレイが表示され、ユーザは、個々のツールを検査して処置の準備をすることが可能だ。次に、チタン・ロッドを仮想の脛骨に打ち込むなど、バーチャル手術室での処置実行の段階に移っていく。
 
Osso VRにより、外科医は、患者を危険にさらすことなく、安全な環境で各種ツールに精通して、新しいスキルを学び、外科的処置を体験できるようになる。


・画像と診断の向上

医師や専門家は、MRIやCTのスキャン画像を見て患者を診断する。しかし、平らで白黒の画像から読み取るのは困難な場合が多くある。診断精度を向上させるため、Bioflight VRは、VR環境にデータをアップロードするソリューションを構築している。

 
▲Caption: Bioflight VRのプログラムは、教育と診断のツール

ロサンゼルスを拠点とするこの企業が開発した、仮想的かつリアリティを増大させるプラットフォームを利用すると、医師はCTスキャン画像やMRIデータを3D画像で見ることができる。このプラットフォームのGPUインターフェースにより、医療の専門家が仮想環境を通じて状態を分析、操作、識別できるように、通常の装置では明らかにされない詳細なスキャン画像が表示される。
 
医師は、この新しいツールを医用画像で使用することにより、体を傷つけるような処置の必要性を排除し、手術計画を立てる時間を削減し、診断の精度を向上させて、より優れた患者ケアを提供できるという。


・高齢者に対する代替治療

一人暮らしの高齢者の多くは、不安や孤独、うつ状態に苦しんでいる高齢者は、医師と連携して症状を緩和することが可能、治療も役に立つ。しかし、意思疎通のうまくいかない患者の場合、そうしたやり取りは少なくなるか、まったくないこともありるという。
 
▲Caption: Aloha VRは、穏やかな没入型環境に個人を置く

カリフォルニア州サンカルロスに拠点を置くOne Caring Teamは、一風変わった、Aloha VRを利用した治療による苦痛の軽減、つまり、ストレスや不安を緩和するよう考案された非侵襲プログラムを検討している。Aloha VRは、リラックスできる没入型環境で高齢者を取り囲み、高齢者の生活を充実させることが可能だ。
 
GPUテクノロジに基づくAloha VRにより、高齢者は、日々の通院や高額な医療費をなくすことが可能となり、患者がより深く仮想世界に関わるほど、苦痛を感じたり、苦痛について悩み、不安になって過ごしたりする時間を減らすこともできる。

 
■公式サイト
 

NVIDIA(英語)

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