マーベラス、2Qは53%営業減益…4月配信の新作が振るわずサービス終了に 舞台『刀剣乱舞』のパッケージ販売は同社ステージ作品として過去最高に(グラフ追加・追記)

マーベラス<7844>は、10月31日、2017年3月期の第2四半期累計(4~9月)の連結決算を発表、売上高129億9900万円(前年同期比21.0%減)、営業利益13億1700万円(同53.6%減)、経常利益10億5500万円(同62.2%減)、四半期純利益7億9900万円(同58.2%減)と大幅減収減益での着地となった。
 

各セグメント別の状況は以下の通り。

①オンライン事業…売上高72億4800万円(前年同期比31.7%減)、セグメント利益9億5600万円(同58.0%減)
主力タイトル『剣と魔法のログレス いにしえの女神』において、新たなコラボレーションイベントの実施や新機能の実装等により、ユーザーの拡大及び収益の回復に努めた。また、現地パブリッシャーを通じた同タイトルの中国展開をスタートした。一方で、4月に配信を開始した新規タイトルの売上が振るわず、サービスの提供を中止したほか、一部の開発中タイトルの開発を中止し、開発費用を一括計上した。

②コンシューマ事業…売上高35億1200万円(同6.1%減)、セグメント利益3億5900万円(同39.2%減)
自社販売部門は、2016年6月23日に発売した『牧場物語 3つの里の大切な友だち』(ニンテンドー3DS)」が累計出荷本数22万本を突破し、順調なセールスとなっているほか、同年7月14日に『UPPERS(アッパーズ)』(PS Vita)を発売した。アミューズメント部門は、同年6月23日より新型マシン「ドラゴンクエスト モンスターバトルスキャナー」の稼動を開始し、同年7月7日には新型マシン「ポケモンガオーレ」の稼動も開始した。新型マシン投入に伴うコスト負担があったものの、計画通りの推移となった。

③音楽映像事業…売上高22億4900万円(同7.1%増)、セグメント利益5億9900万円(同4.0%増)
音楽映像制作部門は、TVアニメ「魔法つかいプリキュア!」などのパッケージ商品化を行ったほか、2016年7月より同社の主幹事TVアニメ作品「クオリディア・コード」の放送を開始した。また、同社ライブラリの映像配信や番組販売等の二次利用収入が好調に推移した。ステージ制作部門は、「ミュージカル『テニスの王子様』」や「舞台『弱虫ペダル』」をはじめとしたシリーズ作品の新作公演を行い、好調に推移した。また、新作タイトルとしては、「舞台『刀剣乱舞』虚伝 燃ゆる本能寺」や『あんさんぶるスターズ!オン・ステージ』の公演を行い、いずれも大好評となった。「舞台『刀剣乱舞』虚伝 燃ゆる本能寺」は、2016年9月に発売した同作のパッケージ販売においても、同社のステージ作品としては過去最高の販売本数を記録した。

■QonQでは増収増益、オンライン事業は減収減益
業績を四半期推移で見てみると、第2四半期期間(7~9月)の売上高は前四半期比9.6%増の67億9600万円、営業利益は同6.4%増の6億7900万円となった。ただし、これをオンライン事業のみに絞って見てみると、売上高は同5.0%減の35億3100万円、セグメント利益は同34.0%減の3億8000万円となっている。前述のサービス提供中止や開発中タイトルの開発中止なども影響しているものと思われる。
 

なお、2017年3月期通期の連結業績予想は、従来予想から変更なく、売上高340億円(前期比6.9%増)、営業利益60億円(同10.7%増)、経常利益58億5000万円(同11.9%増)、当期純利益41億5000万円(同15.2%増)の見込み。
 
株式会社マーベラス
https://www.marv.jp/

会社情報

会社名
株式会社マーベラス
設立
1997年6月
代表者
代表取締役社長 執行役員 兼 デジタルコンテンツ事業本部長 佐藤 澄宣
決算期
3月
直近業績
売上高253億4100万円、営業利益24億8800万円、経常利益29億3100万円、最終利益19億2500万円(2023年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
7844
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