​IDCフロンティア、「北九州データセンター」の6号棟が竣工…来年1月より稼働を開始 全体で15万台以上のサーバーが収容可能に

IDCフロンティアは、環境対応型大規模データセンターである福岡県北九州市の「北九州データセンター」の6号棟が12月15日に竣工し、2017年1月より稼働を開始することを発表した。

本データセンターは、2008年9月に1号棟が竣工し、2016年2月から建設を進めていた6号棟が完成した。本棟は約610ラックで全棟では約3,340ラック規模となり、15万台以上のサーバーを収容できる能力を有する。西日本のデータセンター拠点としては最大であり、全国有数の規模を誇るデータセンター群となる。

※西日本地域におけるデータセンター1拠点あたりの総ラック数での比較(自社調べ)。ラックはIT機器を収納する専用の棚で1ラックあたりサーバーを40~50台程度設置可能


▲北九州データセンター6号棟

自社サーバールームや既存データセンターの設備老朽化に伴い、自然災害リスクが低く電力供給に優れたデータセンターへの移設が増えている。また、オンラインゲームや動画配信、SNSな
どインターネットサービスの伸長による拡張能力の高いデータセンターやクラウドサービスへの移行も進んでおり、企業のIT部門やサービス提供事業者は、信頼性が高く拡張能力を有するITインフラの選定が課題だ。

「北九州データセンター」は、クラウドサービスにおいて西日本地域の最大拠点であり、1,000km以上離れた東日本地域のクラウド間で自社の閉域網を用いた無料接続を提供している。データセンターサービスにおいても東京・大阪に集中するシステムの地理的分散や電力供給会社の分散を実現し、将来の拡張余力をシステム選定の条件とした大規模案件やメインサイトの移設・分散など事業継続や災害対策の需要にも応える。

IDCフロンティアは、データセンター事業を基盤としたクラウド事業の拡大を推進しており、クラウドでデータを処理するだけでなく、「データ集積地」(データも集積するセンター)となるべくビジネスモデルの変革を進めている。今後は、IoTによるデータ収集や集積されたデータの分析基盤構築なども推し進め、価値あるデータを作り出すセンターとして展開していく方針だ。
 

■北九州データセンターの概要


名称:北九州データセンター
場所:福岡県北九州市
工期:6号棟:2016年2月着工~2016年12月竣工
・既存棟
5号棟:2012年3月着工~2013年4月
4号棟:2011年7月着工~2012年4月
3号棟:2010年11月着工~2011年9月
2号棟:2008年7月着工~2009年3月
1号棟:2008年1月着工~2008年9月
建築面積:6号棟:約2,900平方メートル(倉庫棟含む)
敷地面積:約39,900平方メートル(拠点全体)
延床面積:約27,800平方メートル
(1~6号棟および管理棟・倉庫棟などの施設を含む拠点合計)
・各棟の内訳
6号棟:約5,200平方メートル(倉庫棟含む)
5号棟:約5,800平方メートル
1~4号棟:各棟 約3,000平方メートル
ラック数:約3,340ラック(1~6号棟の拠点合計)
・各棟の内訳
6号棟:約610ラック
5号棟:約530ラック
3~4号棟:各棟 約570ラック
1~2号棟:各棟 約530ラック
建物構造:6号棟:鉄骨造
5号棟:鉄骨造
1~4号棟:鉄骨鉄筋コンクリート造
(一部鉄骨造、一部鉄筋コンクリート造)
規模:6号棟:地上3階
5号棟:地上3階、地下1階
1~4号棟:地上2階
床荷重:6号棟:1,200kg/平方メートル
1~5号棟:1,000kg/平方メートル
実効電力:6~8kVA/ラック
受電能力:30メガボルトアンペア
電気事業者:九州電力
空調方式:6号棟:水冷空調システム
5号棟:直接外気空調+水冷空調システム
1~4号棟:直接外気空調+空冷空調システム
用途:Yahoo! JAPAN各サービス、クラウドサービス、コロケーションサービス