Pokémon GO(ポケモンGO)、Twitter、Google Play、App Storeに関するスマホアプリ&ソーシャルゲームインタビュー記事

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【特集】SNSから見る『ポケモンGO』プレイヤー動向 Twitter Japanが独自で調べた貴重なデータと共にヒットの軌跡を紐解く

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2016年を代表するゲームアプリといっても過言ではない『ポケモンGO』。同年7月にリリースされると、ダウンロード数、売上ともに急激に伸ばし、世界各国の無料・売上ランキングで首位を獲得。震災などの被災地復興に活用されるなどポジティブなニュースがある一方、プレイ中の交通事故がたびたび問題になるといった、社会現象とも言える状況となった。

そうしたなか、玄人なポケモントレーナー(プレイヤー)たちは、より快適に本作を遊ぶためにSNSを活用しているようだ。なかでも手軽にツイートできるTwitterでは、特定のポケモンが多く出現する“ポケモンの巣”などの情報源を得たり、自身のプレイデータを投稿したりと積極的に活用しているという。

また、先日Twitter Japanが発表した「2016年ツイートのトレンドランキング」では、もっともツイート内に使われたゲームタイトルのキーワードに「ポケモン」、さらに使われたハッシュタグでは『モンスターストライク』に次いで『ポケモンGO』がランクインするなど、その親和性の高さを物語っている。

そこで本稿では、『ポケモンGO』とTwitterとの関連性から見えてくる、プレイヤー動向やゲームアプリにおけるコミュニティの形成について取材。Twitter Japanが独自で調べた貴重なデータとともに、『ポケモンGO』のヒットの軌跡を紐解いていきたい。

※埋め込みツイートに関しては、編集部による選定

 

■『ポケモンGO』プレイヤーはどのようにSNSを活用していたのか



Twitter Japan株式会社
Research Manager, Market Insights & Analytics
櫻井 泰斗 氏(@SakuraiTaito


――:本日はよろしくお願いいたします。今回Twitterユーザーを対象に、『ポケモンGO』に関するいくつかのアンケートを取ったことだと思います。はじめに具体的な調査方法についてお聞かせください。

いくつか方法はあるのですが、今回はニールセン社が提供しているインターネット視聴率サービス「NetView」によるログ解析、Justsystems社のパネルを使った定量オンライン調査、そして自社のツイートデータの3つを用いて調査・分析をしました。


――:分析した結果、どのような数字が出てきましたか。

ひとつ目は、Twitter利用者が『ポケモンGO』ローンチ直後、真っ先にアプリをダウンロードした、ということです。

じつは『ポケモンGO』の初回起動率が20%に達するまでの時間が、Twitter非利用者が5日かかっているところ、利用者はわずか8時間ほどで達成しました。いわば、Twitterを利用している5人にひとりは、ローンチ後8時間以内に『ポケモンGO』をプレイし始めていたことになります。

 


――:こう見ると確かに早いですね。恐らく公式のプレスリリースが出る前、アプリストアに公開された直後すぐにダウンロードし、それが自然とTwitter上でも拡散されたのでしょう。「もうリリースされているぞ」…と。

そうですね。Twitter非利用者が、初回起動率20%に達成するまで5日かかっているところを見ると、いかにTwitter利用者は情報感度が高いかというのが分かります。

続いては”ポケモン”というキーワードを含むツイート数です。ローンチが7月22日でしたので、そこに大きくスパイクがありますが、その後も毎日ツイートされており、10日間で2600万ツイートという数が出ています。さらに配信開始から8時間で調べると、ここだけで220万ツイートを記録するなど、恐らく日本のスマホゲーム市場では他に類を見ないケースとなりました。

 


――:正式発表待たずして、各々のユーザーが情報を探して掴んでダウンロードに至る。初速の爆発力に凄みを感じます。思えば『ポケモンGO』は、アメリカで先行リリースされていましたね。日本でも連日にわたって海外の『ポケモンGO』に関する情報が報道されており、事前の期待値も上がっていたのだと思います。

はい。アメリカでも同様に“ポケモン”を含むツイート数は、ローンチを機に急増しました。


――:『ポケモンGO』配信開始後のアクティブ率はいかがでしょうか。

ローンチ後の10日間(7月22日~7月31日)でのアクティブ率は、Twitter非利用者が23%のところ、利用者は倍の46%になりました。10日間でTwitter利用者の半数近くが『ポケモンGO』をプレイしたこととなり、いかにTwitter利用者がゲーム好きなのかがわかると思います。
 


