ファーウェイとライカカメラAG、共同運営の研究開発センターを設立 ARやVRなどの成果も見込む

ファーウェイとライカカメラAGは、9月23日、共同運営の研究開発センター「Max Berek Innovation Lab(マックス・ベレク イノベーション・ラボ)」を設立し、戦略的な連携を拡大したことを発表した。新センターは、両社が光工学の分野での長期的な技術提携を発表した7ヶ月後、そして、世界的に成功し、複数の賞を受賞した『HUAWEI P9』と『HUAWEI P9 Plus』発売の5ヶ月後に設立されることとなる。

ドイツ・ウェッツラーのライカのグローバル本社に位置する新センターは、画像、モバイルデバイスアプリケーションの広い範囲で撮像品質を向上させるため、光学系とソフトウェアベースの技術のさらなる発展を目指すという。また、コンピューテーショナル・イメージング、拡張現実(AR)とバーチャルリアリティ(VR)ソリューションの創造といった成果も見込まれるとのこと。ファーウェイとライカはさらに、両社のR&Dリソースにくわえて、ドイツや国際的な大学・研究機関との連携も計画。

新センターは、ファーウェイ創業者兼CEOの任正非(レン・ジェンフェイ)とライカカメラAGの社主であり、アドバイザリー・ボード会長でもあるアンドレアス・カウフマン(Andreas Kaufmann)博士のビジョンと支持のもと、設置された。
 

▲Max Berek Innovation Lab設立合意書にサインするファーウェイ創業者兼CEOの任正非(レン・ジェンフェイ)(写真右)と、ライカカメラAGの社主であり、アドバイザリー・ボード会長でもあるアンドレアス・カウフマン(Andreas Kaufmann)博士(写真左)


「将来的には、データトラフィックの90%以上が画像や動画になります。Max Berek Innovation Labの設立によりライカと一層緊密なパートナーシップが確立され、画像とビデオ品質の継続的な改善が実現されるでしょう。その結果、我々はスマートフォンのカメラ市場で最も先進的な技術革新を実現し、消費者により大きな付加価値を提供することができるようになります」と任氏は述べている。

「Max Berek Innovation Labの創設により、ファーウェイとライカカメラAGはその戦略的関係の範囲を拡大し、イメージング分野における画期的な技術の研究開発において緊密な協力を進める基礎を築いていきます」とライカカメラAGのアンドレアス・カウフマン(Andreas Kaufmann)博士は強調。

ライカカメラAGの最高執行責任者でMax Berek Innovation Labのディレクターとなるマーカス・リンバーガー(Markus Limberger)氏は「ファーウェイとライカは比類のない革新力と長年の研究実績だけでなく、最高の品質基準を提供することを共通の目標としています。Max Berek Innovation Labは、従来の流れを変えるような技術を開拓するため、両社のリソースと豊富な専門知識を融合する歴史的な機会を我々に提供してくれたのです」と述べている。

新センターは、最初のライカレンズのクリエーターでドイツの顕微鏡検査の先駆者であるマックス・ベレク(Max Berek)氏(1886-1949)を記念して命名された。ベレク氏はオスカー・バルナック(Oskar Barnack)氏によって開発された伝説の35mmカメラ用の20以上のレンズの光学設計を担当。これらレンズの類まれな映像性能と完璧な調和にバルナック氏による独創的な設計が加わり、ライカは35mmフィルム撮影で世界的な成功を収めている。