イグニス、16年9月期営業益は前期の赤字から14億円の大幅黒字に転換 『ぼくドラ』をけん引役にネイティブソーシャルゲームの売上高が2.9倍に(グラフ追加・追記)

イグニス<3689>は、11月11日、2016年9月期の連結決算を発表、売上高55億8500万円(前々期比2.3倍)、営業利益14億7400万円(前年同期3800万円の赤字)、経常利益14億6500万円(同1億4800万円の赤字)、当期純利益10億8700万円(同3億600万円の赤字)と大幅黒字転換を達成した。
 

各ジャンルごとの状況は以下の通り。

①無料ネイティブアプリ…売上高7億5300万円(前々期比1.7%減)
小規模サービス中心の開発体制から、中規模及び大規模中心の開発・運用体制へと移行しており、「with」を中心とした運用型サービスのユーザー積み上げに注力した。「with」については2016年3月にiOS版を、同年5月にAndroid版をリリースしており、今後、業績への貢献を見込んでいる。その他、協業先などと連携して漫画やカジュアルゲームアプリをリリースした。

また、2015年10月にU-NOTEを買収し事業拡大を加速しているほか、米国現地法人による米国市場へのサービス投入や台湾・韓国市場への進出など、海外展開を引き続き行った。なお、前々期まで独立したジャンルとして記載していた「全巻無料型ハイブリッドアプリ」は、前期より当ジャンルに含めて記載している。

②ネイティブソーシャルゲーム…売上高48億3200万円(同2.9倍)
前々期にリリースした『ぼくとドラゴン』は引き続き順調に推移し、累計300万ダウンロードを達成した。前期は新規季節イベントや他社サービスとのコラボレーション、機能追加などを実施した。今後もコンテンツの拡充および運営チームによる多彩なイベントの実施など、開発および運営双方に注力することで、業績の安定化に努めていく。
 

■売上高は四半期ベースで過去最高を更新 「with」リリースで広告宣伝費が増加
業績を四半期推移(QonQ)で見てみると、第4四半期期間(7~9月)の売上高は前四半期比8.8%増の15億5000万円と増収を達成し、四半期ベースで過去最高の売上高を更新した。一方、各利益項目は、営業利益は同24.0%減の2億7200万円、経常利益は同25.1%減の2億6800万円、四半期純利益は同17.9%減の8700万円での着地となった。『ぼくとドラゴン』で当初予定していたTVCMは取りやめたものの、「with」のリリースに伴い広告宣伝費が前四半期比24.5%増の3億3900万円と膨らんだことが利益率の低下につながったもようだ。
 

なお、2017年9月期通期の連結業績予想は、合理的な業績予想の算定が困難であるため、通期の売上高予想のみを開示。売上高は前期比7.4%増の60億円を見込んでいる。
 

 
株式会社イグニス
http://1923.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社イグニス
設立
2010年5月
代表者
代表取締役社長 銭 錕(センコン)/代表取締役CTO 鈴木 貴明
決算期
9月
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