アルファポリス、17年3月期通期の業績予想を下方修正…営業益は9.2億円→1.5億円に 「ゲート」関連の書籍の返本やゲーム事業の苦戦が響く

アルファポリス<9467>は、11月10日、2017年3月期通期の業績予想の下方修正を発表、売上高は従来予想37億円から30億円(増減率18.9%減)、営業利益は同9億2100万円から1億5100万円(同83.6%減)、経常利益は同9億2000万円から1億5000万円(同83.7%減)、当期純利益は同5億7300万円から9500万円(同83.4%減)と大幅に下ブレする見通しとなった。
 

電子書籍販売は堅調に推移したものの、TVアニメの放送が終了した「ゲート」関連の書籍の返本が想定を上回ったこと、ゲーム事業が苦戦したことなどで売上高が計画対比で大きく伸び悩んだ。

また、同日発表した2017年3月期の第2四半期累計(4~9月)の決算(非連結)は、売上高13億1100万円(前年同期比18.6%減)、営業利益7900万円(同83.0%減)、経常利益7900万円(同83.1%減)、四半期純利益4900万円(同84.1%減)となった。こちらも当初の会社側計画対比で売上高、利益とも未達という結果になっている。
 

各セグメントごとの状況は以下の通り。

①出版事業…売上高11億5000万円(前年同期比28.6%減)、セグメント利益2億9200万円(同53.5%減)
編集部員の増強による書籍化の加速や、当社ビジネスモデルの基幹となるWebサイトの強化に積極的に取り組んだ。その結果、第2四半期累計期間の出版点数は219点(前年同期比26点増)となった。しかし、第1四半期会計期間と比較すると収束してきたが、第2四半期会計期間においても引き続き「ゲート」関連書籍の返本が発生し、収益を圧迫した。加えて、ライトノベル市場への新規参入が活発化し、競争が激しくなってきたことなどにより、1タイトル当たりの発行部数が減少し、収益性が低下した。

②ゲーム事業…売上高1億6000万円(前年同期は計上なし)、セグメント損益4400万円の赤字(前年同期600万円の赤字)
2016年2月にリリースしたスマホアプリ『Re:Monster』は、夏にちなんだ水着ガチャの投入や、原作小説8巻の刊行に合せた書籍連動イベントの開催、及び傭兵団同士の集団バトルイベント「大戦」のリニューアル版リリースなど、ユーザーに楽しんでもらえる施策を多数用意したことで、着実に成長した。また、同8年4月に正式サービスを開始たPCブラウザゲーム『ワンモア・フリーライフ・オンライン』は、ユーザーの滞留が期待できる季節のイベントにあわせた企画の実施と同時に新規機能を追加(PvP機能の追加など)した。しかし、いずれのゲームにおいてもゲーム運営費や広告宣伝費などのコストが重く、損失を計上する結果となった。
株式会社アルファポリス
https://www.alphapolis.co.jp/company

会社情報

会社名
株式会社アルファポリス
設立
2000年8月
代表者
代表取締役社長 梶本 雄介
決算期
3月
上場区分
東証グロース
証券コード
9467
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