――:このほか、『ポケモンGO』を遊んでいるTwitter利用者について、何か特徴などは見られましたか。

やはりTwitterを情報源として活用しているのが多く、なかでもツイート検索は頻繁に利用されていますね。実際にTwitterを利用している『ポケモンGO』プレイヤーのうち、54%もの方がツイート検索で情報を収集していることが分かりました。

また、Twitter発の情報として話題となったのが、ピカチュウを最初に捕まえられる方法のツイートです。じつはこのツイート、日本版のリリース前である7月11日にツイートされたもので、どうやら海外でプレイした人が発信したようです。

 


ちなみに実際に「ピカチュウを最初に捕まえた人」の割合を調べてみたところ、Twitter利用者でツイート検索しない方、非利用者と比較しても差はありませんでした。ただ、ツイート検索する人に絞ると、なんと23%まで上がったのです。このアンケート項目は「あなたが最初に捕まえたポケモンは何ですか」と聞き、その質問後に「ツイート検索をすることがありますか」と続けて聞きました。
 

【関連記事】
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――:たしかに最初にピカチュウを捕まえるのは、事前に入手方法が分かっていないと難しいですよね。というのも、ゲームを始めると最初にフシギダネ、ヒトカゲ、ゼニガメが画面に表示されるので、普通に捕まえちゃいますし。

そうですね。Twitterでは、ローンチ当日に“ピカチュウ”というツイートがたくさんあり、トレンド入りしていました。そこで捕まえる方法について、ツイートを検索して知った人も多いはずです。

また、ツイート検索をする人は、ゲームを継続していることが多いこともわかりました。たとえば、2016年9月末に「ポケモンGOを過去1週間でプレイした人」でアンケートを取ったところ、Twitter利用者でダウンロード経験がある人のうち、ツイート検索をしない人では47%だったことに対して、ツイート検索をする人は75%にもなりました。Twitterをゲームの情報源として活用するか否かと、ゲームの熱中度には、相関があるということです。

 


――:ツイート検索についてもう少しお聞きします。プレイヤーの検索方法は、ハッシュタグ「#ポケモンGO」という形でしょうか。

ハッシュタグもひとつの方法ですが、よくあるのはポケモンの出現情報を調べるケースですね。場所とポケモンの名前を検索すると、過去にその場所で何が捕まえられたのか、スクリーンショットが添付されたようなツイートが出てくるのです。周辺情報の実績が分かると、プレイヤーは「僕も捕まえられるかな」…とモチベーションがあがるでしょうし、よりアクティブな行動にも繋がっていきます。

また、ツイート検索するとリアルタイムで投稿している人も出てくるため、その場で一緒に協力するなど、コミュニケーションのきっかけにもなります。



――:フォロー外から返信をもらうなど、Twitter上でのコミュニケーションのきっかけはかなりあるのかなと思います。ちなみに具体的な数字も出ているのでしょうか。

じつは、Twitterを利用している『ポケモンGO』プレイヤーのうち、ほかのプレイヤーをフォローしている人の割合は62%と高い数字が出ています。さらに面白いのは、Twitterで知り合った人と実際に会ってプレイしたことがある人の割合は16%となります。本来スマートフォンのゲームはアプリ内で完結しまうところが多いのですが、それをアプリ外のみならず、オフラインの世界までコミュニティを作ることにより広げることができるのがTwitterならではの強みなのかなと思っています。

ご存知の通り、『ポケモンGO』はオフラインのソーシャル性も意識した作りになっています。誰かがアイテム「おこう」を使用すると、その周辺のポケモンが捕まえやすくなるなど。

これに続いて課金経験のある人の割合についても聞いてみたところ、Twitter非利用者が10%、利用者全体が20%と多少の差は出ましたが、Twitterで知り合った人と実際に会ってプレイしたことがある人に至っては、58%という結果が出ました。

なお、このうち45%は1万円以上の高額課金者となります(課金額は、2016年9月末時点での聴取)。

 


――:Twitter上のコミュニティが課金のきっかけを生むということですね。個人的に『ポケモンGO』は、あまり課金する必要性のないゲームだと思っています。基本的には時短アイテム、加えて結果的に歩かないと消費されないものなど、十分遊べると思いますが、ある意味コミュニティやみんなで遊べることが後押ししているのかもしれません。

ええ。このほか、Twitterを利用している『ポケモンGO』プレイヤーのうち、約半数の方がTwitter上の『ポケモンGO』の話題を、オフラインで友だちに共有したことがあると答えました。
 
