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【イベント】コンセプトからゲーム内容を想像し画面遷移図を作成する・・・DeNA主催「座・芸夢 for STU」を取材

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ディー・エヌ・エー(DeNA)<2432>が主催する「座・芸夢 for STU 若手ゲームプランナー育成塾~未来を担う人に伝えたいこと~」。ゲームプランナー(=ゲームデザイナー)をめざす学生を対象としたワークショップだ。11月22日に開催された第17回では「コンセプトからゲーム設計(デザイン)へ」と題して、神奈川工科大学の中村隆之氏が登壇。学生たちは架空ゲームのコンセプトシート片手に、画面遷移図作りに挑戦した。

元ナムコで『ことばのパズル もじぴったん』シリーズのプロデューサー&ディレクターをつとめ、現在は大学でゲームデザイナー養成方法の研究と実践をすすめる中村氏。今回のワークショップも『もじぴったんDS』の開発で、実際に行われた手法がベースになっているという。セミナーの前半ではコンセプトの定義と画面遷移図の解説が行われ、後半ではグループワークを実施。学生たちは初めての課題に頭をひねりながら作業を進めていた。


 
◆コンセプトとはなにか?
 

意味が曖昧な専門用語が跋扈し、しばしば開発が混乱する日本のゲーム開発シーン。「コンセプト」という用語もその一つだ。中村氏ははじめに「コンセプトとパフォーマンス」という概念を紹介し、「コンセプトとは商品購入前に欲しいと思わせる力」「パフォーマンスは商品購入後に満足感を与える力」と整理。日本のゲーム業界はアイディアが先行するあまり、しばしばコンセプト不在で開発が進む例が多いと警鐘を鳴らした。
 

中村氏が考えるコンセプトとは、アイディアに加えて「カテゴリーとターゲットとベネフィット」が加わったものだ。というのも、この3要素が入ってはじめて、アイディアの客観的な評価(社内評価など)が可能になるからだ。特に近年ではスマホゲームでも初期開発費と宣伝広告費で数億円の予算が必要になる。だからこそコンセプトをしっかり立てて、開発チーム全体で共有することが重要だと指摘した。
 

なお、上記内容については第12回ワークショップ「ゲームプロデュース入門/コンセプトの立て方」で詳細に解説されている。俳句(川柳)をひねりながらコンセプトを作るというもので、本誌でもレポートしているので、あわせてチェックしていただきたい。

http://social-creator.info/articles/162083


 
◆仕様書の核となる画面遷移図を作る

さて、コンセプトが完成したら、次はいよいよ仕様書の作成だ。仕様書の詳細や形式は各社でまちまちだが、中村氏はその中でも「画面遷移図」の重要性について指摘。「ほとんどのアプリ・ゲーム・ウェブ開発で必要となる仕様書で、その後の工程に大きな影響を与える」とした。
 

画面遷移図はタイトル、キャラクター選択、メイン画面、リザルト画面、ショップ画面など、ゲームに含まれるさまざまな画面(状態)と、遷移(イベント)の関係が図示されたものだ。この画面遷移図をもとに、画面レイアウトやアニメーション、パーツリストといった関連仕様書が作成されていく。これらが完成しなければゲームの全体概要と工数(作業量)の見積もりが出せない。そのため最も重要な位置を占めるというわけだ。

一般的に仕様書作成は画面遷移図もふくめて、ゲームデザイナーの仕事だとされている。しかし中村氏は「画面遷移図はできれば、開発チーム全員で作成する方が良い」と解説した。近年ではネットワーク部分の仕様など、画面遷移図の作成にエンジニアの知見が求められている。後述するがUIアニメーションなど、遷移間で発生する仕様も存在する。ゲームデザイナーだけでは手に余るシーンが増えているのだ。

中村氏は実際に『ことばのパズル もじぴったんDS』で十数名の開発チームが合宿を行い、模造紙と付箋を用いて2日間で画面遷移図を完成させたエピソードを披露した。本作ではネットワーク対戦の仕様があり、ゲームデザイナーだけでは2週間たっても画面遷移図が完成しなかったため、中村氏の一計で行われたのだ。この方法が非常に効率的だったため、以後も中村氏のチームでは継続されたという。
 

その後、参加者達はグループにわかれて、この「中村式ポストイット画面遷移図」に挑戦した。題材となったのが、第12回勉強会でも披露された架空のスマホゲーム『ドリフトキャッツ』だ。猫を集めて家の中を競争させるゲームで、カテゴリー名は「猫ドリフト観戦ゲーム」、ターゲットは「20代女性で猫を何匹も飼えない人」、ベネフィットは「反射神経不要で隙間時間に遊べ、可愛い動きで癒される」となる。

