【TGS2016】E3でも大きな話題になったimmerexのHMD「VRG-9020」の今後の動きを聞いてきた


9月15日から9月18日までの期間、千葉幕張メッセにて開催された「東京ゲームショウ2016(以下 TGS2016)」。VRに関するアイテムも多く出展される中、アリアドネスレッドジャパンのimmerexブースにおいて、VRゴーグル「VRG-9020」が出展されていた。
 
immerexは2014年に設立されたばかりのブランドで、コンテンツの作成からVR機器までを手掛けている。R&Dセンターはアメリカはカリフォルニアにあり、オフィスは日本・アメリカ・中国・韓国などに展開。ハリウッドの制作チームとも連携して、映画と同等のVR動画などを進めているという。そんなimmerexから出るゴーグルに期待が高まるのは当然だろう。

VRゴーグル「VRG-9020」と言えば、E3 2016などでも大きな注目を集めていたVRゴーグルで、実際のサイズはメガネを少し大きくした程度のものという小さなサイズ。その重さは200gとなっていて、画質はなんと片側1080p。メガネと同じようにコンパクトに折り畳みが可能だ。また、他のハードに接続するだけに留まらずそれ単体で完結しているところも大きな特徴で、ゴーグル本体と同サイズのVRメディアBOXの中に映像コンテンツなどを入れておく事で、場所を選ばず高画質を楽しむ事ができる。
 

同社の女の子に頼み込み装着してもらったところの画像も展開。そのサイズの小ささを理解してもらえるだろう。装着した感じの軽さは申し分なく、携帯性もバッテリーの持続もあるが、惜しむらくはその視界の狭さ。なんらかの技術的な問題なのか、高解像度の映像コンテンツを観るには少し狭さを感じた。

また、密閉型ではないため、日中や明るい中での使用は没入感が薄れてしまう。となると室内で部屋の照明を落として使用する事が考えられるが、携帯性を考えると少しもったいないと感じてしまうのも事実。ハイエンドな機器としての期待があるだけに、今後どうなるかに注目だ。

 

■immerexのChip Li氏に訊く、日本国内への販売時期


――:「VRG-9020」のユーザーはどのあたりをターゲットとしてとらえていますか?

Chip Li氏:一般のユーザー向けに考えています。広く、様々な方に楽しんでいただければ。と言っても、BtoCに限らず、例えばBtoBであっても、どんなユーザーから求められてもお応えできる製品となっております。


――:実際の発売時期などは決まっているんですか?

Chip Li氏:2016年、今年の後半から2017年、来年の前半は、「VRG-9020」をもっと改良し、さらに洗練させていきます。実は先ほどもお客様から発売時期や場所などについて質問を受けたのですが、2017年の後半に向けて、まずは日本・アメリカ・中国で発売します。

販売方法は、店舗型ではなく主にネット販売を中心に想定。もちろん一般市場に向けて、実店舗での購入場所も考えています。まだ具体的な場所は決まっていないのですが、日本国内での責任者もおり、今後は秋葉原などの場所で体験できる場所を選定、発表していきます。

やはりVR機器は体験が中心。体験型の店舗を用意して、そこで実際のお客様の反応や声をを入手。改良に向けて進めていく予定です。


――:スポーツ観戦やウォーキングマシンを使用してのVR体験など、携帯性からの用途が広がります。

Chip Li氏:メインとしては、映像コンテンツとゲームの二本立てを想定していますが、スポーツなどももちろん楽しんでいただけます。日本だとウォーキングマシンを置く場所は難しいですが、アメリカや中国であればそれを設置して楽しむコンテンツも考えられますね。
 
(取材・文:ライター  平工泰久)