3D関連団体が酔いのない安全で魅力的なVRコンテンツを普及させるための「StageVRコンソーシアム」を12月に設立

3Dコンソーシアム、3DBiz研究会、立体映像産業推進協議会は、映像酔いのない安全で魅力的なVR(バーチャルリアリティ)コンテンツを普及させるための「StageVRコンソーシアム」を12月に設立する。VRコンテンツ制作安全ガイドライン策定へ向けて、他の3D関連団体、VR関連団体にも参加を呼びかけていく。

StageVRとは、コンサートや舞台などステージ上のパフォーマンスを実写3Dで撮影し、必要に応じて3DCGと組み合わせて制作するもので、鑑賞者の位置を固定して現実に起こりうる視点移動だけに制限することにより、映像と身体感覚のずれをなくし、頭痛や吐き気などを生じさせない安全なVRコンテンツを実現できる。

広く普及し始めた360度実写VRは、映像のつなぎ合わせ、注目する部分の映像の解像度の低さなど課題があるが、StageVRは、前方のステージ部分だけにリソースを集中させるので、効率的で高解像度の実写VRを実現できるという。また、4K、8K高解像度映像とハイレゾVR音響を組み合わせることで、その場にいるような高臨場感の没入型コンテンツが可能になるため、今後普及が予想されるライブ配信VRや、スポーツ観戦VRなどへの応用が期待されているそうだ。

3Dコンソーシアムは、安全な3Dコンテンツを制作するためのガイドラインを提供するなど、十年以上にわたって3D普及のための活動をしてきており、各団体においても3D撮影の実証テスト、3D表示技術の研究発表など、多くの専門家が参加してきた。

今回、共同してStageVRコンソーシアムを立ち上げ、ハリウッド3D映画の制作ノウハウの提供、新技術による実証実験などを通じて、安全なVRコンテンツを制作するためのガイドラインを策定し、VRがビジネスとして発展するための仕組みづくりを進めていくとのこと。StageVRコンソーシアムの詳細は、StageVRコンテンツのデモ、StageVR撮影用カメラの展示とともに、12月7日~9日にパシフィコ横浜で開催されるビジュアルメディアExpo(主催:アドコム・メディア株式会社)の4K&VRゾーン紹介する予定だ。