DeNA、2Qは売上収益2%増、営業益33%増と大幅増益での着地に ゲーム事業は減収となるも、新規事業・その他及びスポーツ事業が伸びる(グラフ追加・追記)

ディー・エヌ・エー(DeNA)<2432>は、11月4日、2017年3月期の第2四半期累計(4~9月)の連結決算(IFRS)を発表、売上収益765億円(前年同期比2.2%増)、営業利益152億円(同33.7%増)、最終利益112億円(同65.7%増)となった。
 

ゲーム事業は前年同期比で減収となったが、新規事業・その他及びスポーツ事業が増収となった。売上原価・販売費及び一般管理費は、合計では、前年同期比での大きな変動はなく、IP(知的財産)の活用に関連した支払手数料が減少した一方で、アプリ内課金の決済に関わる支払手数料やスポーツ事業におけるグッズの商品売上原価などが増加した。

なお、前年同期は、その他の費用に、欧米における体制及びゲームポートフォリオ見直しに関する一時費用を計上したが、今年はそうした費用は発生していないとしている。

各セグメント別の状況は以下のとおり。

①ゲーム事業…売上収益504億円(前年同期比9.6%減)、セグメント利益127億円(同3.4%減)
主力の国内のゲーム内仮想通貨(コイン)消費は713億円(同1.3%減)となった。アプリのコイン消費が堅調に推移した一方で、利益率の高いブラウザのコイン消費は減少した。第2四半期連結累計期間のアプリのコイン消費は、国内では313億円(同48.1%増)、海外では85億円(同16.1%減)となった。

②EC事業…売上収益95億円(同2.9%減)、セグメント利益9億円(同22.9%減)
取扱高が成長基調にある旅行代理店サービスや、決済代行サービスは堅調に推移したが、ショッピングサービスやオークションサービスが、利用減少等により前年同期比で減収となった。

③スポーツ事業…売上収益117億円(同51.4%増)、セグメント利益39億万円(同112.0%増)
横浜DeNAベイスターズは、主催試合の入場者数が増加し、好調に推移した。なお、2016年1月に連結子会社となった横浜スタジアムは、2017年3月期より通期で業績貢献する。

④新規事業・その他…売上収益52億円(同126.1%増)、セグメント損益22億円の赤字(前年同期23億円の赤字)。
キュレーションプラットフォーム事業、IP創出プラットフォーム事業、ヘルスケア事業、オートモーティブ事業などを手掛けており、キュレーションプラットフォーム事業では、運用する各サービスの利用が順調に拡大し、広告収入を中心に売上収益も成長した。

■QonQでは売上収益はほぼ横ばい、営業益は6%増
業績を四半期推移(QonQ)で見てみると、売上収益は前四半期比0.1%減の382億円、営業利益は同6.9%増の79億円となった。ゲーム事業はQonQでも国内コイン消費が前四半期の370億円から343億円に減少した。これは新作アプリの積み上げなどがなかったことから想定の範囲内の推移としている。なお、期中は既存アプリの運用強化などに取り組んだとしており、『スーパーガンダムロワイヤル』(配信はバンダイナムコエンターテインメント)などその成果が着実に出始めてきたとしている。

なお、同社は2017年3月期の通期予想を開示しておらず。四半期ごとの業績予想を開示。2017年3月期の第3四半期累計(4~12月)の連結業績予想は、売上期収益1089億円(前年同期比0.2%増)、営業利益223億円(同51.8%増)、最終利益154億円(同84.2%増)の見込み。
 


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株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)
https://dena.com/jp/

会社情報

会社名
株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)
設立
1999年3月
代表者
代表取締役会長 南場 智子/代表取締役社長兼CEO 岡村 信悟
決算期
3月
直近業績
売上収益1349億1400万円、営業利益42億0200万円、税引前利益135億9500万円、最終利益88億5700万円(2023年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
2432
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