さらに、ダウンロードするきっかけになった一番の情報源として、Twitter利用者では①テレビ、②オフラインでの口コミ、③Twitterとなりました。一方で非利用者はテレビと口コミ以外の情報源がほとんどありません。先ほどご紹介したTwitter利用者による話題の共有を踏まえると、Twitter上で話題になった情報は、Twitterを利用していない人に伝わるかもしれません

 


 
――:“ポケモン”ほどのポピュラーなタイトルであればいいですが、やはり「みんなが遊んでいる」という共感力は、初めてプレイする方にとっても敷居は一気に下がりますね。

一般的に、自分が好きなゲームを、同様に好きな人を見つけるのは難しいことです。けれどもTwitterでは、ゲームのタイトルなどで検索すれば、すぐに見つけることができる。もう少し踏み込むと、攻略情報に関してゲームまとめサイトやWikiなどの情報を閲覧するかわりに、実際にTwitter上で仲間を見つけて直接聞くこともできるわけです。聞かれたほうも、自身が知っている情報を人に伝えることは楽しいと思います。単純にゲーム内を楽しむだけで終わりだけではなく、そこからさらに仲間を見つけて楽しむという恩恵も提供できるのが、Twitterならではのコミュニケーションだと思っています。


――:いわゆる“ポケモンの巣”は、多くの人が公園に集まる光景が印象的でした。ただ、これらの巣の状況は突如消えたり出てきたりを繰り返しています。やはり新たな巣の情報を得るのも拡散されたツイートからなのでしょうか。

集まっている人のうち、何割かはわかりませんが、ツイートを見て来た人は確実にいると思います。『ポケモンGO』に限らず、何か新しい情報を見つけたときに嬉しい瞬間があるじゃないですか。それをツイートし、誰かが情報を受信し、また別の人に伝える。起こった出来事、思ったことをその場で簡単に情報発信できる、情報共有する、それがTwitterの魅力だと思います。

ただよく見ていると、気軽にツイートしている人たちでも、ハッシュタグを付けるかどうかではそれぞれ葛藤もあるみたいです(笑)。自分の情報発信をフォロワーだけに見てほしいのか、それとも一般的なプレイヤー全員に見てほしいのか、内容によってハッシュタグの有無が変わるのは、面白いプレイヤー動向のひとつですね。



――:こうしたゲームアプリと、Twitterとの親和性はありそうですね。

Twitterが活発に利用されるときは、ゲーム内で出来ないコミュニケーションをしたいときだと思っています。たとえばハッシュタグを付けるのは、誰かと繋がりたい、話題を共有したいというシグナルだと考えられます。

Twitterは本来140文字という制限のなかで語らないといけないため、何かしらのコンテクスト(前後関係・背景)を共有していないと伝わらないといったこともあります。たとえば、日本代表のサッカーの試合が行われている時間に「本田すげぇ」とツイートすると、たぶん本田選手がゴールを決めたのかなと分かるじゃないですか。ただ、同じ言葉のツイートでも、何もない日につぶやいたら“ホンダの新車が出たのかな…”と色々な人が想像すると思います。

ツイートひとつでは、コンテクストがわからない。だからハッシュタグというのをつけるんですね。ハッシュタグを使えば、そのゲームのことだとわかり、同じ世界観を共有している人とコミュニケーションができる。



――:それが『ポケモンGO』ではうまくいった例であると。

すでに『ポケモンGO』の場合は話題化されていたので、ひとりがピカチュウ捕まえたとツイートすれば、色々な人が「ポケモンGOの話題だ!」と認知してくれたのです。こうした共通の世界観を、同じタイミングでみんなに持たせたのが、大きな価値のひとつだと思います。

 “ポケモン”って恐らく日本人ならほとんどの人が知っているコンテンツです。その大前提のなかで、ポケモンの位置情報を活用したゲームが出る、海外ではすでに人気というニュースが流れる……といったように、話題がすでに醸成されていた。だからハッシュタグなどがなくても、そのタイミングでTwitter全体にコンテクストが共有されており、ローンチ時に何のためらいもなく「ピカチュウGETしたぜ!」と喜びをもってツイートができるのです。そして、フォロワーもそれを受け入れられた。



――:ポケモンほどのIP力だから出来たことかもしれませんが、ほかのオリジナルタイトルでも世界観の共通を意識することは大切なのでしょうか。

そうだと思います。逆に世界観がまだ出来ていないタイトルの場合は、ハッシュタグを活用するのがいいと思います。ニッチなゲームほど、同じゲームをやっている人をリアルな世界で見つけるのは難しいでしょうし、Twitter上でコミュニティを作ることが大切になるのではないでしょうか。ハッシュタグが流通すれば、同じ興味関心を持っているツイートを一覧できるようになりますし、情報も蓄積されていきます。オフィシャル側が率先して専用ハッシュタグを作成し、啓蒙するのもいいかもしれませんね
 