中村氏は「このコンセプトをもとにゲーム内容を想像して、そこから必要な画面を洗い出し、大小2つの付箋を利用して、画面遷移図を完成させて欲しい」とお題を出した。大きな付箋に画面の状態、小さな付箋にプレイヤーのアクション(選択)を記入し、間を矢印でつなぎながら完成させていく。なお、矢印は写真うつりがよく、修正も容易なフリクションペンで作成することが勧められた。完成後にデジカメで撮影して共有するためだ。
 


実際の開発現場では、Excelなどで画面遷移図を作成する例が多いという。しかし中村氏は付箋を用いた集団作業の良さとして、「仕様の共有ができる」「時間が短縮できる」「パートをまたいだ連携ができる」の3点をあげた。このほか、今回は時間の都合上で見送られたが「各画面でどのような情報をプレイヤーに提示するか」「各画面でどのような選択をプレイヤーに提示するか」も記入する必要があると補足された。
 


数十分が経過し、ある程度形になってきた画面遷移図作り。ここで中村氏から、あらかじめ用意された制作例が配布された。さっそく自分たちが制作した画面遷移図と見比べる参加者たち。中村氏は「ショップ画面の仕様が複雑になっている点に注目して欲しい」と呼びかけた。F2Pのスマホゲームではショップ画面が不可欠で、収益の柱でもあるので、実際はもっと複雑になるのだという。
 

前述のように今回のワークショップは『もじぴったんDS』の開発で行われた作業がベースとなっている。もっとも『もじぴったんDS』はシリーズものだが、本ワークショップは架空のゲームが題材で、いわばオリジナルゲームの制作過程に近い。今回の方が、難易度が高いのではと質問したところ、中村氏は「その通り」だとしたうえで、「一枚の紙から具体的な仕様を起こしていくのがゲームデザイナーの醍醐味」と語った。

中村氏は画面遷移図を作成するコツとして、「お客様の『体験』を意識しながら作成する」「仕様書を見る人の立場になって作成する」という2点をあげた。「ワークショップ中にあるチームから『ポーズの仕様は必要ですか?』と質問があった。この答えも『お客様』視点で考えれば、おのずと答えが見えてくる。もちろん必要に決まっている」(中村氏)。その上で「画面遷移図作りは答えのないパズルを解いているようなもの」だと述べた。
 

また、最初に完璧な画面遷移図を作成することは困難で、実際にはゲームの開発過程で使用が変わっていくことが多いという。そのため、開発終了後にゲームにあわせて画面遷移図を修正し、アーカイブとして保存することが重要だと指摘。ここから派生して中村氏の授業では、既存のスマホゲームをプレイしてスクリーンショットを保存し、そこから画面遷移図を作成する演習も行われているという。
 

最後に「座・芸夢 for STU」を主導するファリアーの馬場保仁氏から、本ワークショップのふり返りが行われた。馬場氏は自分が新人ゲームデザイナーだったころを思い出したとコメント。そのうえで「ゲームプレイの順番に沿って画面遷移図を作成したか、最初に必要な画面を分担して洗い出して作成したか」について質問された。馬場氏は「できれば後者が望ましい」という。最初に全体像がある程度あきらかになるからだ。

また、実際には画面遷移時にもアニメーションが再生されるなど、独自の仕様が発生する例があること。そして「正常ルート」しか考えられない人が多いため、エラーとなるルートも含めて、あらゆる遷移を想定することが重要だと補足した。これらは実際に何度か体験してみなければわからないので、ぜひ本ワークショップの内容を持ち帰り、学校などで復習してみて欲しいと呼びかけた。
 


 
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次回(第18回)はUnity Technologies Japanクリエイティブ・ストラテジストの簗瀬洋平氏をむかえて来年1月13日に開催される。講演テーマは「消極性デザイン」で、応募は下記サイトから可能だ。

◆参加資格:
・ゲーム企画職(ディレクター、リードプランナー、プランナー)を目指す学生
※高校生以下は参加不可

◆参加費:無料

◆参加エントリーはこちら 申込締切:2016年6月12日 結果連絡:2016年6月14日
・Peatixからのエントリーはこちら
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※事前エントリー制ですので必ずお申込みください。
※定員を超える応募があった場合は抽選となります。
※お一人1エントリーとなります。(複数エントリーされても1エントリーとなります。)
※当選されたご本人様以外の代理参加はお断りしております。
※当日はメディア取材、写真撮影が入る場合がありますが、撮影について配慮いたします。


 
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企業情報(株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA))

会社名 株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)
URL http://dena.jp/
設立 1999年3月
代表者 守安 功
決算期 3月
直近業績 売上収益1437億円、営業利益198億円、最終利益113億円(2016年3月期)
上場区分 東証一部
証券コード 2432

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