資生堂、「LINK OF LIFE エイジングは未来だ 展」でVRコンテンツなどを公開中…モーションセンサーを使ったコントローラーでカレーを制作


資生堂は、10月28日から11月3日まで、資生堂銀座ビルとSHISEIDO THE GINZAにおいてサイエンス×アート×デザインの新たな可能性をひらく「LINK OF LIFE エイジングは未来だ 展」の開催を行っている。

新しい価値の創出を目指す資生堂の社員と社外の多彩な領域の方々が出会い「これからの美」のあり方を探るユニークな展覧会だ。昨年に続き二回目となる今回のテーマは「エイジング」。そんな同イベントにおいて、VRコンテンツが公開されている。

タイトルは「カレーなるエイジング」。Oculus Riftとカレー鍋とおたま型コントローラーを使って体験する、カレー制作VRコンテンツだ。

制作に様々なジャンルの企業が参加しており、まさに異色とも言ってよいコラボだ。コンテンツは1分ほどのもので、VR空間でカレーを制作している中、いつしか自分がカレーになるというものだ。VR体験中にはスパイシーな香りが漂ってくることも・・・。かき混ぜて熟成されることで、うまみ成分のクルミンが出現するという、カレーの熟成とエイジングをかけた展示となる。

また音声に関しては、バイノーラルサウンドを用いている。おたまに関しても、今回のために新規におたま型のハードウェアを制作したという。おたま型コントローラーには、モーションセンサーを導入、速度、回転などを計測することができ、ゆっくり回すか、早く回すかで、具材の崩れ方が異なる仕組みになっている。また具材を崩すという3DCGは非常に難しく、このためだけにアーティストにお願いしたとのこと。
 
▲鍋をかき回していると、
プロジェクションマッピングによるシワの増加が発生する

また、製作者の1人であるジェットマンの吉岡氏は、今回の展示でVR初体験がカレーの鍋の中という体験者が多かったことに触れ、製作者としては作戦成功ではあるものの、本業でもVR制作しているものとして、VRでよくあるホラーコンテンツやジェットコースターといった体験ではないため、複雑な気分でもあるという心境を語った。

「カレーなるエイジング」を含んだ「LINK OF LIFE エイジングは未来だ 展」は、東京・銀座にある資生堂銀座ビル 花椿ホールで11月3日まで行われている。入場は無料。

■「カレーなるエイジング」制作

・資生堂ビューティークリエーション部
石川 智子

・クウジット
石井徹
小森顕博

・ソニーコンピュータサイエンス研究所
大和田茂

・ジェットマン
吉岡章夫

・資生堂
荒井裕子

・資生堂リサーチセンター
前野克行

・資生堂ジャパン
中野三津子

・ハウス食品
城田修
石川哲也

・ハウス食品グループ本社
前澤壮太郎

*敬称略。

■展覧会概要

タイトル:「LINK OF LIFE エイジングは未来だ 展」
会場:資生堂銀座ビル1~3階(中央区銀座7-5-5)
会期:2016年10月28日(金)~11月3日(木)開場:11:00-20:00(最終入場 19:30)
入場無料
主催:株式会社資生堂 


■「LINK OF LIFE」とは

資生堂によるデザインの新たな試み。LINK OF LIFEは、サイエンス、テクノロジー、エンジニアリング、アートをデザインがつなぐ壮大な美の大実験室であり、活動に賛同する内外の科学者、研究者、デザイナー、アーティスト、企業や団体が互いの境界を飛び越え、つながり、今までにない発想や価値創造を共同で行う。LINK OF LIFE は、生きることのすべてに関わり、未来の生活をより美しく豊かにするために人・モノ・コトをつなぐ。昨年開催した、「LINK OF LIFE さわる。ふれる。美の大実験室 展」では多くの閲覧者がおり、出品された作品のなかには、現在も展示を続けている作品(*)もある。
(*) じぶんのまわり展 (期間:2016年7月17日~9月4日 会場::茅ヶ崎市美術館)における「ランゲージ」

URL: http://www.chigasaki-museum.jp/exhi/2016-0717-0904/

資生堂は、2018年末に多様な人々との交流や融合によって新しい価値を生み出す新研究所「グローバルイノベーションセンター(仮称)」を、横浜・みなとみらい21地区に設立する。ここではお客さまやマーケター、研究員が日常的に交流できるワイワイガヤガヤとした環境からイノベーションを創出、開かれた研究の形を目指していくという。


■ディレクターズメッセージ

1990年代、資生堂はやがて来る高齢化社会を俯瞰し、サクセスフルエイジング、つまり「美しく歳を重ねるとはどのようなことなのか?」というテーマに関する研究をたくさんの方々と行なっていました。この研究は、まさに現在の資生堂の製品にいかされています。
私は「エイジング」について、スキンケアにかかわらずもっと広く知りたいと思いましたし、これからの社会にむけての研究も、さらに必要になっていると考えています。現在、2回目となる今回の「LINK OF LIFE エイジングは未来だ 展」開催に向けて、参加している皆さんとともに創作に取り組み、こころも体も汗をかいています。ぜひみなさまと一緒にこのテーマを広く考えてみたいと思います。

LINK OF LIFE クリエイティブディレクター 藤原 大
プロフィール: 藤原大デザイン事務所を主宰し、リージョナル、アカデミック、コーポレイト分野にてデザイン活動を国内外で続けている。現職では良品計画MUJI to GOディレクター、多摩美術大学教授、東京大学生産技術研究所研究員、国際観光フォーラム実行委員長など。地域貢献デインとして桐生クッションプロジェクトを2016年よりスタートさせている。「カラーハンティング展 色からはじめるデザイン(21_21 DESIGN SIGHT)企画展ディレクション、MoMA(ニューヨーク近代美術館)パーマネント・コレクション毎日デザイン賞、海外・国内でのデザイン、コンサルティング、講演会など多数。


■資生堂グループ企業情報サイト
http://www.shiseidogroup.jp/?rt_pr=tr623
 


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