――:極論、ゲームを起動しなくても、その世界観を楽しめる何かなど。

Twitter上でコミュニケーションすることを考えると、恐らく多くのゲーム会社さんが公式のTwitterアカウントを立ち上げて、そこから情報提供すると思いますが、どうしても公式の提供できる情報には種類に限りがあります。そのため、いかにしてプレイヤーのみなさんに攻略情報や話題などを会話してもらうような施策、またはモチベーションを上げることが必要だと思います。


――:おもに公式アカウントではキャンペーン情報が中心ですが、なかには大喜利などプレイヤーに投稿させる施策を行うタイトルもありますよね。それがコミュニティを形成させるひとつのきっかけかなと思います。もちろん、そこにはゲーム自体が面白いこと、いい世界観があることが大前提ですが。

ゲーム会社さんは、普段からゲームユーザーがどういうタイトルに関してツイートしているのか、またはどういうコミュニケーションを行っているのかは注目しておいたほうがいいですね。

ちょっとゲームの話題とは外れますが、Twitter上で〇〇垢専用とかあるじゃないですか(※垢はアカウントの俗語)。以前、アイドルコミュニティにおけるツイートの分析をしたところ、たとえばアイドルグループ「嵐」に関するツイートする人と、“嵐垢”とプロフィールで書いている人たちの違いを見たことがあります。じつは嵐垢という専用アカウントの方々のほうが「CD買った」「コンサート行った」「グッズ買った」というような、消費をしたとわかるツイートが、一般の嵐ツイートをする人と比較して、2〜3倍も多かったのです。

加えて、専用アカウントの方々は同じように嵐垢の人たちをフォローしており、そこからコミュニティが出来ているのが分かりました。専用アカウントはファン同士の絆を深め、それが消費行動の活発さにも繋がっているのかなと思います


――:なるほど。ゲームにも専用垢を持っている人は多いですよね。

はい。たとえば、『モンスト』や『パズドラ』も専用垢を調べると本当に多く出てきます。やはりその人たちのフォロワー環境を見ると、同じようにキャラクターのアイコンをアバターにしているなど、コミュニティが形成されているのが見られます。

ヒットタイトルだからこその拡がり方はもちろんありますが、コミュニティに成功しているタイトルは多々あるため、ゲーム会社の皆さんは、他社が運営・ユーザー含めてどのようなコミュニティを作っているのかを調べてみるのもいいかもしれません。それを受けて、自社タイトルでは世界観をどう伝えていくのか、どういうネタをゲーム以外のところでサブコンテンツとして語ってもらうのかは重要です。

普段から自社タイトルで何が流行っているのかをウォッチして、そこからヒットに繋がる話題が見えてくると思います。うまくコミュニケーションプランに活用するのも悪くないと思いますし、むしろユーザーさんに寄り添う形は、親近感を与え、評価されるのではないでしょうか。



――:わかりました。ちなみに海外でも日本同様の拡がり方を見せているのでしょうか。

ハッシュタグは日本と同じようにあります。ただ、海外と日本の現象のなかでも共通だったものは、コンテンツがミームしたことです。つまり『ポケモンGO』のゲーム自体の話題ではなく、それを元に少し変化させたような話題が入ってくるのです。たとえば、日本ですとコダックの表情に合わせて名前を変えるのが話題になりましたよね。あれはゲームコンテンツが、ゲーム以外のコンテンツとしても自走した例です。いちモンスターでしかないコダックがプレイヤーによって、それそのものがコンテンツとしてリッチになっていきました。

アメリカでも、AR機能を用いてポケモンと一緒に撮影した写真を投稿するなど、ゲーム情報はもちろん、ゲーム外のサブコンテンツがどんどん生まれています。



――:そういう意味では、新しい遊び方を提示するのはプレイヤー自身であると。そしてその発信源の場がTwitterであるということですね。

ゲームプレイヤーは、Twitterに、何も攻略情報だけを求めているわけではないと思います。ゲームをプレイしているときでも、そうでないときでも、いつでもゲームの世界観に浸りたい。だから、ゲームに関する面白いことや、それこそ“ネタ画像”など、ゲームそのものではないコンテンツを楽しむ場所、自ら創造する場所を求めている。ゲームアプリからはみ出してしまうような、プレイヤーたちの熱い想いの受け皿が、Twitterなのかもしれません。


――:本日はありがとうございました。
 
(企画・取材:ライター 原孝則@ha_tatsu

 
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